つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

東京土産

2019年02月28日 | 日記・エッセイ・コラム

2月最後は雨の1日になりました。

少し霙まじりなのか、降る雨が舗装道路に高く跳ねて、久しぶりの雨量となりそうです。

 

東京のお土産をいただきました。

私の好みにぴったりの靴下💕

なんだかもったいなくて、しばらくじっと眺めています。

プレゼントをする相手の心にここまで寄り添うことのできる優しさ。

その優しさがゆえに、お若いうちは、苦しく、傷ついてしまうことも多くあるのだろうと想像しています。

だからこそ、

欠かさず見せてくださる満面の笑顔がいつもあんなに美しく感じるのだともおもいます。

素敵なプレゼントありがとうございます。

嬉しく嬉しく大切にさせていただきます。

 

 


こちらも東京のお土産です。

 

銀座を描いた手拭い。

可愛いですね。豆柴ちゃんかな?元気に歩いていますね。


12月は考えさせらることが多く、凹んでしまい仕事もお休みしがちでした。

けれど

今回はお花やワンちゃん、お孫さんやお雛様や御所蔵品の画像を

家族や友人、お客様に送って頂くことが多くあり、そこから少しづつ脱出が出来ました。

仕事で絵を見るのとは違い、可愛い、綺麗なものを見て心が癒されました。


ブログを見てくださる方がいてくださることも救いです。


明日からまた楽しいと思うことを優先し、元気に過ごしていきたいなぁと思います。

 

三月も、皆さまどうぞよろしくお願い致します。


 





 

 

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お雛様

2019年02月25日 | 日記・エッセイ・コラム

先日名古屋市中区丸の内の大西人形さんで

念願の「わたしのおひなさま」に出会うことができました。

やはり幼い頃のお人形のイメージが、「わたしのお雛様」のイメージを形作っているのでしょう。

京雛など大西さんの目に選び抜かれた美しく、雅やかな雛人形たちが並ぶ中で、私は江戸木目込みのこの小さなお人形がとても気になりました。

小さいながら、江戸木目込み作家のコラボ作品、お顔は松崎幸一光さん、装束は柿沼東光さんのご制作です。

また小さな木の花瓶は木工作家フジタマリさんの作品ということでした。

お店には、こうしてフジタさんの桜で作られた台もセットで飾られていらっしゃいましたが、こちらは新しい物をお作りいただかなくてはいけないということでしたので

お人形さんだけ持ち帰り、当店の黒堆の軸盆に飾ってみることにいたしました。

なかなか良いと思っておりますが、いかがでしょうか?

佐橋は東京洋協ホールでの宮崎智晴さんの展覧会の準備とオープンニングなどで、今週は何度か上京する予定です。

可愛いお人形さん達に励まされて、私はお留守番を頑張ろうと思います。

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SHUMOKU GALLERY さんへ

2019年02月22日 | 日記・エッセイ・コラム

今夜は店を閉めてから、二人でSHUMOKU GALLERY さんのイベントに参加させていただきました。

 

SHUMOKU GALLERY さんは、私たちの今の店のオープンとほぼ同時期に同じ東区の橦木町に素敵なギャラリースペースを開かれましたが、昨年残念なことに建物の立ち退きにあわれてしまい、現在は名古屋市の運営する「文化のみち撞木館」の中のカフェスペースと同地区に新しく構えられたビューイングルームで美術品の販売は勿論、美術にまつわる各種のイベントなどを企画されています。

 

今日は、ボストン美術館館長でいらした馬場駿吉先生が所縁のあった画家についてお話をしてくださる全3回の連続トークイベントの1回目で荒川修作がそのテーマとなりました。

2時間程のイベントで、現代美術について疎い私でも、楽しめる、また画家について改めて興味を持つことが出来るお話をお聞き致しました。

 

随分と伺っていませんが、久しぶりに岐阜の養老天命反転地さんもに出かけてみようかな?とも思いました。

 

橦木カフェさんでは美味しいお紅茶やコーヒー、ジェラートなど、また作家さんの陶器作品や雑貨などの販売もされています。先日お邪魔した際は私もお買い物をさせていただきました。

紅茶やリサ ラーソンのグッズなど、、

そういえば靴下も(^^;;

 

来月には音楽イベントも開かれるそうです。

この時期、この一帯は大寒桜の美しい頃だと思います。

よろしければ、是非お出かけください。

勿論おついでに、当店へもお立ち寄りくださいませ。

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おはようございます☀ 懸案の。。

2019年02月20日 | 日記・エッセイ・コラム

これを書かせていただきたいと思ってこの一、二週間を過ごしました。

最初に受けた印象をそのまま上手くお伝えできればいいのですが、、

「伝えたい美の記憶」は先日伺った東京の畠山美術館さんで求めさせていただいた冊子です。

 

畠山美術館の創始者、そして荏原製作所の創業者である 即翁 畠山一清を義父に持ち、鈍翁 三井物産の創業者 益田孝を祖父の兄に持たれる、現在の畠山美術館館長、畠山向子さんが所蔵作品の解説やそれにまつわる思い出をお話しされています。

その中にこんな記事を見つけました。

お読みになられますでしょうか?

 

光悦の名碗「不二山」と「雪峯せっぽう」。

旧姫路藩当主・酒井忠正からこれらの名碗の譲渡を申し出られた即翁は、「不二山の酒井家か酒井家の不二山か」というほどの縁をおもんばかり、「雪峯」を選び譲り受けます。

以後「雪峯」は即翁愛蔵の名器として知られ、大切な茶会に使われるようになります。

 

入手して2年後、同世代の数寄者・森川如春庵の懇望により、即翁は茶碗披露の茶会を開きます。

が、

茶会が終わると「明晩、自分の光悦茶碗、乙御前おとごぜで一服差し上げたい」と如春庵の挨拶。

即翁はそれなら雪峯をみせるのでなかった。

後礼の手紙がくるわけでもなく、浅ましいことだと嘆きます。

 

10代で光悦茶碗二つを所持した道具好きの如春庵にしてみれば、即翁も自分の光悦茶碗を見たかろうという軽い思いだったのでしょう。

けれども、即翁には愛する「雪峯」が比較の対象、単なる道具と扱われるようで、とても割り切れなかったのでしょう。

 

光悦茶碗をめぐる二人の茶人のお話です。

 

と書かれています。

森川如春庵は、この愛知県一宮市の大地主の家に生まれ、10代の頃より、古筆、名器など美術品を次々と集めた日本を代表する明治20年生まれの茶人です。先程の益田鈍翁の晩年にその親交を深くしたことでも有名です。

 

その蒐集ぶりは、強運、または半ば強引という印象を受けますが、それ故に集められた作品は超一級のものばかり、またその美意識の高さに驚かされるばかりです。

 

ここに触れさせていただいた即翁と如春庵の光悦茶碗に関わるお話を皆様はどのように感じ、お読みくださったでしょうか?

即翁の気持ち、如春庵の気持ち、どちらもわかる、そうお思いだったでしょうか?

自分でもびっくりしたのですが、はじめ私は即翁の気持ちがよくわかりませんでした。「なぜ浅ましいと嘆く、怒る?」

 

この即翁と如春庵の「茶の心、おもてなしの心」の違いは勿論、個性の違いも大きいかと思うのですが、どうも地域性の問題も多く含んでいるのではないかと思ってしまうのです。

名古屋に嫁ぐ前の私なら真っ先に

「何とも無礼な如春庵。

結局自分の茶碗を自慢したかっただけか、、お行儀が悪い。」

そう思った事でしょう。

そして如春庵は実際その通りの人でもあるのでしょうけれど、

[今日は嬉しかった、では明日私の茶碗もお見せしますね。]

こうした自分の懐に入れてしまった人への無防備感。

この地域独特の人懐っこさも感じ、この頃の自分はこちらに近い様にも思います。

人と人の距離感は地域や文化によって随分違いますね。

 

どんなに事業で成功をおさめ、資産があり、茶の湯に精通していても、人同士の心、思いやり、おもてなしの心には隔たりを生みやすいのだということを学びます。ましてや海を越えて住む人々への思いやりを持つことはどんなに難しいのでしょう?

 

集める美術品を通し、何を得るかも人それぞれだろうと思いますが、私はやはり美術品に触れながら「流され、変化することを恐れない心」を養ってゆきたいと願います。

集めるという行為がもう、〝ここに止める〟〝仕舞っておく〟という強く、固い欲なのですから、余程懐の深い自分を保たなければならないと思います。

 

最後に、あの益田鈍翁が家中のトイレに貼っていたという「紙」に書かれた内容を畠山向子さんがこの冊子でご紹介くださっているのでここに書かせていただきますね。

 

 

「丸くなれ四角くなるな我が心

                                   感謝で暮らせ今日の1日」

 

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美人画 培広庵コレクション展

2019年02月19日 | おススメの展覧会、美術館訪問

日曜日に、一宮の三岸節子記念美術館さんに伺いました。

三岸節子の作品のお勉強をする事を主に伺いましたが、企画展の「美人画 培広庵コレクション展」も拝見し、大変興味深く鑑賞することができました。

近代日本美人画家の系譜を全て網羅するような圧倒的な数の作品群、今まで知らなかった作家さんの作品も初めて拝見することができました。

特に山川秀峰の大正末から昭和初期の作品達は素晴らしく感じ、こうした近代美人画展の柱となる松園、清方、深水の作品の選択も、大変スマートで驚きました。

「どんなコレクターさんなのだろう?」と興味を持ち、帰りに学芸員の方にお聞きしましたところ、展覧会初日には一宮にいらしたそうですが、その他の個人的な情報は一切明らかにされていないというお応えでいらっしゃいました。

なるほど。。。

美人画の展覧会に今まで感じたことのないコレクションの一貫性、爽やかな印象はこのコレクターさんの素性が明らかにされないことによってより純度を高めたようにも思えました。

全国の美術館さんでこのコレクションの展覧会はお開きになっていらっしゃるようです。どこかでご覧になられる機会がございましたら、ぜひ足をお運びになっていただきたいと思います。

さて、三岸節子の作品は常設室だけの拝見となりましたが、やはり55歳を過ぎた辺りから、作品の重みが少し違ってくる、深みがましてくるなぁと感じました。

同じ年頃となり、節子さんのような長生きは決してできそうにありませんが・・これからを心して生きたいと強く思いました。

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