つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

お知らせ

2024年08月20日 | 佐橋美術店よりのお知らせ
令和6年夏季休廊のお知らせ
8月11日(日)〜18日(日)

※19日(月)は13時より営業させていただき、20日㈫より通常通り営業させていただきます。



こちらは佐橋美術店(HPへ)のブログでございます。
営業日時やご来店のご予約状況などはこちらでご確認くださいますようお願い致します。
通常営業は火曜日~土曜日 11:30~17:30とさせていただいております。
勝手ながら急用などで外出をさせていただくこともございますので
できましたらご来店にはご予約を賜りたく、ご協力のほどお願い申し上げます。
ご予約は、ご来店の日時に限りを設けず(休廊日も可)承ります。
どうぞご都合の良い日時をお知らせくださいませ。

佐橋美術店 連絡先 

電話 052 938 4567
不在のおりには、 留守番電話にお名前をお残しいただけますと大変助かります

メール sahasi2009@castle.ocn.ne.jp

携帯 09056010068
   09076927861
   共にショートメール可



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ご意見番

2024年08月07日 | 森芳雄展
当店のご意見番、多分一番長く美術品の収集をされていらっしゃるだろうお客様が久しぶりにご来店くださいました。

「やっぱり森芳雄は力があるなぁ~」と短い時間で店内を歩きまわれて、
「あのショーウィンドウの作品、なんで安いの?一番いい作品じゃない?」





と、先日私がブログに書かせていただきました「化粧」を取り上げてくださいました。

それから、もう一周されて「これもとても良く描き込んでいる」と「ひととき」を指してくださいました。



ご意見番なので、ご購入のご判断は後回しのこと。

やっぱり!この「化粧」は良い作品なのねぇと私は独り納得しました。


昨日ご来店くださった別のお客様は、「なんだろう?森芳雄ってやっぱり胸にグッとくるねぇ。精神性が高いのだろうか?」とおっしゃってくださいました。

この森芳雄展に一番感動してくださるのは、やはり70代以上の方々のように
感じます。

森芳雄世代、或いはその前後の時代の日本人を親世代にもち、その苦労や努力、器の大きさをよくご存じの方達なのだと思います。

弥栄画廊さんが先日久しぶりにお立ち寄りくださったので、私が森芳雄展をやらせていただいてよかったとお伝えすると「森は、ずっと純な画学生みたいな絵を描き続けたでしょ。」とおっしゃってくださいました。

若いうちはどんな画家でも確かに画学生のような絵を描くけれど、作品が売れてお金を持ち始めると、絵が濁ってきてしまうということが多くあります。

森はお金に苦労した時代が長かったですし、戦後絵が売れ始めてからも決してそれに溺れて、絵を濁らせなかった稀有な画家だったと思え、「永遠の画学生」という言葉もぴったりだとその時強く感じました。

今日は朝からずっとご来客が続きました。お盆休みが近づいたからでしょうか?前をお通りのお若い方達も作品をご覧くださいました。

残り3日。できるだけ多くの方に森作品をご覧いただこうと思っています。





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最後の暑中お見舞い

2024年08月06日 | 森芳雄展
7月半ばより、特にご遠方のみなさまに暑中お見舞いの絵葉書を差し上げたいと思い、準備を少しづつ進めさせていただいてはいたのです。

はがきや切手、ペンをバッグに入れて、店でも自宅でも書けるようにと思ってきました。

が、、8月6日、とうとう、今日になってしまいました。

勇気をもってクーラーをとめ、早朝に窓を開ければ、蝉の声は随分と遠くに聞こえ、しずかになり、少し風も吹いて、

なるほど!明日から立秋かと思えなくもない?まぁ、その程度ですが~

とにかく暑中お見舞いをお伝えするのは今日まで。明日からは残暑お見舞いと書かなければなりません。




したがって、何枚か準備させていただいた暑中お見舞いがお蔵入りとなりました。大変お恥ずかしいことですが、一応証拠として(笑)通信面もご覧いただきます。

書の専門学校に通った妹と比べられてしまうと自分の文字には自信がありませんが、まぁ、悪い方ではないなぁと若い頃は思っていたのです。

ところが、やはり子供の頃長く書道教室に通ったらしい佐橋に出会ってすぐに「アナタは字が下手だ」といわれ、カチン😡 ときて、それ以来自分の文字に劣等感を持つようになりました。

ですから、妹にファックスでペン字の添削をしてもらったり、昨年やめてしまいましたが、文化センターの書道教室にも5年ほど通いました。


この一年ほどは泣いてばかりいて、あまり文字を書かなかったので筆圧も下がってしまって、今は本当に文字が思うように書けません。しかも、書というのは本当にその人そのものなので、形を学び、その時は少し美しい文字が書けるようになっても、すぐに元にもどり、目が悪くなったり、姿勢の関係で加齢とともに益々バランスは崩れていってしまいます。



それでも、溜まってしまった便せんや絵葉書、切手を消化するためにも、そして何より各お客様にお礼の気持ちをお伝えするにもお便りを差し上げるのが一番私らしいなぁとこの数か月で思えるようになりました。

佐橋が大変お世話になった実業家の皆様の中には、毎朝どなたかに十数枚のはがきを書くことを日課にされていらした方もいらっしゃいます。


昨日森芳雄作品をお届けした東京のお客様は、「何とも言えないあたたかさと品を感じます。購入してよかったと思えました」と早速ご感想をお聞かせくださり私は安心とともにとても嬉しく一日を終えさせていただきましたが、同時に作品に添えた私のお手紙のことにも触れてくださり「佐橋さんの文字にも何とも言えないあたたかさを感じます」と伝えてくださいました。

まさに、これこそ「お世辞でも大変嬉しい!!」というのだと思います。
これからも手書きに拘らせていただこうと思えました。


住所をいただいておりますみなさまには大変勝手なことで申し訳ございませんが、ときどき忘れたころに私からポツンとお便りがとどきますことをお許しいただけたらと思っています。

命の寂しさをしみじみと感じるとき、やはりメールやブログよりお便りを書かせていただくのが、つまり、そのスピードで生きるのが一番慰めになるとつくづく思います。




右、川端龍子、左、平福百穂。

受け取っていただけのでしたら、絵葉書も切手も、かならず楽しいものをお届けいたします。









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ご来客

2024年08月04日 | 森芳雄展
「どんなに良い展覧会でも、この暑さの中を出かける気にはならない。」
というのがこの時期のみなさまのお気持ちではないでしょうか?

ですからご案内の葉書もごく少数のお客様、また少し早目にお出ししてお忘れになっても良いようにと思っていました。

広告には展覧会期日を8月1日〜10日に致しましたので、その10日間はのんびり私1人で店に居れば良いと諦めていたのです。

けれど、実際は~一昨日から順にお客様がいらしてくださりびっくり‼️しています。

お暑い中を汗をかきながら、また忘れずに、お遠くから、お立ち寄りくださる皆さまに深く深く感謝申し上げます。


1日には、いつも親しくさせていただいております女性のお客様がご来店くださいました。

作家の名前より、絵自体をご覧になる集中力をお持ちの方で、私はいつも感心ばかりさせていただきますが

今回も森芳雄の事をあまりご存知ないままいくつかの作品を「良いと思う」と選んでくださいました。





大変短い時間でこの3点を取り上げていただき、素晴らしいなぁ~と思いました。






そして、結局この作品をお求めくださいました。
ブログをご覧くださっていらして、この作品を見てみたいなぁとも思ってくださったとのことですが、いくら「宇佐美さんの額でよい作品です」と私が記事でご紹介しても画像からなかなかこの作品を良いとお思いになれないと思うのです。

まちがいなく額の柄が「マドモアゼル」(キャンバス裏にそう書いてありました)に花を添えているように見える作品。
また逆に、まるで額に合わせて森がこの絵を描いたような作品です。

いつものこのお客様らしいとても「大人な」チョイスです。

大変お得なお買い物をなさっていただけたと思っています。

森芳雄展もいよいよ残すところ1週間となりました。ブログを通し、作品たちと、そして皆様と最後まで楽しみたいと思います。





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化粧

2024年08月01日 | 森芳雄展
森芳雄作品の中で、何となく気になる、可愛いなぁ〜と思える作品が幾つかあります。

この「化粧」もその中の一つです。

婦人像とは言えないような無骨と言えば大変無骨なポーズで立つ人と手鏡を持つ2人の女性を描いていますね。
しかも裸婦です。

いや?後ろに立っているのは男性かしら??

この作品は森芳雄の画集にも掲載されている1960年代後半の作品ですが、
まさにこの前に座っている女性。手鏡を持っている女性を森は描きたかったのだろうと思います。


現代は鏡を長時間覗いている男性も増えていると思いますが、やはり鏡も、化粧も女性的なもの。
「女性」を象徴する道具ではないかと思います。


森はそれを「逆に」女性らしい美しさの表現を省いて、鏡に向かう女性の気持ち、
というより、その動作を見ている男性の女性に対する愛情を素直に表現しているように感じています。



私は子供の頃から踊りが好きです。
よくお客様にもお話をしますが、幼い頃、普段はおとなしく家のこたつの中でじっとしているような子であったのに
ある日、家から突然姿を消して両親が必死になって探し回ったところ、一度もお邪魔をしたことのない裏の大きな
お宅のテーブルの上で当時流行っていたゴーゴーを一人踊りまくっていたという逸話も持っています💦

また夏に、私は東京の下町生まれなので、盆踊りの太鼓の音が聞こえると浴衣を着て一人で踊りに行ってしまうということも
若い頃にはよくありました。

佐橋にねだって郡上おどりに連れて行ってもらうのに、YouTubeで全踊りをマスターしてから
出かけたのはつい10年ほど前であったと思います


今ではすっかり何も踊れない「なばーば」になってしまい、こんなことではいけないと先日
一人で昔完全に踊れたピンクレディーのUFOを踊ってみましたが、できたのはあのUFOのポーズだけで
何ともがっかり致しました⤵︎



つまらないお話を書き連ねてしまい失礼申しあげましたが、お伝えしたいのは、、、

森芳雄の婦人像はそういう「動く女性の魅力」を強く秘めているということです。
戦後まもない昭和20年後半から30年代に、森は女性の本当の「自由」について愛情深く取り組みました。
この「化粧」という作品にも同じようなことを強く感じます。



踊れなくなってしまったけれど、今でも踊りを見るのは大好きです。
最後に中国の古典舞踊を皆様に少しご紹介しようと思います。











手鏡は、女性の喜び、悲しみを全て見ていてくれるもの。
そして、女性というのはその姿、動き、全てが美しいものだということを森は教えてくれています。

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