つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

小茂田青樹作品

2023年02月06日 | 小茂田青樹
エントランスには、お馴染みの鏑木清方と小茂田青樹作品を。









清方の「奴凧」も、そろそろ箱に仕舞う頃となりました。

作品の余白が年末年始の慌ただしい気分を和らげてくれる、そんな作品です。






個人的には速水御舟より、小茂田の作品の方が好きかも知れないと思う時があります。

御舟を理知的と表現するなら、青樹は極めて叙情的。

叙情的ということは、青樹は天才御舟より多く「人間」というものについて考えていたのではないか?と思います。

余白の「粋」については、若い頃関東に住んでいた時の方が、よくそれを味わうことができていたように感じます。

これは地域、その風土に生まれる文化の違いのようにも思われます。

ビルの多い東京の空は狭く、名古屋の空は広い。

その空の下で暮らす人の心に、好みの余白の違いが表れてくるのは当然かもしれません。






小茂田青樹 額 梅花小禽 絹本・彩色 古径箱 東美鑑
20.1×27.5㎝ 880,000
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小茂田青樹 

2022年06月30日 | 小茂田青樹
今回の展覧会を開かせて頂こうと思った最初のきっかけは、この小茂田青樹の作品との出会いにありました。

夏の展覧会に出品するのでは、季節外れになってしまうなぁ〜11月の無眼界展まで待とうか?と考えていたところに、上村松篁の金魚が入って参りましたので、「この機会に一緒に」と思い切る事が出来ました。

今まで出会った小茂田作品の中で、1番小さなサイズ、しかもとても可愛らしく感じられる作品で、早く皆さまにご覧にいれたいとも思いました。






勿論、可愛らしさだけでなく、小茂田らしいセンス、又描かれた梅の花などには写実的な筆の冴えも感じることができます。






箱書きが古径というのもまた良いですね。




季節外れをカバーできるほど清々しく、関東画壇の「粋」を感じていただけるコーナーになったと思っています。

どうぞ、ごゆっくりご鑑賞ください。


小茂田青樹 絹本 「梅花小禽」 20.1×27.5㎝ 古径箱 東京美術倶楽部鑑定書
110万円


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