つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

美術店の小窓 お客様のお便りより

2015年08月27日 | 日記・エッセイ・コラム

お客様よりとても素敵なお便りを頂きました。ご許可を得て、ご紹介させて頂きたいと思います。

 

  

佐橋美術店の表には、ショーウィンドーの横に横長の小窓がある。

窓辺には西洋陶器の小皿、ボンボニェールなどが飾られ、その向こうに小磯だの薫だのあってハッとさせられる。

作品が道路からチラッとみえるのである。

まともには全て見えないため「あれ?ひょっとして・・」と窓辺に吸い寄せられる。

うなぎ屋の香ばしいニオイが人の嗅覚をくすぐるように、この小窓は我々美術ファンの視覚をくすぐるのである。

蟻地獄に落ちるアリのように引っ張られる。

中に並んだ作品がすべてまともにみえないところがミソだろう。

最初お店の設計の段階で「表に窓が出来る」と聞いて「???」「変な構造?」と思っていたが

次第に小窓の持つ魔力がわかるようになった。

 

しかし何とも近寄りがたい感じがするのも事実で、チラチラっと横目でみて通り過ぎて行く人が大半であろう。

そんな中を、以前、小窓の一番奥に坪庭があることをお見通しのご婦人がいらしたのにはビックさせられた。

やはりご婦人は強い。じっくり覗き込み、よく見ているものだと感心させられる。

 

 

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つゆ草

2015年08月20日 | 日記・エッセイ・コラム

久しぶりにつゆ草を見つけました。

店にこもりっきりでいて、普段お散歩にも出かけずにいますので

この頃ではなかなか草花に出会う機会もありません。

 

つゆ草はその花の名前から儚さを連想させますが、こうしてゆっくり本当の花を見てみますと

なかなか生命力のあるしっかりした草だとわかります。

つゆ草のように可憐な花の形と美しく深い色、そして強い生命力を。

今日、旧暦の七夕の日についまた欲張ってお願い事をしてしまいそうです。

 

 

 

 

 

 

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ギリシャ陶器 古典の誕生 愛知県陶磁美術館

2015年08月17日 | おススメの展覧会、美術館訪問

愛知県陶磁美術館  ギリシャ陶器 古典の誕生 に伺いました。

紀元前にギリシャ人が植民地を築いた南イタリアアプリア地方出土のギリシャ陶器が、ちょうど当店にありますので、興味を持って二人で出かけました。

日本で蒐集された紀元前のギリシャ陶器が15年ぶりに一堂に展示され、この文化自身の成熟ぶりにも驚かされましたが、何よりも世界中の芸術がこのギリシャ陶器芸術に古典として影響を受けていることを実感することができました。

私達が普段関わっている日本近代美術においても、たとえばあの橋本関雪がこのギリシャ陶器の一流の蒐集家であったことなども知ることが出来ました。

色々な美術品に触れていきたいという願いから佐橋「美術店」とさせて頂きました。

したがって専門外で余り知識なく美しいと思うものを求めてしまい、求めてしまってから

どんな作品なのか?と調べ続けるということもしばしばですが・・

先日ご来店のお客様に当店のアプリア陶器をお褒め頂いたことと、今回の展覧会に刺激を頂いてこの作品についてもよく調べてみようという気になりました。

 

 

 

     

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お葉書

2015年08月17日 | 絵葉書

以前当店に初めてお立ち寄りくださった神奈川県のお客様からお葉書を頂きました。

当店がお納めした絵をピアノのわきに飾り、毎日ピアノの練習に励んでいらっしゃるとのこと。

何より嬉しいお便りでした。ありがとうございます。

 

絵葉書は神奈川県立近代美術館蔵 松本俊介のY市の橋。

とてもよい絵です。こんな素描をもっていたら、毎日楽しいでしょうねぇ。

 

 

 

 

 

 

 

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津田青楓 著書

2015年08月04日 | 日記・エッセイ・コラム

 

お客様からお借りした 津田青楓の 「懶六十三記」を今楽しく読ませて頂いています。

懶 は らん と読んで ものぐさという意味だそうです。

 

 

当店にあります高村光太郎の消息。

フィレンツェからの葉書が津田青楓あてに書かれたものでしたので、それからこの画家に

興味を持ちました。

そんなお話をさせて頂いていたら「うちに青楓の書と本があるよ」とお客様。

「へぇ~見せてください!」ということになりました。

良寛を研究いしていたということでしたので、拝見した書も大変ロマンチック。

文章も面白く、本というのはこんなに美しく、温かいものだったのかと

忘れそうになっていた感覚を思い出させてくれました。

 

お借りした本をそそっかしい私が汚したりしないように・・

佐橋がカバーをつけてくれました。

2013年に岐阜県美術館さんで開かれたルドン展のチラシ。

本の雰囲気ともぴったりで気に入っています。

 

 

 

 

 

 

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