つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

入江波光

2023年04月26日 | 入江波光
結局床の間には入江波光の「かにときす」を飾らせていただきました。

久しぶりに開くお軸。









人気は常にNo.1ながら、なかなか納品には至らない作品です。

それでも、私達はこの作品を開くたびにニンマリ。大満足なのですね。



波光の作品には、吉田善彦!いやそれよりもパンチがないのです。

見方によっては波光の線や色は、スーっと水に溶けてなくなってしまいそうに感じるかもしれません。




けれど、よくよく味わってみると、そこには揺るぎない「正義感」という一筋の光が通り
まるでお能を観劇するような、幽玄で、慈悲深い気分を観る者に与えてくれます。








美術館さんにお納めした以外に入江波光作品をお客様にお納めしたことがないのではないか?と
ふと気づきました。

えらいこっちゃ!






午後から少しづつ晴れてきて、ご近所のお客様がいらしてくださっています。

今週はこのようにお天気も不安定なようですが、細々と展覧会を続けさせていただきます。

よろしくお願いいたします。


入江波光 軸  かにときす  紙本 共箱 35×44㎝ 




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佐野繁次郎

2023年04月20日 | 佐野繁次郎




佐野繁次郎の作品を扱わせていただくのは久しぶりだと先日も書かせていただきました。

箱からだし、この作品を実際に壁面に飾ってみると、思っていた以上にとても良い作品であることがわかり
嬉しくなりました。

新調された額も大変お洒落で、作品の内容に合っているので、より色彩が映えて見えるのだと思います。

と言っても、画像ではなかなかそれがよくお伝えできないので残念です。










佐野の作品は神奈川県立美術館さんが多く所蔵され、以前には、同じ大阪出身で共に赤松麟作の画塾に
通ったと言われている佐伯祐三との交流をテーマにした展覧会も開かれているようです。





佐野は文学に近づき、文学者との交流から装丁画家としてのイメージが強くありますが、
なるほど、絵の中に文字を記したり、佐伯の影響を受けている部分も多くあるような気がしてきます。






他の作品との調和も、考えていたより問題がなさそうです。

展覧会ではこの位置に飾らせていただこうか?と今のところ思っています。

あと数日、あちらの作品をこちらに、こちらの作品を応接室にと2人で色々
試してみます。





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ご来客

2023年04月19日 | 堂本印象
少し前になりますが、ご遠方のお客様からメールにて幾つかのご質問をいただきました。

ご質問の内容が魅力的で、とてもこのお客様らしく感じられましたので、ご許可を得てこちらに掲載させていただこうと思います。

以前あった、サムフランシスの赤いマッチ箱のような作品は

もう在庫されていないですよね?

印象の旭日のお軸が、他の印象作品と桁が違うのですが、理由があるのですが?

市場原理といえば、それまでですが・・・。大きくて優品ということでしょうか?


質問ではありませんが、金山平三を買われたお客様は、すごい目利きであるし、

話されている内容も、なかなかの御仁と、感心しました。

 



これに対し、私どもの差し上げましたお返事は以下の通りです。



おはようございます。昨日いただきましたご質問へのお返事を させていただきます。 ◎ サムフランシス作品  残念ながら、少し前に手放させていただきました。 ◎印象作品について  まず日本画ではお正月掛けなどの節句作品はお客様にお道具として喜ばれ、重用されます。  第二に、ほとんどの作家において晩年の作品の評価が高く、この印象作品も最晩年の作品で価格も上がります。  また、西洋の印象派の点描作品を想起させる表現がなされ、尚且つ、堂本印象人気の抽象画の要素も含む作品だと感じ  当店の印象作品の目玉と考えております。 金山平三作品をお求めくださったお客様のことに触れていただき、嬉しく読ませていただきました。 日本画、油彩画、お道具、とにかくご興味の幅の広いお客様でいらっしゃいます。

今回も、いただきましたご質問のメールの内容にも驚き、感動いたしました。 いつもブログをご覧くださり、心よりお礼を申し上げます。

以上









本日、このお客さまがお時間をお作りくださりご来店くださいました。

予め、ご覧になりたい作品をメールでお知らせくださいましたので、この頃、急な掛け替え作業が苦手になった私たちは精神的にも肉体的にも楽をさせていただき、助かりました。


せっかく飾らせていただきましたし、来週からの展覧会の展示と重なる作品もありますので、この数日、皆さまにもブログでお楽しみいただこうと思っております。







そして、結局、本日お出掛けいただきましたお客様は徳岡神泉の鯉にお納めのお約束をくださいました。

先日名都美術館さんに伺って神泉展を拝見しましたが、当店のこの鯉もやはりかなりレベルの高い作品だと思い直しておりましたし、

またこの作品は長く当店にあってくれましたので、佐橋も私も大変感慨深く感じました。

私どもの作品に対する思いをこのお客様に引き継いでいただけることに何よりも感謝し、またとても光栄に存じます。


今週は、ご来店のお客様が多く、元気もいただいています。

準備もすこしづつ進めながら、来週の展覧会により多くのご来客がありますことを心より楽しみにしております。














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今日の牛島作品

2023年04月18日 | 牛島憲之
そろそろ皆様のお手元に展覧会のご案内状をお届けできた頃だと存じます。

本日、早速、牛島作品についてお問い合わせをいただきました。

ご覧になりにくく、申し訳ございませんが、表紙の牛島作品の価格は裏面に表示させていただきましたので
ご確認くださいますようお願い申し上げます。










牛島作品は額やスポットの当たり方で、随分色の印象が変わります。

こちらは先ほど、図書室の自然光のもとで撮影した画像です。






こちらが本物に近いのか?とお尋ねいただいても、またお返事が難しいのですが、
描かれている内容は一番わかりやすくご覧いただけるかと思います。


「綺麗な絵」という表現を使うことはとても難しいなぁ〜と、
このブログで長く絵について文章を書かせていただいてきて強く感じています。



佐橋美術店の私たちの思う、「綺麗な色」は少し「くすみがかっているかな?」と思ったりもするのですね。


ぜひ、展覧会で皆様のご感想をお聞きしたいと思います。
























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牛島憲之

2023年04月13日 | 牛島憲之
新しく入手いたしました牛島作品は、サムホールの小品、「初日」です。










詳細はわかりませんが、おそらく1970年代の制作作品かと思われます。

どのように撮影をしても、この作品の色彩の美しさをお伝えできませんので、入手後今まで
ご紹介をさせていただきませんでした。

25日からの当店の展覧会で、ぜひ皆様にごゆっくりご鑑賞いただければと思っております。



現在、ご覧いただいておりますのが、この作品の元々の額で裏に牛島の共シールが貼り込まれています。













お好みによって、新しい牛島額も用意させていただいております。

今のところ、私共は元々の古い額の方が良いように感じています。





牛島憲之 キャンバス 油彩  SM    「初日」  共シール 

キャンバス裏に画家サイン、タイトル有   













コメント (6)
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