つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

浜口陽三 カラーメゾチント 「ぶどう」

2022年07月30日 | 【版画】
本日、浜口陽三のカラーメゾチント「さくらんぼ」にお納めのお約束を頂戴いたしました。

私たちには何の予備知識もなく、ただ初めて⁉︎良いと思った浜口作品を仕入れさせていただいた次第ですが、お通いくださるお客様方のほうが余程お詳しく、この「さくらんぼ」はかなりレアな作品だとわかりました。

結局、そのレアさを最もご理解いただいていたお客様のもとに嫁ぎます。






そして、それを予感していたかのように次に仕入れさせていただいたのがこの「ぶどう」です。
「うぅ、またこちらもレアな作品を。。」と先ほどのお客様もまたお褒めくださり、迷われて、結局最初のご希望通りさくらんぼをお選びくださいました。













画面が暗く、少し見えにくくはありますが、上の赤が効いていること、そして左に一粒葡萄の実が転がっているところがとてもおしゃれな作品だと思います。制作年はさくらんぼより少し後になるでしょうか。



以前にも書かせていただいた通り、浜口は刷り順ではなくて、出来の良い順に番号をつけていったようです。

こちらは、3番!なかなかの優秀な成績です。



さくらんぼの時期が終わり、いよいよ葡萄の美味しい季節がやって参りました。
一応、当店は、版画にも「季節感をとり入れている」と宣伝させていただきます。


浜口陽三 カラーメゾチント 3/50
6.5×6.3㎝ 額サイズ 30×29㎝  33万円





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板谷波山

2022年07月29日 | 佐橋美術店の展示・展覧会
この2年ほどは、美術館さんの展覧会にほとんど伺っていません。

この酷暑、また現在の感染の拡大状況では尚更になってしまうかもしれませんが、生誕150年を迎える板谷波山の展覧会にはぜひ伺いたいと思っています。







とても高価であるので、なかなか当店でも扱うことはできませんが、というか?同じ予算があればつい絵画の方に手が出るので入手する機会を逃しますが、波山作品の美しさは別格!いつもそう思います。

気品の高さで言えば、日本画家であってもこのレベルに到達できた人はほとんどいないだろうと感じます。





葆光彩磁葵模様鉢 

ため息の出るほど美しい色。






彩磁金魚文花瓶





金魚。
かなりデザイン化されているのに、ちゃんと水槽の中を金魚が泳いでいるように感じられるのですね。不思議です。


今年は生誕150年を記念し、日本各所で波山展が開かれてきました。

今ご紹介させていただいたパンフレットの京都泉屋博古館さんで9月〜10月開催の予定。


そして東京出光美術館さんでは現在、8月21日まで開催中です。






板谷波山ご本人についても少し調べてみました。

芸術作品と作家自身の人間性については別物と考えることもできると思いますが、こと波山においては、やはり作家の人間性こそが作品の価値と感じられる気がいたします。

動画で波山について簡単な説明をしてくださるサイトがあります。よろしければ、ご覧ください。




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今週の佐橋美術店 ➡️

2022年07月25日 | 日記・エッセイ・コラム
ショーウィンドウの写真を撮っている時にふと気づきました。




小さな矢印! ➡️

目の高さより、少し下の位置に黒いマジックで書かれたような→マーク❗️


誰がこんなイタヅラを?

それにしても、こんなに小さく、➡️とはなかなか面白い落書き。

頭にくるより笑ってしまい、拭き取り用の布を取りに、そして佐橋を呼びにいきました。

「見て、見て!笑っちゃわない?」私。

「拭いて落ちるか?」佐橋。

そして、早速私がガラスを拭いてみようとした瞬間。


なんと落書きは、飛んでいきました😂


そうです。➡️の正体は、虫さんでした。




えーーーー

2人で顔を見合わせて大笑い。



老眼のせいかどうかはわかりませんが、こんな眼で、作品を見て、おまけにブログまで書いて大丈夫かな?
ふと不安になります。









20年。

オープンの時には想像も出来なかった事が起き続け、私たちは今に至っています。

この小さな店の時代から変わらず通い続けてくださっているお客様もいらしてくださいます。

20年に失ったものも多くあるのでしょうけれど、よくよく考えると、今取り戻したいと思えるものは何もありません。


還暦という節目に、人は結局、今の自分を肯定するしかないという結論に達し、そして今の環境のありがたさに一つ一つ気づいていく。これからそんな一年を過ごすような気がします。


何かを残そうなどと力まずに、何処へでも飛んで消えていける覚悟を持って、、

それにしても、あの虫は何というお名前の虫だったのでしょう?
「ヤジルシ」だったらおもしろいのに。



焦らず、怖がらず、お客様がたといつもご一緒に今を深く味わいながら前に進みたいと、この夏はそればかりを願っています。











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2022年07月20日 | 日記・エッセイ・コラム
お客様にごく最近いただいた本のご紹介をさせてください。

一つは、アンリー・ルソーの本です。


この本は、私がアンリー・ルソーの絵を好きなことを覚えてくださっていたお客様が、お土産にお持ちくださいました。




先日のホームページ更新の際にも、この作家の一言をトップに掲載させていただきました。



以前佐橋と画家のイメージについて話をしている時、「なっちゃんは、ルソーのイメージがある」とポツっと言ってくれた事がとても嬉しくて、元々好きだったルソーの作品が益々好きになりました。



ルソーはその経歴も謎の多い人物です。
まだきちんとは読めていませんが、私は「ルソーの絵が好き」と言っているだけで、この画家のことを何も知らないということに初めて気づきました。

遺された言葉の数々もとても奥が深そうで、これから少し勉強をしたいなぁと思います。

また気になる事があればこちらに書かせていただきますね。








もう一冊は東京のお客様がくださった本です。


テレビのコマーシャルなどで、地元の方にはお馴染みだそうですが、大村洋品店さんの6代目の社長さんが建てられた静岡近代美術館さんについての記録です。


この本には、この美術館さんご所蔵の日本近代洋画の作品が沢山掲載されています。

出会いは、林武の作品からだそうですが、どの作品も非常に魅力的。







魅力的というのは、目筋が大変しっかりとされていらっしゃるということです。

60歳を過ぎられて十数年で集めらた作品たちとは思えない、充実度だと思えます。

1番元気をもらうのは、中川一政作品だということですが、他の作品もとても見応えがありそうで、ぜひ一度この美術館さんに伺って実作品を見てみたいと思いました。


ルソーも、日本各地の美術館さんについてもまだまだ知らない事ばかりです。

そして、41歳から画家になったルソー、60歳を過ぎてからコレクションを始められ、日本のみならず外国にも美術館の輪を広げたいとお考えの大村さんに教えてもらうことは多いと思います。


連休中に、めでたく私も還暦を迎えさせていただきました🎂

いつものように迷いながらですが、またコツコツブログを書かせて頂きたいと思います。
















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平田郷陽

2022年07月18日 | 平田郷陽
展覧会のご案内に記載しながら、ご紹介し忘れていた作品に平田郷陽のお人形があります。








「凧上げ」です。

堀柳女か、平田郷陽のお人形を持ってみたいと思っていました。

生き人形と言われる婦人の姿よりも、出来たら童でと考えていたので、この作品に出会った時には、
飛びつきました。とても、イキイキと可愛いらしいのです。




状態もとても良いと思います。

この板付きのまま、桐箱に仕舞うことが出来ますので、
また涼しくなったら飾らせていただこうと思っています。


平田郷陽 人形「凧上げ」 h17.5  平田昌絵鑑定 桐箱付き 税込77万円



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