今年2月、斎藤典彦先生よりこの作品を頂いたときは、また「何が描いてあるか?」を探してしまい、「?」となってしまいました。
けれど、約一年をともに過ごし、新しい冬を迎えてみると
この作品の素晴らしさが身に沁みて実感できるようになりました。
今日からショーウィンドウに飾らせて頂いています。
クリスマス、またこんな荒れ模様の空にぴったりの落ち着きと美しさです。
斎藤典彦 4号 絹本・彩色 「冬のバラ」 共シール 2016年2月制作
今年2月、斎藤典彦先生よりこの作品を頂いたときは、また「何が描いてあるか?」を探してしまい、「?」となってしまいました。
けれど、約一年をともに過ごし、新しい冬を迎えてみると
この作品の素晴らしさが身に沁みて実感できるようになりました。
今日からショーウィンドウに飾らせて頂いています。
クリスマス、またこんな荒れ模様の空にぴったりの落ち着きと美しさです。
斎藤典彦 4号 絹本・彩色 「冬のバラ」 共シール 2016年2月制作
昨日は県内にある岡崎市美術博物館さんの「長谷川りん次郎展」に伺いました。
幻、孤高、謎の画家、よくそんなタイトルでマスコミや美術館に、特にご本人の没後多く
取り上げられて来た作家です。
5年以上まえになるでしょうか?このblogをはじめて間もない頃
一本の電話を頂戴したことがありました。
「blogを拝見しましたよ。よい記事ですねぇ。あなたが書いていらっしゃるのですか?」
「ありがとうございます。はい、素人の記事でお恥ずかしいのですが私が書いています」
「いや、ご自分の眼で見て感じたことを書かれることが大切だと思いますよ。ところで
中村正義の顔をお持ちでないですか?」
「顔は残念ながら今は持っておりません。正義がお好きでいらっしゃるのですか?他にはどのような作家さんがお好きでいらっしゃいますか?」
「正義のピエロとか顔ばかり集めていますよ。それと青木繁、長谷川りん次郎・・」
その後のお話のことはよく覚えていません。お話に出てくる画家の名前、全国の
美術館の高名な学芸員さんのお名前に、私が圧倒されてしまったからです。
「私は藤井と言います。blogがんばってくださいね。」確か最後にそのような
お話をしてくださった気がします。
それからずっとその方のことが気になっていましたが、結局お会いすることも
お話することもなく今まで過ごして参りました。
今回岡崎でりん次郎の展覧会があると知り、ピン!ときました。
藤井コレクション!
りん次郎の作品が見たいだけでなく、藤井さんについても知りたいと思い
岡崎に向かいました。
りん次郎は大変筆が遅かったと聞いています。
ですからでしょうか?サインのない未完成の作品が多い。
その完成と未完成の間に、作品から受ける印象がこれほど違う画家も珍しいように
感じました。
上の画像のように完成された作品は、どーーんと観るもののお腹のしたの方に
感動が落ちてくる印象。
未完成のものは、どこをどのように描こうとしているのか?
なんとも気持ちが悪い?言葉が悪いですね、落ち着かない?印象。
作風にもモランディのような、ルソー、長谷川潔のような、、
色々な印象が混じりあいます。
また作品製作の最終に目指すところまでの環境の組み立て、積み重ねの作業の時間
を想像すると少し疲れてしまいます。
1930年代のパリに留学したころ、1970年代の転倒後歩行困難になったあと
の作品に変化があり、ぐんと集中力を増し佳い作品を生み出した気がします。
沢山のスケッチや挿し絵、
藤井さんは楽器の調律師をされ、岡崎で画商さんとしてもお仕事をされたと
ご紹介がありました。
お集めになった膨大な数の作品をみるとあのお電話でのお話がスッと思い出されます。
岡崎市美術博物館さんに寄贈された作品の数々。
またblog継続に迷うことがあったら、岡崎に出掛けようと思います。
藤井コレクション 長谷川りん次郎展
岡崎市美術博物館 2017年 1月22日まで