つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

風月

2021年07月31日 | 小杉放菴
ブログの更新をまだかまだかと待っていらっしゃるとお客様から大変奇特なご意見をいただきました。

私のこのブログで?へぇ〜😅と思いますが、私もお気に入りのブログのサイトを見つけると、確かに毎日見てしまう。あまり長い時間更新されないとなぜか心配になったり、怒れてきてしまう😤という現代人特有の「不安」を抱える事はありますので、、、

今は丁度忙しく、ブログの一つ一つの記事の内容に完成度を求めてしまいますと、下調べなどに時間がかかり、またこの感染状況では、新しい作品の仕入れもままなりませんので、そして大変暑いですし💦、、、これからしばらくブログは短い文章で、気ままに簡単に書かせていただこうと思います。よろしければお付き合いくださいませ。


この作品とのお付き合いも長くなりました。

小杉放庵の「風月」






この表装は私たちが職人さんにお願いして設えさせていただきました。皆様から「おしゃれ」とお褒めをいただきますが、
なぜかすんなりとはお納めまで至らないという不思議な作品です。





きっとご自宅のさてどこに飾ろうか?とお考えになる間に、まぁ良いかぁ〜となるのでしょう。

なるほど、小杉放庵は「まぁ良いかぁ〜」の境地に近づいた画家ですものね。

おしゃれ〜、涼しい〜お軸部門では、当店ではダントツ一位の作品だと感じています。


小杉放庵 軸 紙本・墨 「風月」共箱 46.0×23.0㎝ 
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大荷物😅

2021年07月27日 | 佐橋美術店よりのお知らせ
あっという間に7月も最終週を迎えました。

私どもはいよいよ来月決算の月を迎えます。棚卸しの時期とお伝えすればよろしいでしょうか?

お通いくださるお客様方にはお知らせ致しておりましたが、この所続いておりましたお客様からの荷出し作業で佐橋も私も疲労困憊。お肌の曲がり角?ならぬ、腰、膝の曲がり角に差し掛かかる年代なのだとつくづくと実感し、少し扱わせていただく荷物の整理をさせていただかなければ!と思いたちました。

先週はご来店のお客様も少なかったので、夏休みに入り少し時間が取れるようになった息子の家族にも協力してもらい、倉庫の奥から「大きな作品」を次々にギャラリーに引っ張り出して参りました。






ある!ある!大きな作品。重い作品💦


とりあえず、こうした作品を交換会などに出品させていただき、少しづつ片付けさせていただこうと思っています。

そして、お住まいの環境や、60代、70代以上のお客様方にもご負担の少ない、飾りやすい作品をより多く扱わせていただけるよう努力して参りたいと思っております。




ご連絡が遅くなり恐縮に存じますが、8月8日(日)〜23日(月)まで夏休みを頂戴いたします。

昨年に続き、今年もお休みを長めに頂戴いたしますが、私どもは名古屋にはおりますので、ご来店をお考えくださいますお客様がたは、前日までにご連絡を賜りますようお願い申し上げます。

ブログはいつもながらのペースで、更新させていただこうと存じます。

よろしくお願い致します。







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日本近代絵画

2021年07月22日 | 梅原龍三郎
この頃絵をお求めくださるお客様方の年代層、性別に変化が見えてきたことをこのブログでもお伝えして参りました。

私どもの店が夫婦で営業をさせていただいているからということもあるかと思いますが、ご夫妻で美術品をお求めくださるお客様が大変多くなりました。しかも、ご主人様はご主人様のご趣味の作品を、奥様は奥様のご趣味の作品を、それぞれのお小遣いの範囲でお求めくださいます。

またこれも私どもが歳を重ねてきたからということもあるかと思いますが、私どもよりお若い、40代前後の男性のお客様が作品をお求めくださるケースが多くなりました。

サラリーマンとしてお勤めをされながら、ボーナスの機会を利用されて、また株の運用をなさって、美術品をお求めくださいます。

お若い方達は、今色々な情報をお持ちで、ご趣味も多義にわたっていらっしゃいますが、「私はこの日本近代絵画がやはり好きなんです」とおっしゃっていただくと、何かとても安心し、嬉しさが込み上げて参ります。

今週はそうしたお若いお客様から「いつかは梅原も求めるようになるかもしれません」というお言葉を幾つかいただきました。

あんなに梅原を嫌っていた私が、今オンボロ我が家に大事に大事にこの梅原のガッシュの作品を飾り大満足しているのです。

いつかは梅原!みなさまにもきっとそんな日が訪れるでしょう事を否定するわけには参りません。




お部屋が暗くても、直接日光を作品には当てられませんので、佐橋が簡単なスポットを用意してくれました。
これでも絵は十分に輝きを増します。




梅原が愛し、足繁く通ったハワイ!

美しく、生き生きと私に力を与えてくれています。

あるお客様がこの絵をご覧くださって、「これは良い梅原だねぇ。確かにホノルルだけれど、プレートのタイトル欄に「北京風景」って書いてごらん。きっと高く売れちゃうよ😅」と言ってくださったのを思い出します。





私の手元にいてくれることによって、この作品がもっと輝きを増してくれるように、、そう祈っています。
そして、梅原という人の温かな心に癒されながら、この夏もこの作品を眺めて過ごしたいと思います。






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文具好き✒︎

2021年07月11日 | お納めの前に
昨日の中日新聞にこんな記事を見つけました。

文具が大好きな私としては是非出かけたい場所ではありますが、開催は本日迄、しかも新聞にこうして掲載されてしまうと混雑するだろうなと諦めました。

きっと来年も開催されるでしょうから、次回は文具好きな家族皆で伺おうと思います。

それにしても、「アナログ」は私が唯一ホッと安心して使える横文字です😅

コロナ後は、きっと当店は益々アナログ化してゆくことでしょう。

アナログの極み!

古賀春江の素描にお納めのお約束をいただきました。





最初に「ゴキブリ?」とおっしゃったお客様が、その次には「セミに昇格した」とおっしゃり、
ご来店のたびにこの作品を何度もご覧くださった末「見れば見るほどいい」とお買い求めくださいました。

以前の風景の油彩画といい、この素描といい、古賀春江作品の素晴らしさは作品を実際に側に置いてみないとわからないと強く感じました。私には新鮮な発見でした。また良い機会があれば、古賀作品を仕入れてきて貰えるよう佐橋にお願いしようと思います。

例えば速水御舟作品に感じられる「共振!震え合う心」。

古賀春江作品にはそれを強く感じることができるのです。



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図録から

2021年07月09日 | 絵画鑑賞
オリンピックの無観客開催が決まったそうです。

東京、夢の島の会場で7月29日に行われるアーチェリーの男女予選会のチケット2枚が当たっていたのですが、当時のテンションは保てず、東京へは行かずにおこうかと迷っていたところでしたので、心のどこかで少し安心いたしました。


オリンピック前後は、きっとしばらくまた新しい作品を仕入れることはできませんので、当ブログでは、皆様お馴染みの作品、また図書室にある図録から時々記事を書かせていただこうと思っています。


「佐橋さんは香月は扱わないのですか?」とお客様にご質問をいただくことがあります。

「扱わないということはありませんが、今、香月と守一は『高嶺の花』になってしまっていて、少しそれでいいのかな?と思う気持ちがありますので」とそんな風に佐橋はお答えしているようです。

日本近代絵画を扱うのなら、当たり前のように熊谷守一、香月康男作品を扱わせて頂かなくてはいけないのかもしれませんが、気の進まないことも頑張ってしよう!という年齢でもなくなって参りました💦


それでも、私個人としては香月を買うなら、帰国後まもなくの、あれば絵画の小作品か、作家手作りのオモチャ!

シベリアシリーズの作品は、きっと現代のお若い世代にはかなり重く感じられることでしょう。母子や父子、人気の題材さえも、かなり淘汰されていくのではないだろうか?と思っています。

・・と書けば、香月ファンの方々に怒られてしまうかもしれませんね。


もちろん、「ニュアンス」「アート」の現代に、真剣に香月のシベリアシリーズと向き合ってくださるお客様がいらしてくださればこんなに嬉しいことはありません。






香月の旅をテーマにした油彩画作品。右ページは1950年代、左ページは1970年代の作品です。

香月は1974年の3月心筋梗塞で62年の人生を終えていますので、左ページの作品は絶筆に近い最晩年の作品となりますね。
淡い作品であるけれど、香月独特のセンスの良さと空間に対する自由な心の広がりを感じることができるように思います。「香月ならこの年代」今はこう頭にインプットされて作品をお求めくださるお客様が多いので、この辺りの制作作品の評価は低いのかもしれませんが、案外ね、香月の素顔が見えるような気がします。










香月のアトリエと道具、オモチャの数々です。

60年の人生とシベリアの記憶。。
香月には、背負うものが大きかった故の画境の達成があったと思いますが、別冊太陽のこのページを開くたびに、私はなんだかとってもワクワクし、本当の香月に会えた気がするのです。皆様はいかがお感じになられるでしょうか。




さて、佐橋美術店が香月作品を扱わせていただくときは、果たしてどんな作品になるのでしょうか?

なんの予想も、想像もできませんが、「無い事は無いな」そう思い、作品との出会いを楽しみにしていたいと思います。



「本当の美しさとは描いた人間の生命力の強弱によるものと私は今はそう信じている」香月康男
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