先週末、当店より歩いて10分ほどの東区白壁の文化施設百花百草さんで小さなコンサートが有りました。
ピアノが普及する以前、チェンバロと同時代に使われていたクラヴィコードという鍵盤楽器の演奏会でした。
この楽器の音量は大変小さく、まさしく耳を澄ませていないと鳥や蝉の声、空調の音にかき消されてしまいそうで最初は驚きましたが、
ピアノのように頭や体にズンと響くような印象ではなく、胸に少しづつ温かさが広がっていくような、繊細で優しい音色でした。
百花百草さんのお庭を眺めながらその音色を聴いていると、時間がスローモーションのようにゆっくりと過ぎていき、なにか自分のとても大切なものを取り戻せた気がいたしました。
音楽の世界にはときどき体育会系の縦の強さ?を感じることがありますが、
この古い楽器の音、演奏にはとても文学的な豊かさを感じました。
そして、演奏者の技術や特質によるものでしょうか、、東洋的な「清らかさ」「静けさ」も
強く感じることができました。
本当に色々あった週・・久しぶりによいコンサートに出掛けられ幸せでした。