毎月、第二土曜日はほとんどご予約もなく、また店の前をお通りになる方も極端に少ないので、今月はお休みにさせていただこうか?と思っていましたが、梱包や箱カバーなどの作業が残っていたので出社することにいたしました。名古屋もみぞれのような雨が降り、寒い一日になりました。この季節になると、水仙やフリージア、蝋梅などの黄色いお花が香りよく、とても美しく感じられますね。自然というのは、季節にあった色、味、音を用 . . . 本文を読む
又新しい栖鳳作品を仕入れさせていただきました。「皐月雨」皐月雨は文字通り、5月頃の長雨を指す言葉ですが、これは旧暦によるものですので、実際は梅雨の頃を描いた作品だと思われます。制作年は、印譜などから大正末から昭和の始めにかけてだと思われます。栖鳳は絹本の良さを充分感知し、効果的に墨をのせて雨の粒子の大きさや風の向きや強さまで鑑賞者に実感させてしまいます。その天才的な技術だけでなく、栖鳳の「情緒」を . . . 本文を読む
お休みをいただいている間は、余りブログを書かないようにしていますが、前の記事に後輩のKさんがコメントをくださったので少し書かせて頂こうと思います。「これは名作ですね。表装は確かに残念ですが、作品自体は世が世ならという感じがします。」ありがとうございます。栖鳳の絵のうまさには、もう何の文句の付けようがありません。が、この頃私達は栖鳳の作品に少し疑問を抱いていました。栖鳳の作品は、果たして良い絵なのか . . . 本文を読む
竹内栖鳳資料(たけうちせいほう)
略歴
1864年(元治 元年) 京都市の川魚料理店「亀政」の長男として生まれる。本名恒吉。
1877年(明治10年) 四条派の土田英林に絵を学ぶ。
1881年(明治14年) 幸野楳嶺の私塾へ正式入門。四条派を学ぶ。棲鳳の号を受ける。
1884年(明治17年) 京都府画学校の北 . . . 本文を読む
白菜としめじと栗を描いたこの作品に「村居」と題することに、まずこの画家の「妙味」を感ぜずにはいられません。栖鳳は「村居」という作品を昭和8年湯河原に滞在したころに幾つか残しています。したがってこの作品も文化勲章を受章する、画家70歳前後の作品かと思われます。小さな画面いっぱいに描かれた白菜の肉厚な白い芯、しめじのぷりぷりした軸。。栖鳳ならではの筆遣いをお楽しみいただける作品です。
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