つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

安田靫彦 書 「怡顔」

2018年09月15日 | 【書】

名古屋は雨の一日となりました。

経理作業も最終段階までやってきました。

昨年から確定申告を会計士の先生にお願いさせていただたので、緊張もなく過ごさせて頂いています。



パソコンに向かう合間合間に本棚から画集や図録を抜いて見ています。

今日は、2007年にミホミュージアムさんでに開催された

開館10周年記念  中国・山東省の仏像 ー飛鳥仏の面影ーを 楽しませて頂いています。


この展覧会には伺っていません。見ておけばよかった。。と残念に思うほど美しい仏像が並んでいます。

 

 






釈迦三尊像 北魏時代 天平3年(536年) 石灰石 彩色 青洲市博物館蔵

 

 

 

 

 

 








菩薩半跏思惟像 北斉時代 石灰石 彩色 金箔 青洲市博物館

 




インドに生まれた仏教はシルクロードから長安、洛陽に伝わり、3〜4世紀頃山東省に伝来してきたと考えられているようです。

この展覧会で紹介された仏像は北魏、東魏、北斉、随に渡る4〜7世紀初頭までの山東省の仏像に焦点をあて開催されたものです。

仏像は、原始に近い作品ほど人間味があり、崇高であるように感じています。

人の目に選び抜かれながら、あるいは深い土の静けさのなかで、長い年月を生き延びてきたものの「美」が

ここに宿っているからだと思えます。

 

 

 

 

以前にもご紹介させて頂いたかと思います。青牛居、安田靫彦さんの庵のお名前、靫彦さんの書 「いがん」です。

怡=イ は よろこぶ 心穏やかに和む という意味

顔はお顔のことですので、喜びにあふれるお顔、穏やかな微笑み、まさにアルカイックスマイルのことを指している

ように思えます。歴史画を学んだ靫彦さんらしく陶淵明の詩から抜粋された言葉のようです。

 

どんな時も穏やかに、微笑んで。

きっとそれが幸せの一番近くに居られる方法、真の美しさに近づく方法なのだと思えます。

今日もイライラしてしまったけれど。。今日も食べすぎてしまったけれど。。です。

 




 

コメント
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