つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

手ぬぐい

2010年07月27日 | 手ぬぐい

3年ほど前から手ぬぐいを集めています。

はじめは「なんとなく・・」だったのですが、デパートや雑貨店、最近では美術館でも手ぬぐいを見かけるようになり、きれいな柄があるとつい手が伸びてしまいます。

手ぬぐいを集めていることをお話すると、お客様やお友達が旅のお土産などに手ぬぐいを買ってきてくださることも多くなりました。

手ぬぐいは場所を取らず、吸水性もよく 想像以上に使い勝手がいいものですが、何よりも一番に「日常に季節感を取り込む」にはとても便利な品物です。

毎日使うものに季節感を少し取り入れると、思いがけずゆったりと贅沢な気持ちを味わえるものですね。

はじめは自分の好きな柄を集めていましたが、段々と季節に拘りが出てきて 四季→雛祭りや七夕などのお節句→母の日やクリスマスなどイベント、各季節の花の種類など、どんどん収集にきりがなくなってきました。

そのほかにも歴史、アニメ、動物、絵画、書などテーマを追って集めればありとあらゆる手ぬぐいに出会うこととなります。

仕事柄、コレクションというものの性質は十分わかっているつもりですが、(ですからできるだけ安価な手ぬぐいを集めようと思って始めたことですが)、絵画収集に負けず劣らず手ぬぐい収集も奥が深くびっくりします。

せっかっく集めた手ぬぐいたちを贔屓のないよう使ってあげよう! そんなことまで考えだすと大変です。

「明日何を着よう?」外出する前日の晩に女性なら誰でも楽しみに考えることだろうと思いますが、私の場合 「明日はどの手ぬぐいでいこう?」まずそれが頭に浮かびます。

手ぬぐいは用途に合わせ必ず二枚ずつ持ち歩きます。

今の季節のお気に入りは 

「朝顔」 染め方の違う 関西と関東の手ぬぐい ひと組

「京野菜」 紫地の賀茂ナスと赤地の万願寺唐辛子手ぬぐい ひと組                 

「良寛文字」 白地に良寛の書手ぬぐい ひと組

「そうめん」 そうめんとそば猪口 手ぬぐいひと組 (小学生の甥と姪が同じく手ぬぐい派の佐橋にプレゼントしてくれたものです↓↓)

 手ぬぐい

8月に入りお盆が過ぎると桔梗や月の柄の手ぬぐいを使い始めます。

手ぬぐい選びは私にとって大切な楽しみの一つであると同時に自分の美意識を鍛える小さな訓練、脳トレ?のようなものになっています。

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碧南市藤井達吉現代美術館と高浜かわら美術館

2010年07月24日 | 日記・エッセイ・コラム

暑中お見舞い申し上げます。

パソコンの調子が悪く、久しぶりの更新となりました

名古屋は連日猛暑が続いています。仕事で日中留守にしますので我が家の二階は夜クーラーをかけてもなかなか29度以下になりません。寝不足気味の毎日です。

連休中、暑いなかおうちにじっとしているのも辛いので、思い切って19日に愛知県碧南市へ行ってきました。

佐橋は京都へ出かける用事がありましたので、私一人で電車に乗って行きました。

最近は携帯電話にナビが搭載されていますので方向音痴の私でもなんとか思うところへ一人で出かけられるようになりました 碧南へは名古屋から小一時間で到着します。

碧南市藤井達吉現代美術館では19日まで徳島県立近代美術館所蔵名品展「20世紀の人間像」が開催されていました。

Hekinannbijyutukann_6

ポスターにもなっているピカソ 「ドラマールの肖像」 、その他デュビュッフェ 「熱血漢」  山口薫 「昔の顔」など碧南の現代美術館自体があまり広くありませんので、展示作品数はすくなっかたのですが、徳島県立美術館のコレクションの方針がすっきりとわかりやすく 内容もよい見応えのある企画展でした。

また常設の藤井達吉の作品も普段私たちが商品として扱う小品より やはりレベルが高く よい勉強になりました。

そして 何といっても・・

この碧南の美術館の魅力はカフェにあります。

カフェ むぎの家は徹底した自然派志向

塩、砂糖、玄米、野菜、ありとあらゆる材料に気を配ったランチ、デザートを提供しています。

最近はヘルシー志向、自然食がブームになっていますが、美術館のなかのレストラン、カフェでここまで徹底した料理を出しているところに出会ったことはありません。

各企画展のレセプションでもこのカフェの料理が振舞われ、佐橋はそれを楽しみにわざわざ碧南まで出かけて行くくらいです。

Muginoie_2 私が出かけた海の日もカフェは満員でした。

当日のランチは

小豆の入った玄米ごはんに

麦などの雑穀と夏野菜のたくさん入ったミネストローネ

ジャガイモともちあわのあんかけ煮 サラダ 飲み物 豆腐のシフォンケーキ 1050円でした。

Goodvalue 

これだけの料理を自分で作ろうと思うと何時間かかるかな???

美味しく、ありがたく、おなかいっぱいいただきました!

ちなみにこの美術館はショップがありません。

絵ハガキなどは受付で購入します。

あまりの暑さにはじめはこの現代美術館だけで帰宅しようとおもいましたが

ランチをいただいたら元気が出てきて、ついでに高浜の美術館にも足を延ばしてみようと思いつきました。

Img_1310_2

高浜の かわら美術館では9月5日まで  放浪の天才画家  山下清のすべて

が開かれています。

碧南の美術館は碧南の駅から徒歩4分と携帯のナビに出ていましたのでなんとかなるかな?と歩きましたが、

かわら美術館は高浜港駅から徒歩10分!と出てきました。

午後2時、お日様はかんかんでり

しかも人が誰も歩いていない道、迷ってしまったら熱中症も覚悟だなぁ~とひやひやしながら

駅から美術館を目指しました。Cazvqcc7_2 

本当に誰ひとり歩いていなくて不安でしたが、

駅から美術館まではなかなか風情のある一本道でした。

汗をふきふき美術館につくと

夏休みを控えて子供たちがたくさん見学に来ていました。

山下清はもうみなさんよくご存知の画家ですね。

かわら美術館は展示面積も広く、この画家のこれだけの数の作品を一堂に鑑賞するのは私も初めてで大変感動いたしました。

山下清が使ったはり絵の折り紙は安価なもので、色が抜けやすく作品のイメージが年々変わっていってしまいますが、最新の修復技術を駆使し今回いくつかのはり絵の代表作が色鮮やかによみがえったそうです。

Img_1313 

これもその中の一つ昭和25年作

長岡の花火

です。

花火もさることながら

私はこの画面の手前の

花火大会にきている人たちの

後ろ姿に感動しました。

人がたくさんいます。たくさんの人をひとつひとつはり絵で表現しています。

なんとも温かく、なんとも切なくなりました。山下清は49歳で他界されたそうです。

この夏48歳になったばかりの私は

「私っていま何しているんだろうなぁ?」そう思え、ちょっと悲しくなりました。

今週は名古屋で開かれている三岸節子展に出かける予定です。

熱中症対策に 美術館巡り!!夏バテしないようがんばりまぁす。

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