彫刻家 高村光太郎展 に出かけて参りました。
立体作品の好きな私たちは、もう何度も高村光太郎作品を鑑賞してきましたが、
今回の展覧会では 彫刻家しての高村光太郎をクローズアップし
その作品を通して光太郎の人生を考えてみる良い機会を得られたように思えます。
光太郎自身の作品は現在に残されたものは少なく
あらためて彫刻家として光太郎をとらえた展覧会を開くのは勇気の必要な作業だったと
思いますが、展示方法の工夫、素直で簡潔な作品の解説に好感がもて
面白く鑑賞することができました。
特に
父光雲25歳の作品 「洋犬の首」
子光太郎12歳の作品 「紅葉と宝殊」 が並べて飾られたコーナーでは
父と子のそれぞれの、特に光太郎の心の葛藤を強く感じ
切なく、悲しい気持ちになりました。
光雲の心、光太郎の心、智恵子の心。
芸術家とその家族、友人。
様々な思いが幾重にも重なり、時間の流れとともに日本の立体芸術の近代化が
進んでいったのだと実感しました。
彫刻家 高村光太郎展は 碧南市藤井達吉現代美術館にて
12月15日(日)まで続きます。