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首都アンカラで車爆発。少なくとも28人が死亡

2016年02月15日 | 観光
2月17日 2月17日、首都アンカラで、軍職員を運ぶシャトルバスが爆弾攻撃を受け、少なくとも28人が死亡、61人が負傷しました。「トルコは、いつでも、どこでも、自衛のための正当な権利を行使するだろう」とエルドアン大統領が声明で言いました。

 Hurriyet

「わが国の団結と未来をターゲットにした攻撃を受け、われわれの報復の決意は強化された。トルコは忍耐しがたいほど、テロによる被害を受けている」とエルドアン大統領は言い、トルコはこのような攻撃には負けないと強調しました。「トルコは、彼ら手先と、その背後にいる権力に対する戦いを、日々、決意をもってつづけるだろう」

エルドアン大統領は、2月18日に予定されていたアゼルバイジャン訪問を取りやめ、ダウトオール首相は17日にブリュッセルに行く予定をキャンセルしました。今回のテロ攻撃は、軍の最高司令本部や国会、首相オフィスから数百メートルの、市の中心で起こりました。事件が起こったとき、大統領宮殿では、大統領主催で、高度の安全保障会議が行われていました。

「われわれはあらゆるテロ組織に対する正当な戦いを決して止めることはない」と、ダウトオール首相は声明文を出しました。「トルコ共和国は、法と正義を逸脱することなく、また、テロと暴力に妥協することなく、国家の安全を優先して守る人道的価値観を擁護しつづけるだろう」と、首相は言っています。

国会の3野党の党首たちも、このテロ攻撃を非難しました。ヌマン・クルトゥルムシュ副首相は、攻撃は爆弾を積んだ車で行われたと言いました。「われわれは同時テロ攻撃に曝されている。彼らは、同一人物に操られているように、トルコに脅しをっかけてくる」と、副首相は記者団に語りました。

「この攻撃の犯人はまだわからない」と、クルトゥルムシュ副首相は言い、「7人の検事がこの事件を担当する。攻撃の背後の人々を、できるだけ早く明らかにする」と、副首相は言い、「この攻撃はシャトルバスの軍職員だけをターゲットにしたものではない。わが国全体を公然とターゲットにしている。われわれは攻撃を行った人々と、実行犯を道具として使った人々、兵站上、情報上、政治上の支持を与えた人々を非難する」と、付言しました。

クルトゥルムシュ副首相は、トルコの立場を理解するよう国際社会に要請しました。「私はあらゆる人々に知ってほしい。テロ組織とその背後の権力がなにをしようとしても、その目的を達成することはないだろう」

負傷者の多くは経過良好だと、メフメト・ムエッジンオール保健相は言いました。「テロはアンカラで集中的に起こっている。われわれはこの攻撃を呪う」と、公正発展党(AKP)のオメル・チェリキ広報官はツイッターで言っています。トルコ参謀本部も声明を出し、この攻撃を強く非難しています。近くの防犯カメラが爆発の瞬間をとらえています。

「アンカラはこのテロ攻撃で深い悲しみに包まれています。私たちは心から犠牲者の方々に祈りを捧げます」と、アメリカのジョン・バス大使はツイッターで言っています。リチャード・ムーア駐トルコ・イギリス大使もツイッターで弔意を表し、団結のメッセージを送りました。「この苦難のとき、イギリスはトルコと思いを同じくしています。テロは絶対に非難する」


アンタリヤ観光復活のために潜水艦ツアーが始まる

 観光産業復活を模索しているトルコですが、アンタリヤのある会社がツーリストを呼び込む新しいアイディアとして、48人乗りの潜水艦を打ち出しました。フィンランドで建造され、スペインで改造された潜水艦「ネモ」号が、観光客を乗せて、水面下130フィートの海中を遊覧することになるでしょう。

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「IHSトラベル&ツーリストフライ社」のユヌス・エムレ・ヤウズイーイト社長は、アナドルニュースに「わが社は観光の新しい分野を開拓する」と言っています。「水中ツアーが観光産業を復活させると思います。わが社はこのプロジェクトに大きな希望を持っています」水中ツアーは4月、アンタリヤで始まるでしょう。

同社は来年には、水中ツアーを拡大する計画だそうです。「わが社はもっと潜水艦を買い、エーゲ海とマルマラ海のツアーも始めます」とヤウズイーイト社長は言っています。

2015年、トルコを訪れる観光客は減少しています。昨年11月24日、ロシア機がトルコに撃墜されるまで、アンタリヤはロシア人ツーリスト人気の観光地のひとつでしたが、観光省の数字によると、トルコに来るロシア人ツーリストの数は、前年同期に比して、47%減少しています。


3人のイギリス人がトルコ国境で拘束された

2月14日、ギリシア警察がトルコ国境近くで、重装備のイギリス人3人を拘束しました。彼らはイスラム国(ISIL)と戦っているクルド軍に参加しようとしていたと思われます。
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3人の中の1人、40歳の男は、クルド・イラク系で、トルコ=ギリシア国境のエヴロス川沿いのキピ国境検問所で捕まったとき、4丁の火器と20万発の弾丸を所持していました。

また、ギリシア警察は、エヴロス地方の主要な町アレクサンドロポリスの港で、いずれも30代の2人のイギリス人を逮捕しました。2人は18丁の火器と、22ミリと5.5ミリの弾丸4万発をトレーラーに積んでいました。警察は彼らを、テロリスト、犯罪組織容疑、武器密輸容疑で捕らえ、ギリシアの対テロ・サービスが調査中です。

1月31日には、スエーデンのパスポートを持った男が、この地方で、武器を所持していたため拘束されました。彼はスエーデンからギリシアに入り、バスでトルコに向かおうとしていました。


シリア難民と地元トルコ人が仲よく暮らすキリス県

シリア難民の人数が地元トルコ人の人口を超えたキリス県では、シリア人とトルコ人の間に、初期ムスリムに似た同胞意識が生まれているそうです。

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トルコ人よりシリア難民が多くなったキリスの街


「ムハジル(移民)とは“迫害され追われた”人々のことです。アンサルはそれを受け入れる人の意味です。預言者ムハンマドと、彼とともにメッカから逃げてきた人々を受け入れたメジナの人々のように、私たちはシリアの兄弟たちを受け入れています」と、キリスの商店主セルダル・ユルマズさん(45)は言いました。

シリアの商業の中心だったアレッポーから360キロのキリスは、トルコで2番目に小さい県です。キリス市の人口は10万6293人ですが、シリア人の住民はいま、11万6714人になり、キリスはトルコで最もシリア人の多い都市になりました。政権与党・公正発展党(AKP)のある議員は、シリア難民を援助するキリス住民を、ノーベル平和賞に推薦しました。

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商店の看板はトルコ語とアラブ語が併記


アダナやシャンルウルファなどでは、シリア難民と地元住民の衝突が聞かれますが、キリスではその種の事件は報告されていません。「アレッポーの人々は私たちにとって、よそ者ではありません。彼らとの間には婚姻関係も、長い商取引もありました。私たちは彼らに対して、“ムハジルとアンサル”で接しています」と、キリスのジュエリー店主ムラト・ダハヌウズンさんは言いました。

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キリス県のシュレイマン・タプスズ知事も“ムハジルとアンサル”の関係を言いました。「預言者ムハムマドとムハジルたちがメジナに到着したとき、メジナのアンサルたちは、ムハジルが来たからとパンの値段をあげたでしょうか? 彼らはパンを分かち与えました」と、タプスズ知事は言いました。

難民たちはトルコの法律では家を買えないので、比較的裕福なシリア人は市内でアパートを借りています。「シリア人が起業すれば、自分の資産を持つことができますが、シリア人は資産を持ちにくいのが現状です」キリス市のハサン・カラ市長は言いました。

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子供たちはどんどんトルコ語をおぼえ、トルコ化していくでしょう。


キリスの人々にも、もちろん難民の大量流入に不満のある人はいます。シリア人が安い賃金で働くから、自分たちの職が奪われるというのが第一の不満です。「私は配達の仕事を甥に30リラでやらせていましたが、シリア人は20リラでやりますからね」と、ユルマズさんも言いました。


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CHPが戦争に突入する政府に反対

2016年02月15日 | 国内
2月16日 最大野党・共和人民党(CHP)のケマル・クルチュダルオール党首が、戦争に突入するあらゆる決議に反対すると言いました。

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「2003年3月1日の動議の場合と同様、CHPはトルコが戦争に突入するあらゆる決議に反対する」とクルチュダルオール党首が、2月14日、自身のツイッター頁に書きました。クルチュダルオール党首は、アメリカ軍のトルコ派兵とトルコ軍のイラク派兵を認める、2003年にAKPが出した動議に言及しました。また、サダム・フセイン体制に対するアメリカ軍の作戦の一部として、トルコ軍がイラクに派兵されたことにも触れました。

2003年の動議は、国会議員の過半数がAKPであったにもかかわらず、否決されました。


「政府はシリアに軍を送ることは考えていない」と防衛相

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アナドルニュースによると、イスメト・ユルマズ防衛相は、2月15日、週末にトルコ兵がシリアに入ったという報道を否定し、政府はシリアに兵を送ることは考えていないと言ったそうです。

シリア外務省が国連安全保障委員会に送った書簡について尋ねられたユルマズ防衛相は、「それは事実ではない。トルコ政府はシリアに兵を送ることは考えていない」と答えました。


50キロの爆発物がトルコの国境の町で発見

南部のアクチャカレ地区で、憲兵隊が50キロの爆発物が詰まったバッグが捨てられているのを発見しました。

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アクチャカレは、民主連合と(PYD)が支配するシリアの町タルアブヤドと国境を挟んで向かい合っています。シャンルウルファ県アクチャカレのバカジャク地方をパトロール中の憲兵隊員が、野原に捨てられたバッグに気づきました。怪しいと思った憲兵隊員は、周囲に警戒態勢をしいた後、爆発物処理隊と探知犬を要請しました。

爆発物処理隊は調査後、バックパックに詰まった爆発物を押収しました。爆発物を捨てた人間を逮捕する作戦が始りました。


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トルコは「PYDはテロリスト」、アメリカは「PYDは対IS戦の同盟者」

2016年02月15日 | 国際
2月15日 トルコ政府はアメリカに「クルド軍は撤退させるべきだ」と言い、14日現在、トルコ軍は、アレッポー北部アザス地区のシリア・クルド民主連合党(PYD)を砲撃しています。

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2月13日、ダウトオール首相は、電話でアメリカのジョー・バイデン副大統領にトルコの見解を話し、バイデン副大統領は彼の意見をしかるべき部隊に伝えると応えたそうです。トルコの治安当局は、トルコ軍は国境のトルコ側に榴弾砲を据え、PYDを攻撃しているが、「これは報復ではなく、先に約束された規定内の行動だ」と言い、「トルコを攻撃する者はだれであれ必要な応答を受けるだろう」と付言しました。

トルコ軍によると、2月13日、トルコ・キリス県のアクチャバーラル基地が、PYD/PKKの軍の砲撃を受けました。「わが国は安全を保障された環境、すなわちイスラム国やシリア政府軍やPYDのいない環境を守るために、あらゆる必要な行動をとる」と、ダウトオール首相は言っています。

トルコとアメリカはPYDに対して、見解が異なります。トルコ政府はPYDをテロリスト集団と見ていますが、アメリカはイスラム国(IS)との戦いの同盟者と考えています。バイデン副大統領は先月、シリア危機を討議するためにトルコを訪れ、エルドアン大統領とダウトオール首相と会いました。

ダウトオール首相は両国の緊密な協力が必要だと言いました。「バイデン副大統領とは、いくつかの問題で合意しました・・・第1に、YPG(PYDの武装集団)がユーフラテスを越えてトルコを悩ませてはならない。第2に、ロシアのアレッポー攻撃が難民流入の引き金になってはならない。第3に、両国はシリアの反体制派のISに対する戦いを支援する。バイデン副大統領は最近のシリア情勢について尋ね、私はこれら3点については変化はないと答えました」

シリアの体制側はトルコの砲撃を非難し、国連に対処を促しています。「外務省はシリア国民と領土に対するトルコの攻撃を犯罪と非難する」と、シリアの国営ニュース局SANAは2月14日、報道しました。「外務省は国連の安全保障委員会に、トルコ政府の犯罪を終わらせるよう要請した」とSANAは報じています。


イスタンブルの歴史的ハイダルパシャ駅は鉄道駅として残る

イスタンブルの歴史的ハイダルパシャ駅を鉄道駅として残し、建設中の高速列車ネットワークの最初の駅として使うことにすると、イスタンブル市が決定しました。

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2013年、108年の歴史あるハイダルパシャ駅をホテルにするという計画が論議の的になりましたが、この計画の変更が、市の委員会で満場一致で可決しました。2013年の計画は、駅のあるエリアとカドキョイ広場周辺に、新しい商業ビルとホテルを建設するというものでした。

イスタンブル市は最近、公的事業と再建に関する市の委員会の提案で、2013年の計画を白紙に戻すことを決めました。駅舎の周囲を緑地帯でかこみ、トルコ国営鉄道(TCDD)と鉄道史の博物館をつくることも決まりました。

この新しい提案を提出したのは、市の委員会のメンバーで、最大野党・共和人民党(CHP)の党員でもあるエシン・ハジュアリオールー氏とヒュセイン・サー氏ですが、2人は他の委員たちと、政権政党・公正発展党(AKP)に、提案の支持に謝意を述べました。


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