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国境で捕まった容疑者のバッグに爆発物と自爆ベルトが入っていた

2016年02月10日 | 国際
2月10日 治安部隊がシリア国境で捕まえた容疑者のバッグの中の爆発物と自爆ベストを押収した、2月10日、トルコ軍が発表しました。

 Hurriyet

軍の声明文によると、自爆テロに使われると思われる12~15キロの爆発物と4個の自爆ベルトが、容疑者の2つのバッグに入っていたそうです。男4人、女10人、子供20人、計34人のグループが、南東部国境の町カルカムシュで捕まりました。テロ・グループがどこに属するかは、軍は発表していませんが、カルカムシュはシリアのジャラバルスの町と国境を挟んで向かい合い、ジャラバルスは現在、イスラム国(ISIL)の支配下にあります。

現在、カルカムシュから100キロのトルコ国境オンジュプナルには、ロシアに支援された政府軍の攻撃から逃れてきた3万人のシリア人が群がっています。2万7000人のシリア難民を受け入れているトルコは、新たに押し寄せてきた難民は入国させず、そのかわりに人道支援を提供しています。

2月9日、国連はトルコに、仮設キャンプに溢れているシリア人のために国境を開くよう促しました。国境では女性や子供を含む大群衆がテントや野外で寝ています。トルコのヌマン・クルトゥルムシュ副首相は、「最悪の場合、60万人の難民が国境に押し寄せるかもしれない」と言っています。


廃墟と化したビザンティン時代の教会が消えようとしている

 アンカラに残るビザンティン時代の唯一の建物、聖クレメンテ教会が、都市化の拡大で消えようとしています。古い教会はアルトゥンダー地区のオフィスビルにかこまれた場所にあり、訪れるためには、オフィスの所有者の許可を得て非常階段を下りて行かなければなりません。

 Hurriyet

1980年4月12日、この教会は固定遺産と移動委員会に登録されましたが、いま辛うじて存在している状態です。考古学ウエブサイト「アルケオロフィリ」の記事によると、1000年の歴史を持つアンカラは、ビザンティン時代を含む多くの文明の宝庫です。聖クレメンテ教会は文化遺産として非常に重要なものですが、放置され、いまは廃墟と化しています。

Hurriyet

教会はウルス地区のデニスジレル通りとチュクルクチュラル坂の間、昔の裁判所ビルの裏にあります。キリスト教の布教に努めたアンカラの司教、聖クレメンテは、283年、アンカラに生まれました。聖クレメンテは、キリスト教徒虐殺で知られる皇帝ディオクレティアヌス(284~305)に殺されましたが、後に聖者とされ、ビザンティン時代に、その名を冠した教会が建てられました。

Hurriyet

聖クレメンテ教会の歴史については、歴史家の間にも諸説ありますが、一般には、この教会は4~9世紀の間に建てられたと考えられています。オスマン・スルタン・ムラト2世の時代には、アフメト・ビン・イエーン・ベイが、この教会の上に、モスクとメドレッセを建てました。1917年の火災で2つの建物は完全に焼失し、ミナレットだけが、1925年に除去されるまで残っていました。

裁判所の建設中に見つかったアラビア文字の碑文は、民族学博物館に収められています。今日残っているのは、教会の壁の内側のファサードと大理石のブロックだけです。


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