日々遊行

天と地の間のどこかで美と感じたもの、記憶に残したいものを書いています

ヘンデルの 「サラバンド」 に送られて

2016-10-28 | アート・文化

演劇界の大ベテラン、平幹二朗さんが今日天国に旅立った。
突然の訃報にただ驚くばかりだった。
数々の舞台、テレビなどを多く見た訳ではないが、特に舞台の「王女メディア」は
衝撃が強く、忘れようにも忘れられない作品として残っている。
そして「鹿鳴館」の舞台で親子3人の共演も、何か心嬉しく観たのが
ついこの間のような気がする。

平さんとは街で偶然お会いすることが多く、
(と言っても5回くらい)
また日生劇場で、舞台に向かう姿を楽屋でお見かけしたこともあった。

蜷川幸雄さんが5月に他界してからまだ半年も経っていない。
ふたりのコンビが創りだす壮大な人間ドラマや
重厚で舞台の空気を変えてしまうあの存在感をもう観ることも感じることも出来ない。

平さんが好きだった「王女メディア」に使われたヘンデルの「サラバンド」が
出棺時に流れた。
外国の古典劇俳優のような風貌だった偉大な平さん。
もっともっとシェイクスピアを演じたかったのではないだろうか。

どうぞ安らかに。

Haendel - Sarabande


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