静寂 それは少し疲れた消え残る声
わが静寂の貴婦人は
いとも優しく歩を運び
鏡の内に
その顔容(かんばせの)白百合を摘む
病の癒える兆(きざし)は見えて
遥か彼方に目をやれば
木々 行人 橋のいくつか ひと筋の川
その水面を行く 光る大きな雲の群れ
ローデンバック詩集「静寂」より抜粋
訳 村松定史
フェルナン・クノップフの彫刻「若いイギリス女性の顔」(1891年)
静寂 それは少し疲れた消え残る声
わが静寂の貴婦人は
いとも優しく歩を運び
鏡の内に
その顔容(かんばせの)白百合を摘む
病の癒える兆(きざし)は見えて
遥か彼方に目をやれば
木々 行人 橋のいくつか ひと筋の川
その水面を行く 光る大きな雲の群れ
ローデンバック詩集「静寂」より抜粋
訳 村松定史
フェルナン・クノップフの彫刻「若いイギリス女性の顔」(1891年)