雪の日が多い秋田の祭りとして、江戸時代の元和(げんな)の頃から
400年も続いている「犬っこまつり」を9日に楽しんだ。
1600年代のその頃、人家が盗賊に襲われたため
湯沢の当主(佐竹南家)が退治し、
米や粉で犬を作ったことが祭りの起源とされる。
会場には秋田の中学校や企業が参加して雪でお堂や犬を象り
水神様を祀ってお酒などを供える。
湯沢の商店街にも、店先に小さな雪のお堂が並ぶようにいくつも作られていた。
夜はライトに照らされて雪の白さが夜空の下でいっそう輝き出す。
どの子供も犬に乗ったりすべったり雪の遊びを楽しんでいる。
花火が冬の夜空を彩る。
雪んこの姿はこの祭りが北国のまつりであることを感じさせる可愛い存在。
地元の高校生のボランティアだという。
冷たい風が吹いてもお堂の中に灯されたろうそくが
ほのかな暖かさを送ってくれる。
会場を縫うように雪の壁に灯された明かり。
炎で溶けた形は思いがけないロマンを作り出す。
雪と灯りが人々を包んだ秋田の祭り。
それはここに住む人々の幸せを願い、雪とともに生きる冬の宵を楽しむ祭りでもあった。