Silver linings

カリフォルニアで子育てとか仕事とか。

2月最後のエクスプロラトリアム

2010-03-02 04:00:00 | エクスプロラトリアム
ロスから帰ってきた翌日エクスプロラトリアムへいくと、1週間留守にしていただけで浦島太郎状態に。いろいろなことが同時進行で起こり、変わり、進化し続けている感じ。とりあえず帰ってからすぐにOpen MAKEというイベントがあったのでサポート。今回の主な仕事は記録。

Open MAKEは月一で行われていて、ピクサー社と、MAKEマガジン、それとエクスプロラトリアムとの共同企画。こども達・青少年のものづくりを支援するためのプロジェクト。「なにかつくりたい」と思っているけど、場所がない、ツールがない、コミュニティがない、知識がない、というこども達に、それらを提供しています。それだけでなく、毎回のトピックにちなんだアーティストを呼んで一緒に活動をしながら、こども達/おとな達をものづくりの世界へインスパイアしています。

場所はエクスプロラトリアムの中の1スペース。1月から5月まで私たちが使えることになっているThe Studio : a work in process...(←名付けた)です。先月の写真と見比べたら分かるけれど、壁の展示もガラリと変わっています。エクスプロラトリアムはここだけでなく、置いてある展示が日ごとにくるくる変わる、本当の意味で進化し続けるミュージアムだと思います。


今回のトピックはウェアラブル/ソフトサーキット。どちらもまたLEDライトやセンサーを使った電子回路がテーマ。中央のテーブルにはこども達が自由に電子回路を組み立てられるように何十本ものアリゲータークリップ、電球、ブザー、ファン、電流計、電圧計が無造作に置かれています。


そしてまわりを取り囲むように4つのステーションがあって、
- ネックレス
- BLING
- リストバンド
- 壁掛け
がそれぞれつくれるように準備してあります。もちろん、すべて自分で電子回路を考え、電気の流れを組み立てながらつくるのですが。今回はフェルト布、毛糸などやわらかい素材があったのが多くの女子/女性の目を引きつけていました。テクノロジーとアートの融合、電気とやわらかい素材/あたたかいものの組み合わせ、これからもっと探索していきたい分野です。壁にかかっているこのブルーとピンクの派手な絵画はMITメディアラボのアーティストが制作したもので、いっけん単なるプリント柄に見えますが、近づいてみると仕掛けがしてあります(そうよね、単なる絵で終わるはずないよね)。興味のある方はぜひエクスプロラトリアムへ。


いくつもの「なんで?」「なんで?」を喚起するしかけ、創造をかきたてる素材、今回は1週間いなかったので関われなかったことが多かったけど、3月はじっくり取り組みたいと思います。まずはこれらの活動をできるだけ教育的にせず(一方通行のガイダンスにせず)、こども達/参加者のなかで自然に探索、実験、気づきが起こるようにスペース、活動をデザインしていくことが課題です。一日終わってカレンの感想が「今回のは前回に比べるとだいぶdidactic(教えたがり)だった」というものだったので、私もほっとしました。目指しているものが同じ、という気がしたのです。

Open MAKE: A Program to Inspire Young Makers
毎月最後の土曜日にやっています。
一般参加は午後 (12:30-3:00) のみ。
場所はエクスプロラトリアム内のThe Studioにて
無料(ミュージアムの入場料のみ必要)
プロジェクト発足のきっかけはこちら→