昨日のジャニーズ事務所の記者会見についての報道を見ると、異常な違和感を覚えた。どうしてジュリー社長だけが辞任して、しかも取締役会に残るんだろう。おかしいだろう。これを一般企業に置き換えてみよう。
オーナー社長が長年にわたり、若い社員を性的に虐待していた。それを会社の上層部が知っていたのに黙認してきた。それがやっと世間の目にさらされたにもかかわらず、会社としての自浄努力がみられない。責任の所在を明らかにして、関係者を処罰する。刑事責任を含めて司法の介入を求めるなどをするだろう。
それにこんな企業は取引先も嫌がり、社会的な制裁を受けるべき。現在活動しているタレントには責任はなく無関係を装っているが、会社として責任があるのだから自主廃業してもいいくらいだ。考えても見て欲しい。性的虐待を続てきた会社と取引を続けますか？ やくざと取引するよりもたちが悪い。
オーストラリアの国営放送のABCのニュースサイトを見ると、国際面でこの記者会見が細かく紹介されている。これまでの事件の概要、ジュリー社長と東山新社長の会見での発言など。かなり細かく紹介されているが、あくまでも事実関係を紹介しているだけで事の良しあしについては論評していない。しかしABCニュースは今年の３月１１日には週刊誌の記事の紹介として、いかにしてジョニー北川氏が芸能界で守られてきたか、その異様さを報道している。
故人が起こした事件ではなく、会社としての責任をどう取るかが全く見えない。辞めた社長が取締役として残るなんて愚の骨頂である。