Bing Crosby, David Bowie - Peace On Earth / Little Drummer Boy
16日に地元の静岡で行われたサッカー塾でのコメントで海外挑戦が明らかになった森下の移籍先はクバの母国でもあるポーランド1部リーグの強豪クラブに決定。今回は期限付きとはいえ中谷に続いてまた主力の1人が名古屋を去ることとなりました。
加入当時のマッシモ体制では出番が限られるも現指揮官のもとで実力を証明してA代表にも選出。目標に向かって着実にステップアップしていく様は一足早く海外へ旅立った相馬勇紀の姿と重なります。当然のことながら今回の移籍も彼が描いている夢の途中であり、今後も更に上を目指しているものと思います。いつどんな時でもメディアやファン、サポーターに対して真摯に応じるなど彼の人間性は誰もが認めるところ。その人間力でポーランドの地でもきっと愛される選手になるのではないでしょうか。
一方の名古屋にとって戦術を熟知したクレバーな戦力を失うことになるわけで、これに見合うだけの補強が急務な状況となっております。辛い別れの連続で傷心気味の我々ファミリーが十分に納得し満足できるポジティブな一報を待ちたいと思います。
最終節でのベンチスタートを見るにつけある程度覚悟はしておりましたが、シーズン終盤という早い時点で浮上し既定路線とされていた中谷の完全移籍が正式に発表となってしまいました。一部メディアで伝えられていた海外ではなくゼロ円での国内移籍を嘆くファミリーも多いようです。
指揮官が代わっても常にレギュラーとして重用され、今シーズンも当たり前のごとくフル稼働してくれた選手を名古屋が手放すはずはないことを考えると金銭面で折り合わなかったのか、はたまた在籍5年半という月日を経るなかでモチベーションを保つのが難しくなってきていたのでしょうか。そんななかで名門復活を図るクラブから届いたオファーに魅力を感じたのかもしれません。
丸山や中谷のように毎シーズンチームに在籍していることが当たり前になっていた選手の退団は本当に寂しいもの。特に中谷は今が旬の選手だけに残念だし、チームにとっても彼の抜けた穴は間違いなく大きいはず。藤井の海外移籍話も浮上している名古屋のDF陣においてクラブがどのような編成で来シーズンに臨むのか注目されるところです。
丸山を含めたDF以外のポジションでも主力選手の流出がささやかれていることもあって、ファミリーの注目度もより一層高くなっている名古屋の今オフ最初の戦力補強は、C大阪で背番号6を背負う左サイドのユーティリティプレーヤーとなりました。
柏のアカデミーから昇格してプロ生活をスタートさせて期待に応える一方でJ2でのプレー経験もしている山中君ですが、ポステコグルー監督のもとで結果を出しレギュラーに定着した横浜FM時代の活躍が印象深いです。左足から放たれる強力なシュートを武器に「偽サイドバック」として見せたFWばりの攻撃参加は迫力満点でした。
今シーズンもリーグ戦は出場21試合にとどまるなど怪我による離脱の多さが少々気がかりですが、実績と実力に間違いはなくピッチに立てば確実に戦力となってくれるでしょう。レギュラーを保証されているクラブからの移籍という難しい決断をしてくれた山中君を心から歓迎しつつ、引き続き名古屋の今後の補強を見守っていきたいと思います。
これまでも議論はされながら実現は困難と思われていたJリーグのシーズン移行が19日に行われた理事会にて正式に決定。夏場の酷暑の中での試合や豪雨等による試合中止の減少、欧州リーグや既に採用済みのACLとの日程合致、シーズン途中での主力引き抜き回避等々のメリットがある一方で、ゼロ円移籍の増加や高校、大学生の加入時期、降雪地域のクラブへの影響が心配されます。
特に降雪地域のクラブ及びファン、サポーターの皆さんにとってはトレーニング環境や集客に直結する話だけに、全会一致とはいえこの決定にはさぞかし複雑な思いでしょう。その他の地域のクラブや我々ファン、サポーターも当該地域での対戦に臨むことになるわけで、これを他人事ととらえずに今後Jリーグから示される具体的な支援策に注目し寄り添っていかなければいけないと思います。
尚、この日は来シーズンから採用されるルヴァンカップの大会方式の再編も発表されていて、新たにJリーグ全60チームが参加するトーナメント方式に変わり、1試合制のノックアウト方式で行われる「1stラウンド」は上位カテゴリーのチームがアウェー扱いになるとのこと。秋春制への移行期となる2026年前半に行われる大会方式と合わせてどうなるのかが興味深いところです。
朝から穏やかで雲一つないまさに晴れの舞台にふさわしい天候に恵まれるなかHisaya-odori Parkにて名古屋が新エンブレムを発表。イベント開始直前に姿を現した小西社長が「あっと驚くと思います」とファミリーに挨拶をしてハードルをあげていた新エンブレムは大方の予想通り昨今の潮流に乗ったシンプルなものとなりました。
昨年のG大阪に続いて群馬、徳島、琉球、FC東京が来シーズンから採用するクラブエンブレムを発表していますが、そのほとんどがクラブ主導で決められており某クラブではサポーターの反発を受けて撤回する事態にもなっているようです。一方、名古屋はGRAMPUS SOCIO PROJECTのプロジェクト第一段として選手やファミリーを含めて可能な限りオープンな状態で検討、対話を重ねていて、デザインの最終決定こそクラブにゆだねられたとはいえ民主的に進められた点は評価できるのではないでしょうか。
24年という短くもそれなりに歴史を重ねたエンブレムを変えてしまうことに少々違和感を感じる私としては、これが恒久的なものなのか、はたまた四たび変更の可能性があるのか興味深いところです。どちらかといえばネガティブな思い出を多く抱えた気がする旧エンブレムですが、この日お披露目となった新エンブレムにははたしてどのような歴史が刻まれることになるのか・・・すべてはクラブや監督や選手、我々ファミリーにかかっております。
OUT THE BLUE. (Ultimate Remix, 2020) - John Lennon and The Plastic U.F.Ono Band.
当日の入場者数18,475人・・・
残留争いをするチームに勝ち点を気前よく献上する面倒見の良さは首位チームに対しても変わらず、クラブ史上初めて目の前でリーグ優勝を決められる屈辱を味わった前節から中6日・・・今節もまた下位に沈むチームとの顔合わせとなった長良川競技場での一戦は、鳥栖戦と同様に雨模様の天候となったうえに運営上の理由で開場が2時間、試合開始が45分遅れるなどこの日も”アウェーの洗礼”を受けることとなりました。
退団が明らかになった丸山が先発した名古屋は今節も序盤からチーム成熟度の違いを見せつけられ終始劣勢の展開に。ゴールは遠いながらも好機だけは作る点も同じで前半は無失点で耐えるも、後半にこれまた最近おなじみとなったミスからのカウンターからあっさりと失点。相手チームの詰めの甘さに助けられ土壇場で引き分けに持ち込むのが精一杯の名古屋でした。
かような内容で今シーズンを終えた名古屋は14勝10敗10分勝ち点52で終了。クラブ史上初めてリーグ戦ホーム無敗を記録した一方で、降格レベルともいえる1勝4敗3分という9月以降の成績、優勝に最低限必要と言われた50点に及ばなかった総得点や要所を含む試合で取りこぼした引分けの数を考えれば年間順位6位は上出来といっていいでしょう。
長谷川監督は終盤戦の試合内容に手応えを感じているとのことですが、個人的には不安しか覚えないというのが正直なところです。20クラブで行われる来シーズンのリーグ戦に臨む名古屋が優勝争いに絡むのか残留争いに巻き込まれるのかはわかりませんが、いずれにしてもまずは9、10、11番クラスの選手補強が最優先の課題でしょう。その他にも復帰した直樹の復調、DF陣の再編成や期限付き移籍のユンカーと内田の去就を含めて今オフの名古屋はクラブ首脳陣の手腕が大いに問われることになりそうです。
尚、賛否両論のある岐阜でのホームゲーム開催については既に今年と同時期の予定で発表されている来年のラリージャパンの日程や、名古屋のシーズンチケットの販売方法を見るにつけ、同様の措置がとられる可能性が高いと思われます。聞けばTOYOTAはスタジアムの舗装及び復旧工事に億単位の金額を投じる熱の入れようで、同じ”TOYOTA・グランパス”のファミリーとしては瑞穂が竣工する2026年までは我慢をするしかないのかもしれません。