今回は名古屋からは甲田が参加、今大会ファイナルの舞台となる東京国立競技場にて行われたオープンドローにより準々決勝の対戦相手は浦和に決定。この結果、同チームとは8/6のホームで行われるリーグ戦をはさんでの3連戦となりました。仮に準決勝に勝ち進んだ場合には川崎もしくはC大阪との顔合わせが控えており、連覇を目指す名古屋にとっては昨年以上に厳しい試練が待ち受ける大会となっております。
先日のリーグ戦では腰が引けたような内容で完敗を喫した記憶も新しいなかで、たださえ選手層の薄いうえに多数の故障者を抱える名古屋とは対照的に、積極的に大型補強を進めている浦和には”戦力”においては到底かないそうもありません。ゆえに名古屋としては指揮官には”戦術”及び”戦略”を、選手達には腰が引けぬ戦い期待し、あとはホームで2試合を戦える点を活かしつつ、先日の鹿島戦のごとく”この地特有の蒸し暑さ”が追い風になればと思います。
当日の入場者数18,232人・・・
梅雨の季節はどこへやらと思っていたら試合翌日に梅雨明けが発表・・・今月のリーグ戦唯一のホームゲームとなった豊スタも厳しい日差しが照りつける真夏の天候に。選手及び観戦する我々ファミリーの体調が心配されるなか、この日はピッチ上において”この地独特の蒸し暑さ”が結果的に名古屋への追い風となりました。
酒井の戦列離脱が明らかになる一方でミッチが4週間ぶりに怪我から復帰、試合前にはマテウスの通算200試合出場セレモニーも行われたシーズン折り返しとなる一戦は、序盤から首位追走を狙う上位チーム相手が攻勢をかける展開となり、一度はVARの介入で回避しながら似たような流れから先制点を献上。ただ、その後は相手の運動量が落ちたことで徐々に形勢が逆転、これが後半開始早々のPK獲得や終盤の猛攻につながっただけに本当に悔やまれる失点でした。
かように引分けという物足りない結果ながらリーグ戦3連敗は回避するも、一方でこの試合においてもフィニッシャー不在という課題をあらためて痛感することとなった名古屋。そんな状況にお構いなく一週間のインターバルののちに待ち構えるのはアウェー連戦を含む過密日程でございます。ミッチに続く離脱選手達の復帰が早々にかないそうもない今はとにかくあらたな怪我人が出ないよう願うばかりです・・・。
2020年の無断帰国に端を発したジョーとの契約問題について、コリンチャンスとジョーによる控訴先のCASが名古屋の主張を認める内容で裁定を下したことでひとまず決着。今後は両者がこの最終決定におとなしく従い実際に行動に移すのかどうかが名古屋及び我々ファミリーにとっての注目点となりそうです。
とはいえ放漫経営により借金まみれのコリンチャンスに260万ドル(約3億5000万円)という賠償金を支払う余裕があるとはとても思えず、また、母国でも公私において問題行動が続いているジョーとのまともな交渉など望むべくもなく、現実的に全額回収が難しいことを考えると今回は名古屋(ひいてはJリーグ)の正当性が認められたことだけで納得しておくことになるのかもしれません。
移籍初年度のジョーの活躍が示すようにその才能については疑いの余地が無い選手だっただけに、名古屋にとって今回のような事態にまでなってしまったことは返す返すも残念でした。もしもジョーが2019シーズンを怪我無く終えていたら、もしも新型コロナウイルスによるパンデミックが起こらなかったら、はたしてマッシモ体制においても同様の活躍を見せてくれたのか・・・それは神のみぞ知るところです・・・。
多数の故障者を抱えるなかで臨んだリーグ前半戦最後となる浦和戦で喫した完敗劇から中3日で迎えた今年の天皇杯4回戦は多くのJ1チームが敵地に出向いての一戦に。名古屋も片道5時間のバス移動を強いられて臨むこととなりましたが、J2時代2戦2敗に終わっていた金沢を相手に阿部が決めたPKによる1点を守り切って勝利。難しいチーム状況にもかかわらず選手達はアップセットはもちろん延長及びPK戦をも無事回避して結果を出してくれました。
この日は酒井や夢生、吉田豊に加えてマルも欠場、代わりに豊田晃大や吉田晃をベンチ入りさせるなど苦しい台所事情が垣間見える名古屋でしたが、敵地でのリーグ戦から中2日という相手チームの日程も追い風にしつつ、ピッチに立った選手達全員が気持ちを切り替え、目の前に試合に冷静かつ真摯に向き合って戦ってくれたようです。
かくして川崎や横浜FMらJ1勢を破ったJ2計5チームが進出を決めた7/13の4回戦で名古屋と顔を合わせることになるのは準々決勝で敗れた昨年の記憶も新しいC大阪でございます。しかも今回は分の悪いことに日曜日のリーグ戦から中2日で敵地に乗り込んでの一戦。目標である頂点に向けて名古屋による昨年のリベンジをかなえるためにまずは万全のチーム状態で臨みたいところ・・・ゆえにこれ以上の故障者はお願いですからご勘弁を・・・。
第1戦の結果で圧倒的優位に立ったとはいえ前日の指揮官のコメントのとおりどんなことでも起こり得るのがサッカーの世界。名古屋にとって予期しない結果も十分考えられた第2戦でしたが、初見参?となった「サンガスタジアム by KYOCERA」のピッチに立った選手達は一切気を緩めることなく第2戦もウノゼロで勝利し粛々とプライムステージ進出を決めてくれました。
この日は自陣での危険なボールロストを減らすべく指揮官から課されたセーフティファーストのサッカーを選手達が忠実に実行したようで思惑通りの試合運びを体現。結果的にこの真摯な姿勢が齋藤の決勝AT弾につながったともいえるのではないでしょうか。前年王者としてまずは最低限の義務を果たすことが出来て一安心。同時にこの勝利のおかげで10月に同スタジアムで行われるリーグ戦にも良いイメージを持って臨むことが出来そうです。
かくして名古屋の他、C大阪、広島、福岡がめでたくプライムステージ進出を決める一方で、この大会8強常連である鹿島とFC東京の2チームが不在になるという結果となっております。グループステージから計8試合を戦ってようやく昨シーズンと同じスタートラインにたどり着いた名古屋・・・今月29日にオープンドローにてACL出場チームとの顔合わせが決まる組み合わせ抽選会を待ちたいと思います。
当日の入場者数5,234人・・・
「名古屋市港サッカー場」改め「CSアセット港サッカー場」でJリーグ主催の試合が行われるのは1994年6月15日の広島戦以来28年ぶりとのことだそう。Jリーグ発足時から観ている私自身もさすがに記憶が定かではありませんが、Jリーグデータサイトによると結果は名古屋が1-0で勝利しております。そんなこともあってか今回は市も準備に気合をいれたようで、この日の芝は見違えるほど良好なコンディション。さらにこれまで見たこともなかった散水も行われ、客席にまでサービスするほどの?念の入れようでした。
そんななかで行われた一戦は対戦相手に退場者が出る予想外の展開となり、終わってみれば怪我からの復帰後初となるマルのゴールを含む6得点で大勝。途中、数的有利な状況で2-1となった際は嫌な雰囲気が漂うも、相手がリスク覚悟でアウェーゴールを狙ってきたことも功を奏し、ファストブレイクやセットプレーからの追加点で突き放した名古屋でした。今回の勝利を機に「CSアセット港サッカー場」が正真正銘の”ホーム”になってくれるよう願いたいものです・・・。
プライムステージ進出に向けて名古屋が限りなく優位に立ったとはいえ、安易に与えてしまった1失点はやはり気になるところです。何が起きるか分からないのがサッカーであり、場合によってはこの日と逆の立場になるシチュエーションも考えられるわけですが、当然のごとく指揮官や選手達に浮かれた様子は見受けられません。一週間後に行われる敵地での第2戦もこの日と同様の姿勢で臨んでくれるはずで、それが二週間後に再開するリーグ戦にもつながることになればなお幸いです。
当日の入場者数3,909人・・・
時が流れるのは早いもので私がパロマ瑞穂スポーツパークを訪れたのは2020年のJ1リーグ最終節以来のこと。この日の会場となったラグビー場に道路をはさんで隣接する陸上競技場はといえば、大規模接種会場となった昨年を最後にその役目を終えた今は着々と取り壊し工事が進んでいて、既にEXPOヴィジョンや照明塔、スタンドの一部を残すだけの状態となっておりました。
客席のあちこちで聞かれる売り子の声に懐かしさを覚えつつ、現体制で初めて名古屋の地で行われた一戦は指揮官が予想していたとおり怖いもの無しで臨んでくる大学生チームを相手に厳しい試合展開となるも結果は勝利。疲労の色が濃くなすすべなく敗れた広島戦から中3日という日程を考慮し、長期離脱が明らかになったミッチを含めて大幅な選手の入れ替えを行った名古屋でしたが、決定力という課題に連携ミスや荒れたピッチも加わって大苦戦。待ち望んだ先制ゴールが後半開始早々に決まっていなければ結果はどうなっていたか全く分からない試合だったと思います。
尚、この試合ではここ2年間謎のベールに包まれていた?吉田晃や二種登録選手の宇水聖凌君がめでたくプロデビューを果たし、チームの勝利と主力の温存に貢献してくれました。2選手にはこれに満足することなくこの一戦で得られた収穫や課題に向き合って更にステップアップしていただき、チームにとってかかせない戦力になってほしいものです。
この日行われた2回戦でJ1チームが揃って勝利するなか、名古屋も波乱なく90分で戦い終えたことに喜び安堵するのもつかの間で、土曜日に容赦なく控えるのはルヴァンカッププレーオフ第1戦でございます。連覇を目指す名古屋にとって良い思い出が多くない「あの会場」で、今シーズン2度目の顔合わせとなる対戦相手にどのようなメンバー起用でどのような戦いを見せてくれるのか興味深いところです・・・。