J1リーグ1stステージ第１節 磐田０－１名古屋

　就任してまだ２シーズンながら経験値で勝る監督が率いる昇格チームの勢いに押されて０－３で完敗・・・個人的にそんな最悪の結果さえ覚悟していたアウェーでの開幕戦をＮＨＫ総合にて恐る恐る？ＴＶ観戦。小倉監督の初陣はクラブ史上２人目となる開幕勝利という最良の結果に終わったものの、実際に先制ゴールが決まるまでの名古屋は防戦一方で、冒頭のような結果も十分考えられる展開だったと思います。

　試合後に敵将も指摘していたように名古屋はシモビッチへのロングボールやカウンターを多用する現実的な戦い方を選択。その思惑どおり先制ゴールも絵にかいたようなカウンターからのものとなりました。その後はすっかり意気消沈してしまった相手にチャンスは作るも追加点は奪えず、最後はなりふりかまわず仕掛ける相手の反撃をドタバタ気味の選手交代でしのいでの辛勝でした。

　かように理想とするサッカーには程遠い内容で、かつ相手の出来の悪さにも助けられての勝利ではありましたが、今の名古屋にこれ以上の贅沢など申せません。この試合では最終ラインの押し上げやハードワーク、攻守の切り替えの速さなど目指すサッカーの片りんは確認できたし、プレシーズンで言われていたほど悲観する内容ではなかったのは救いです。

　また、ヨンセンやケネディと同じように公式戦１試合目で結果を出したシモビッチ君には今後十分期待していいでしょう。それだけにジェイを欠いたこの日の磐田のごとく、名古屋も彼が不在となった時の戦い方は課題になるのかも。その他にもＣＢのバックアップや貴章の負傷交代など気がかりな点は少なくありませんが、とりあえず今は選手達が前向きに戦う姿を見せてくれたことに感謝し素直に勝利の余韻に浸っておきたいと思います。

J1リーグ1stステージ第１節 開幕戦前日・・・

後輩：しぇ、しぇ、しぇんぱーい！待ちに待った2016年Ｊ１リーグ1stステージがいよいよ明日開幕を迎えま～す！ピクシーと並ぶ俺達のレジェンド・小倉隆史新監督率いる名古屋がどんな戦い方を見せてくれるのか楽しみですよねー。
しぇんぱい：俺は楽しみより不安の方が大きいんだけどな。
後輩：・・・・・小倉ＧＭ兼監督が目指す“スマートでインテリジェンスあふれ、テクニカルであり、組織として共感するサッカー”を体現しなおかつ結果を出してもらって、できればその勢いに乗ってタイトルを一つぐらい狙いたいところです。
しぇんぱい：タイトルなんかよりまずはＪ１残留だろ。
後輩：・・・・・なんかいつも以上に盛り下がってません？
しぇんぱい：もしかしたらここ数年で一番盛り下がってるかもな・・・明日の開幕戦にしても待ちに待ったというよりとうとうこの日が来ちゃったという感じだし。
後輩：・・・・・たしかに監督の能力は未知数、選手は約1/3が入れ替わって、即戦力が期待できるとはいえ補強は小粒な印象、チームとしても少数精鋭で臨むだけに仕方ないところもありますけど、気持ちも新たに臨む小倉新体制に対してちょっとネガティブすぎませんか？
しぇんぱい：少数精鋭かどうかもあやしいところだし、これで２年目に優勝を狙えるって本気で思ってるのかな。
後輩：・・・・・えー、そのあたりのことは後ほど話すとして、まずは昨シーズンを振り返っておくと・・・
しぇんぱい：やっぱり振り返るのか？
後輩：・・・・・可能性は僅かながら相手チームの優勝がかかった最終節の鹿島戦で名古屋は０－１で惜敗。2ndステージは７勝３分６敗で１０位、年間順位は１３勝７分１３敗の９位でシーズンを終えています。
しぇんぱい：惜敗ね・・・俺は完敗と受け取ったぞ。
後輩：・・・・・実際にチーム力の差を感じさせられる一戦にはなったようですね。
しぇんぱい：西野体制の終焉に相応しい試合だったというわけだ。
後輩：・・・・・結局、２年間でタイトル獲得どころか世代交代さえかなわないまま終わった西野体制でしたが、ホーム最終戦後のセレモニーでは挨拶する監督へのブーイングは意外にもほとんど聞かれませんでした。
しぇんぱい：失望や憤りよりも同情の方が大きかったという点でファン、サポーターの思いは総じて同じだったのかもな。
後輩：２シーズン制で行われたリーグ戦はチャンピオンシップでも圧倒的強さを見せた広島が優勝、めでたく年間順位首位のチームがそのままタイトルを獲得する結果となってます。
しぇんぱい：ポストシーズンの歪さを浮き彫りにするためにあえてＧ大阪やFC東京に優勝してもらった方が良かったという声も聞かれたぞ。
後輩：・・・・・えー、今回は試合が全て地上波で生放送されたわけですが、先輩はご覧になったんで？
しぇんぱい：まあ一応、息子達が観てたんでな・・・試合内容やスコアはもうとっくの昔に忘れちゃったけど。
後輩：チャンピオンシップはチェアマンの思惑通りメディアを含めて一応それなりに注目は集めたみたいですけど、ライトなファンを巻き込んで大々的に盛り上がったかどうかは正直言って疑問が残るところです。
しぇんぱい：浦和の本拠地で行われた試合でも空席が目立ってたからな。
後輩：レギュラーシーズンにしても先輩が開幕前に言ってたとおり相変わらずコアなファン、サポーターを中心に粛々と行われた印象ですし。
しぇんぱい：名古屋のように早々とオフ入りしたクラブのサポーターにとってはなんとも手持無沙汰な年末になったよな。
後輩：逆にプレーオフに出場したクラブはハードな日程を強いられてて、特に開催国枠でクラブＷ杯にも出場した広島は天皇杯を逃す結果となってます。　
しぇんぱい：プレーオフの日程についてはタイトルに全く縁のなかったクラブのサポーターに口出しする資格はないと思ってるんでノーコメントだ。
後輩：・・・・・一方、Ｊ２からは大宮、磐田、福岡が昇格を果たしています。
しぇんぱい：Ｃ大阪は昇格プレーオフで敗れてるな。
後輩：１－０でリードしながら終了間際に逆転されるという劇的結果を、先制ゴールを決めた玉田がタッチライン際で見届ける姿が印象的でしたね。
しぇんぱい：Ｊ１でもそん色のない戦力を有しながら見合った結果が出ず監督も途中交代してるし、自動昇格を逃した時点で既にその資格は無かったのかもな。
後輩：・・・・・名古屋としてはＣ大阪と同じく比較的相性の良かった大宮や磐田の昇格はありがたいです。
しぇんぱい：それはあくまでも降格前の話であって、あまり軽はずみな発言はしない方がいいぞ。
後輩：・・・・・。
しぇんぱい：特に今シーズンの名古屋は昇格チームとたいして変わらない状況なんだから。
後輩：・・・・・ではその名古屋の戦力をあらためて確認しておくと昨シーズン終了後にダニ、レアンドロ、ノバコ、和樹、輝樹、ニッキが契約満了で退団してて、輝樹は長崎、義成が岐阜、刀根がレンタル先の北九州、ニッキはあの本田がオーナーを務めるSVホルンに完全移籍となってます。
しぇんぱい：ダニは福岡への移籍が決まったな。
後輩：同じＪ１の場で古巣対決がかないそうです。
しぇんぱい：今年で30歳になるとはいえまだ老け込む年齢じゃないし、それこそ間違ったトレーニングで怪我さえしてなければ面倒な相手になりそうだ。
後輩：・・・・・ＧＫでは野村が秋田に期限付き移籍したことで、いったん退団が発表されていた西村を急きょ復帰させてますね。
しぇんぱい：人間性を買われてあたりまえのように選手会長にも就任してるな。
後輩：牟田と本多の京都移籍は想定外でした。
しぇんぱい：成長が楽しみだった牟田の退団は間違いなく痛手だよな。本多についてはＣＢとしては手放すには惜しい選手かもしれないけど、ＳＢとしては・・・あとは分かるだろ？
後輩：・・・・・それ以上に大きかったのが闘莉王の退団です。
しぇんぱい：慣れないキャプテンまで引き受けてここまでチームのために尽力してきた闘莉王にとっては、大幅な減俸よりもレギュラーどころかＣＢのポジションさえ確約できない扱いというのがなにより耐えられなかったみたいだな。
後輩：逆に変にごまかしたり隠しだてすることなくクラブ側の意図をストレートに伝えた久米社長や小倉監督も辛かったんでしょうね。
しぇんぱい：闘莉王にはせめてもう一度名古屋で優勝の美酒を味わってもらいたかったよなぁ。
後輩：当然ですけど彼の抜けた穴はピッチ内外において小さくないですよね。
しぇんぱい：実際にシーズンが始まってからでしか分からない影響も出てくると思うし、今シーズン終了時に本当の意味で実感することになるんだろうな。
後輩：・・・・・今後については一時引退の噂も流れましたが、母国のクラブからオファーが届いているとのことで本人は現役続行に前向きみたいです。
しぇんぱい：日本でプレーする姿が見られないのは残念だけど、新天地での成功を祈りたいぞ。
後輩：変わって新加入選手に目を向けると、即戦力のＤＦとＦＷとしてスウェーデンからオーマンとシモビッチを獲得してます。
しぇんぱい：自ら渡欧して獲得を決めた小倉GM兼監督の眼力が正しいことをただただ願うばかりだ。
後輩：・・・・・また、ダニに代わるボランチには狙っていた湘南の遠藤航の獲得には失敗するも、タイ・プレミアリーグでプレーしていたイ・スンヒを完全移籍で獲得しています。
しぇんぱい：韓国人選手の加入はキム・ジョンウ以来だな。
後輩：ジョンウと違ってまだ無名の存在ながら今のところチーム内での評価は高いようです。
しぇんぱい：同じボランチにはＧ大阪の明神も獲得してるな。
後輩：懸案の両サイドバックには神戸から安田、湘南から古林、ＧＫには大分の武田と甲府の荻が加入してます。
しぇんぱい：ある程度の実績もあって経験も積んでるＧＫ２人の獲得は申し分ないけど、ベンチ内外での貢献が大きかった義成不在の影響も気になるところだ。
後輩：・・・・・新監督を支えるスタッフではヘッドコーチにオランダ人のステンリー・ブラード氏がスポーツダイレクター兼任で、コーチには関西大学サッカー部の島岡健太氏が就任してます。
しぇんぱい：ステンリー氏にはユースからトップチームまで統括させるみたいだな。
後輩：02年から04年まで名古屋でユースの監督を務めた経験と実績があっての要請だと思われます。
しぇんぱい：02年というとトップチームの監督はズデンコ・ベルデニックか・・・
後輩：フィジカルコーチには湘南から菊池忍氏を引き抜いています。
しぇんぱい：ここ２シーズン、フィジカルで泣かされ続けた名古屋だけあってなんとも分かりやすいチョイスだよな。
後輩：・・・・・また、昨シーズン愛媛で現役を終えた吉村がトップチームのスカウトとして名古屋に戻ってきてますね。
しぇんぱい：アカデミーのU-15監督にはチョン・ヨンデが就任してるぞ。
後輩：スクールコーチには古賀や中谷や滝澤なんて懐かしい名前もあります。
しぇんぱい：スクールコーチ陣はほとんど同窓会状態だな。
後輩：・・・・・以上が今シーズンに臨む名古屋となりますが？
しぇんぱい：補強については冒頭でお前が言ったとおり補強は小粒な印象だし、主力選手の想定外の退団でバランスもいまいち・・・とりあえず頭数だけは合わせました的な補強にも見えるんだけどな。
後輩：・・・・・２年目に優勝を狙えるような戦力ではないと。
しぇんぱい：逆に戦力ダウンを指摘する声も聞かれるぞ。
後輩：・・・・・。
しぇんぱい：そうなってくるとあとはもう指揮官の力量でカバーしてもらうしかないんだけど、残念ながらこちらもまた同様に未知数ときてるからなぁ・・・
後輩：・・・・・残る外国人枠１人についてはチーム状況を見たうえで夏以降に検討するそうです。
しぇんぱい：降格回避のためだけの補強にならないことを願うばかりだ。
後輩：・・・・・そんなシーズンを戦い抜くために名古屋は今年もタイでキャンプを行っています。
しぇんぱい：今回はあっという間のタイ・キャンプだったよな。
後輩：一週間のキャンプでは主に体力強化中心のトレーニングを行ったようです。
しぇんぱい：相変わらず練習時間が短かったようで、コンディションが上がらないと嘆く選手もいたそうじゃないか。
後輩：・・・・・あくまでも開幕が目標ということなんじゃないですかね。
しぇんぱい：だといいんだがな。
後輩：・・・・・怪我の田鍋は不参加で回復途上の野田、小屋松、青木、グスタボは帯同したものの別メニューとなってます。
しぇんぱい：田鍋はホント怪我が多すぎるよなぁ・・・今回も復帰の時期が不明で戦力になりそうにないみたいだし。
後輩：・・・・・野田とグスタボは後に全体練習にも一部合流してますね。
しぇんぱい：旧体制時代に負った怪我人を５人も押し付けられて小倉監督も大迷惑だな。
後輩：・・・・・続く沖縄キャンプでは本格的に戦術の落し込みに取りかかっているようですが、成果を確認するために組まれた湘南と鳥栖との練習試合では共に全くいいところなく敗れてますね。
しぇんぱい：この時期に勝敗はともかく試合内容は完敗だったらしいじゃないか。
後輩：攻守において連携ミスが多く目指すサッカーが全く体現できなかったようで、残念ながらクリアすべき課題は多そうです。
しぇんぱい：選手達が自信を失ってしまうようなことがなければいいんだけどな。
後輩：・・・・・沖縄キャンプ打ち上げ翌日に組まれたプレシーズンマッチもＧ大阪にチームの実力の差を見せつけられる内容と結果となりました。
しぇんぱい：収穫は新スタジアムの雰囲気やピッチの状態を開幕前にチェックできたことぐらいか。
後輩：・・・・・ただ、この試合では手応えを得られるような時間帯もあったようなので、悲観することなく前向きに受け止めたいですよ。あのベンゲル監督の時だって最初はなかなか結果が出なかったんですから。
しぇんぱい：降格の無かった当時と違って今は勝ち点も必要なんだけどな。
後輩：・・・・・どうでしょう今シーズンの名古屋は・・・
しぇんぱい：既に多くの解説者の皆様方が予想してるように、かなり高い確率でＪ１残留が目標となる厳しいシーズンになると思うぞ。
後輩：・・・・・。
しぇんぱい：若手の台頭はあまり感じられず、中途半端な成績で獲得したタイトルは無く、自身のサッカーも確立できないまま去った指揮官に代わってＯＢが就任・・・考えてみると今の名古屋ってフェルフォーセン監督が退任してピクシーがやって来た時とよく似てるよな。
後輩：・・・・・だったら俺としてはピクシー体制１年目のような大ブレイクを期待したいです。
しぇんぱい：・・・・・期待といえば正月に実家で元旦の中スポを見たんだけどさ。
後輩：はあ。
しぇんぱい：グランパスの特集記事は小倉新監督のインタビューの１ページだけだったな。
後輩：・・・・・。
しぇんぱい：残念だけどこれが今の名古屋の現実なんだよ、君。
後輩：・・・・・ナビスコカップはどうです？名古屋は鹿島、大宮、湘南、甲府、磐田、神戸と同じグループＡに入ってますが・・・
しぇんぱい：小倉監督がどういう位置づけで臨むのか分からないけど、結果を求めるとしたら対戦チームに関係なく去年と同様に相当のツキが必要だろうな。
後輩：・・・・・ライセンス契約の終了で“ヤマザキナビスコ”という大会名称はどうやら今年で最後となりそうですね。
しぇんぱい：“ヤマザキビスケットカップ”か・・・なんだか小学生のサッカー大会みたいだな。
後輩：・・・・・今シーズン注目したい選手はいます？
しぇんぱい：１０番の復活かな。小川がコレクティブなサッカーで生きる選手というのは本人も認めてるし実際'08シーズンで証明済みなんで、小倉監督が目指すサッカーが本当に組織的に戦えているかどうかのバロメーターになるんじゃないのか。
後輩：たしかに個に重きを置くようになった'09年以降は物足りない出来に終わってますからね。
しぇんぱい：西野体制のように戦い方がブレまくってもダメだしな。
後輩：・・・・・。
しぇんぱい：お前は誰なんだよ。
後輩：やっぱり泰士ですかねぇ・・・去年は辛い時期を過ごしたぶん今シーズンは心に期するものがあるんじゃないかと思うので。
しぇんぱい：泰士はキャプテンを任されることになったんだよな。
後輩：選手の自主性を重んじて立候補を受け付けるも残念ながら一人も現れず、結局は監督による任命となったようです。
しぇんぱい：見方によっては火中の栗を拾うようなもんだからな。
後輩：・・・・・で、明日の1stステージ開幕戦です。
しぇんぱい：なんの因果なのか今年も昇格チームが対戦相手だ。
後輩：しかも今回は６年ぶりにアウェーでのスタートとなります。
しぇんぱい：６年前というと名古屋がリーグ優勝した年か・・・月日のたつのは早いものだな。
後輩：・・・・・磐田は一昨年就任した名波監督のもとで出直しを図っていて、一年目のシーズンはプレーオフでの劇的敗戦で昇格を逃すも、昨シーズンは苦しみながらもリーグ２位で悲願を達成してます。
しぇんぱい：世代交代が進んでることもあって降格前とは全く違うチームになってるよな。
後輩：大雪の影響でキャンプ地の鹿児島へ２日遅れで入るというハプニングはあったものの、その後は開幕に向けて順調にチーム作りが進んでるようです
しぇんぱい：ニューイヤーカップ鹿児島ラウンドでは無失点の３連勝で優勝してるし、名波体制３年目を迎えるチームの完成度は高いと思われるぞ。
後輩：「Ｊリーグタイム」のキャンプ情報で名波監督は“大胆なサッカー”をキーワードにあげてました。
しぇんぱい：Ｊ１定着を目標にしつつ攻撃的なサッカーを貫くみたいだな。
後輩：戦力的には伊野波や駒野が退団する一方で高木和道や大井健太郎らベテランを含めて計９人が加入してますが、昇格を期に特に大型といえるような補強は行ってませんね。
しぇんぱい：巷では桐蔭高校の小川航基の評判がいいみたいだぞ。
後輩：その小川は体調不良により明日の出場は見送られるようです。
しぇんぱい：プロ初ゴール献上だけは避けられそうだ。
後輩：・・・・・加えて主力ＦＷのジェイも怪我からの回復が遅れていて欠場が濃厚だそうで。
しぇんぱい：それでも松井とかアダイウトンとか新加入の森島とか得点源となる選手は揃ってるからな。
後輩：・・・・・対する名古屋は左太腿裏の違和感で離脱した大武に代わってオーマンが右ＣＢで先発、右ＳＢに貴章を起用し古林はサイドハーフに置いて臨むようです。
しぇんぱい：明神に続いて早くも２人目の離脱者か・・・しかも怪我の箇所がお約束の太腿裏だ・・・
後輩：・・・・・先週土曜日に非公開で行われた松本との練習試合では２－０で完封勝利してて、詳細は不明ながら得点は目指す形からのものだったようです。
しぇんぱい：それでも理想とするサッカーには程遠い内容で、監督も厳しい現実を突きつけられてるみたいだな。
後輩：・・・・・広島とのホーム開幕戦に向けて勢いをつけるためにはなんとしても勝っておきたいですよ。
しぇんぱい：昇格チームと強豪チーム相手の２連戦でスタートか・・・開幕２試合にして今シーズンの名古屋の立ち位置が確認できるというわけだ。
後輩：・・・・・その後も川崎、仙台、FC東京と厄介なチームとの試合が続きますね。
しぇんぱい：続いて大宮、福岡、新潟、浦和・・・どのチームも名古屋が楽に勝てる相手とは思えないだけに、結果が出ない状況が長く続く可能性もありそうだな。
後輩：・・・・・できれば去年と同じ様な思いはしたくないんですけどねぇ。
しぇんぱい：この時期になってＣＢの緊急補強とか、心肺機能のテスト結果が低調だとか、新たな怪我人とか、聞こえてくるのは後ろ向きな話題ばかりだし、もしかしたらそれ以上に辛いシーズンになるのかもな。
後輩：・・・・・えー、名古屋は昨年モデルチェンジされたばかりにもかかわらずユニフォームを一新しています。
しぇんぱい：怪我人に泣かされた旧体制の厄払いをしたかったのか？
後輩：・・・・・襟付きのユニフォームは05-06シーズンの2ndジャージ以来です。
しぇんぱい：襟をただして出直したいというわけだ。
後輩：・・・・・チームスローガンも「信頼」と今シーズンはシンプルなものとなってますね。
しぇんぱい：少なくとも中日新聞社の信頼は得るに至ってないよな。
後輩：・・・・・“頼”の字の赤い一本線は「クラブに関わる全ての人が1つになる」「どんなときも1本筋の通った信念を持ち続ける」「No.1になる」を表しているそうです。
しぇんぱい：「Ｊ１に残留する」は入ってないんだ。
後輩：・・・・・いつも以上に盛り下がってるだけに今回はネガなツッコミも多いっすね・・・
しぇんぱい：でも、決して悲観してるわけじゃないぞ。
後輩：・・・・・。
しぇんぱい：長期的視野に基づいて名古屋にはちゃんと期待はしてるんだから。
後輩：それ、去年の会話のオチですよね・・・
しぇんぱい：去年から始まった「愛されたいクラブ宣言」でも分かるように、今の名古屋って本当の意味で変わろうとしてるところだよな。
後輩：・・・・・ファンクラブ特典のリニューアルやスタジアム環境の充実とか、クラブハウスの増改築やこの春に予定されてる子会社化とか、チームとしてだけでなくクラブとして立て直しを図ってるところですね。
しぇんぱい：査定方法も新たに見直しが行われていて、おかげで牟田や本多の退団という代償も払ってるけど、そんなところにこれまでは見られなかった覚悟みたいなものを感じるじゃないか。
後輩：はあ。
しぇんぱい：久米社長も言ってるけど、目先の結果や成功だけを考えれば６年前のように大型補強を敢行して、それこそザッケローニを連れてきてタイトルを狙うことだけを考えればよかったわけで。
後輩：長い目で見れば新人監督の力量や小粒な補強への不安なんて小さなことだと・・・。
しぇんぱい：もっと言えばたった２、３シーズンの低迷や、ついでに俺のネガティブなツッコミもな。
後輩：・・・・・。
しぇんぱい：目指してるのはあくまでも世界標準のクラブであって、そのためにはそれ相当の時間がかかるのは当たり前なんだから。
後輩：生みの苦しみを味わえということですか・・・
しぇんぱい：どうせならスローガンもいっそのこと「REBORN」にしたらよかったんじゃないのか？
後輩：・・・・・。

Panasonic Cup

　当初は大阪ダービーとしてＣ大阪に対戦を打診するも諸事情によりかなわなかった市立吹田スタジアムでのプレシーズンマッチは、記念すべき新スタジアムのこけら落としでもあるだけにＧ大阪にとって勝利は絶対条件。その一方で今季最初のタイトルがかかる一週間後のスーパーカップも気になるなかで、（てっとり早く勝てる？）対戦相手として選んだのがオリジナル10の中で比較的相性がよろしく、クラブとしても低空飛行が続く名古屋でございます・・・。

　試合は思惑通りＧ大阪が３－１で快勝し大団円となりました。体調不良のオーマンに加え出場濃厚といわれていた楢崎も欠場となった名古屋は、例によって新監督が掲げるサッカーには程遠い内容に終わったようですが、キャンプ中に行われた練習試合とは違ってこの日はその片りんが垣間見えたとのこと。クリアすべき課題が山積するなか選手達もこの試合で多少なりとも手応えをつかんでくれたものと前向きに考えたいです。泣いても笑っても嘆いてもリーグ戦開幕まで残り二週間・・・とりあえず今は負傷交代したイ・スンヒ君の怪我が大事に至らないことを願っております・・・。