2-2で引分けた川崎戦(6/9)以来の豊スタでのホームゲーム。前日から市内では挙母(ころも)祭りも行われていて、スタジアムへの道は祭りで使われた紙ふぶきが風に舞い、観戦客に混じって祭り客の姿もちらほら見られた。
監督退任発表直後の試合ということで、ゴール裏は選手の不安を振り払おうとウォームアップ時からフルスロットル状態。名古屋はヨンセンと増川が先発で復帰。玉田が外れ出場停止の吉村のポジションに山口、増川が右サイドバックに入り、これまでと同様の4-1-4-1で臨んだ。尚、右膝関節半月板損傷で離脱した櫛野に代わって長谷川が復帰した藤田と共にベンチ入りした。
試合は名古屋が終始押し込む展開ながら例によってゴール前での詰めが甘く得点できず。後半12分に右サイドを突破され天敵ルーカスに先制ゴールを許す。FC東京にとっては本当にこれが数少ないチャンスだった。名古屋も杉本や藤田を投入して再三チャンスを作ったが今回もまたゴールは遠く、前節の清水戦に続いて完封負けを喫し2連敗、順位も13位に後退した。昨日の試合は一見、名古屋が圧倒していたように見えたが、シュートやFK、CKの数を見るとほぼ互角の数字となっている。はたから見れば共に下位に沈む2チームが繰り広げた精一杯の凡戦といえたのかもしれない。
ピッチの外が騒がしい状況の中、なによりも勝利という結果がほしかったがその願いは叶わず。敗戦後の選手達を迎えるゴール裏はブーイングも無く、拍手もまばら。そして選手達もまた丁寧に挨拶をして控え室に戻っていった。両者共、今はただそうする以外何も出来ないという空しい光景。試合終了後、昼間から打ち上げられる何発もの祭りの花火が、まるで相手チームの勝利を祝っているかのようで、この日の敗戦をよりいっそう辛いものにしていたのでした・・・。