山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。
と思っていたけど、もうそんな年齢じゃなくなってきた。

思い出に残っているテレビドラマ

2006-09-23 09:58:30 | トラックバック練習・ご意見板
岸辺のアルバム

これは、1977年に放送されたものだから、若いひとは知らないと思う。
私が高校3年のときのものということになる。
細かいストーリーまでは覚えていなかったのだが、配役と情景は記憶に残っている。

父-杉浦直樹、母-八千草薫、長女―中田喜子、長男―国広富之の4人家族の話で、父は仕事に没頭し、専業主婦の母は浮気をし、大学生の姉は男にだまされ、受験を控えた高校生の弟はそういう家族を眺めて心を痛めるという感じで、ごく普通のサラリーマン家庭の家族がそれぞれに問題を抱え、しだいに崩壊していく様子が描かれていた。
最終的には多摩川の洪水で家が流されたのか、その場面は記憶にないが、1974年の本当にあった災害をきっかけにして構想された物語らしい。
家族がそれぞれにあらぬ方向に流されている状況は、現在ではありふれたもので、驚くようなものではないが、その当時の世の中はまだ普通の家は健全であるというのが表向きの常識のような時代だったといえる。しかし、まじめな妻でも過ちをおかす。八千草薫の竹脇無我との浮気などは、とまどい、心を抑えつつも、どうしようもなく進んでいってしまうというようなものだったと思う。姉も姉で普通の大学生でありながら、妊娠中絶をしなければならないような状況を身に負ってしまう。
実はそんなのは表向きには見えないだけで、どの家庭にでも起こりうる可能性のあることであり、安泰でありそうで実は決壊寸前であったりすることに気がつかない。
そして、決壊して初めて、ことの重大さに気がつくのかもしれない。
高校生の弟役の国広富之はこのドラマがデビュー作で、実は24歳だったとか言う話だが、当時はかわいかったと思う。

この当時のことを振り返ると、家族構成とその年齢がちょうど私の家族に近いものだった。私の姉は短大を卒業して自宅に戻ってきていたので、家族で興味を持って毎週このドラマを見ていた。特に姉はこのドラマを気に入っていて、八千草薫のファンのようだった。
私自身は、自分の家庭に似ているという点で興味をもちつつも、父が仕事に没頭していて家庭を顧みないわけではなく、母が浮気をする気配もなく、姉が男にだまされるなどという可能性もなさそうな状況で、自分とは関係ない状況の別の家庭のことだという目でも見ていたように思う。家も川べりじゃなくてよかったという感じだった。

あと、強く印象に残っているのはジャニス・イアンが歌うテーマ曲の「Will you dance?」である。
家が流される光景とともに、この歌が流れていたのを思い出す。

全体的にかなり印象に残ったドラマだったといえる。山田太一ドラマと知って、納得する。
山田太一のドラマは印象に残るものが多い。「ふぞろいの林檎たち」などもそうだ。

「岸辺のアルバム」は原作が文庫本になっているようなので、読んでみたい。
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2 コメント

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Unknown (ミルクコーヒー)
2007-09-23 11:31:29
私も飛鳥さんほぼ同年代で、今は多摩川沿いに小さな家を建てて住んでいます。
この家に引っ越す時に、1961年生まれのうちの嫁から、
「私は岸辺のアルバムみたいな生活に憧れていたの!」
と言われて、(妻の浮気も、家が流されるのも困るんだけど…)と悩んでしまった覚えがあります。
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Unknown (飛鳥)
2007-09-24 23:20:26
浮気や洪水などは困るけど、確かに多摩川沿いに一戸建てというのはいいですね。

この間、台風で多摩川が増水して、今度は一戸建てではなく、ホームレスの家が流されていたのは、また時代をあらわしているようで、複雑な気分でした。

それにしても、テレビドラマに出演している八千草薫さんを見るたびに、いつまでも美しいな~と思うこのごろです。
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