股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

はじまりへの旅

2017年04月07日 19時03分24秒 | 映画評論ハ行
製作年:2016年
製作国:アメリカ
日本公開:2017年4月1日
監督:マット・ロス
出演:ヴィゴ・モーテンセン,フランク・ランジェラ,ジョージ・マッケイ,サマンサ・イズラー
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アメリカ北西部の森の奥深くで、6人の子供と暮らしているベン・キャッシュ。子供たちは社会と接点を持っていないが、厳格なベンが課す特訓と熱心な教育によって全員がスポーツ選手並みの体力を誇り、6か国語を自在に話し、長男に至ってはあらゆる名門大学に合格していた。そんな中、入院していた子供たちの母レスリーが他界し、一家は葬儀が行われるニューメキシコへ向けて旅に出ることに。およそ2,400キロメートルもの長い道のりを行く彼らだが、世間知らずゆえに先々で騒動を起こしてしまう。
第69回カンヌ国際映画祭ある視点部門での監督賞受賞を筆頭に、各国映画祭で賞を獲得したロードムービー。森の奥深くで社会と交わらずに生きる一家が、死んだ母親の葬儀のためにアメリカの北西部から南西部へと旅をしながら騒動を巻き起こす。監督は、俳優としても活躍する『あるふたりの情事、28の部屋』などのマット・ロス。『イースタン・プロミス』などのヴィゴ・モーテンセン、『パレードへようこそ』などのジョージ・マッケイ、『フロスト×ニクソン』などのフランク・ランジェラらが顔をそろえる。

森で暮らす一家が、死んだ母の葬儀に出席するために都会へ旅をしながら巻き起こす騒動を描いた本作。ベンの変わった教育は一見すると周囲から批判されて当然なのかもしれない。しかしそんな環境だからこそ子供たちは素直に強く育っていくのだと思う。都会で暮らすことが幸せなのか?お金を持っていることが幸せなのか?学校に通うことが幸せなのか?頭が良いことが幸せなのか?家族について、幸せについて色々と考えさせられる映画でした。便利になった現代社会ではなく、自分自身で道を開けるような人間になってほしいと思ってベンは子供たちと森で暮らす生活を選んだのだろう。しかし死んだ奥さんの両親の考えも正しいんだな。正解なんて無いのが人生。子育てにの正解は無い。人それぞれに生きやすい世界で生きればいいだけ。不器用な父親の姿を見て子供たちもベンが気付かないうちに育っていく。一度は離れ離れになってもやっぱり父親の事を尊敬して一緒にいたいと気付く子供たちの姿が感動的でした。自分は何でも揃っていて何でも買える生活を送っているけれど、ベン家族のように貧乏でも家族でのびのびと生きるような生活もちょっとだけ体験してみたくなりました。でもスマホもテレビもある今の生活の方が良いけど(笑)
しかし劇中では子供に万引きさせる場面があり、唯一そこだけは許せませんでした。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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