股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

ぼくらの家路

2016年04月01日 01時54分46秒 | 映画評論ハ行
製作年:2013年
製作国:ドイツ
日本公開:2015年9月19日
監督:エドワード・ベルガー
出演:イヴォ・ピッツカー,ゲオルグ・アームズ,ルイーズ・ヘイヤー
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母親と6歳になる弟マヌエルと、ベルリンで生活している10歳の少年ジャック。だが、母親はジャックたちを愛しながらも、友人と夜遊びに出掛け、恋愛に夢中になって家を空けることが少なくない。そんな中、あることが原因でマヌエルは母親の友人宅、ジャックは施設へ預けられることに。施設に溶け込めず、夏休みになったが母親からすぐに来られないと連絡が入る。ジャックは、施設を飛び出して家へ向かうものの母親の姿はなく…。
第64回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品されたヒューマンドラマ。身勝手な母親に翻弄される幼い兄弟を取り巻く過酷な環境においても揺るがぬ二人の絆を見つめる。メガホンを取るのは、テレビシリーズなどを手掛けてきたエドワード・ベルガー。『シャトーブリアンからの手紙』のヤコブ・マッチェンツや、本作が俳優としての初めての作品となるイヴォ・ピッツカーらが出演。家族の形を取り戻そうする兄の姿が胸を打つ。

身勝手な母親に翻弄された幼い兄弟が、過酷な環境で生きていく物語。ドイツ版「誰も知らない」。とにかく幼い兄弟2人が可哀そうで、育児を放棄して男遊びばかりする母親に苛立ちを覚えました。親から愛情を与えられない兄のジャックは施設を抜け出し、弟のマヌエルを1人で引き取りに行き、それでも母親を慕って家に帰る。兄弟が数日ぶりに家に帰ってきても「あぁ、帰ってきたのね」それぐらいにしか思わない母親。街を彷徨いながら、幼い弟を必死で守ろうとするジャックの姿がとても印象的でした。きっと世界には実際にこんな兄弟がいるのかもしれない…。そしてラストのジャックの決断。自分のため、そして弟のために一番良い選択は何なのかを、僅か10歳で決断したジャックは大人だった。2人には真っ直ぐ生きてもらいたい。そう願わずにはいられない映画でした。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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