こんにちは。
寒さがほんものになってきました。散歩道でも枯葉が風に舞う景色をみることが多くなってきました。
いちばんそれを感じるのは、朝夕の暗さです。なかなか朝陽がでませんし、夕方は暗くなるのが早くなってきました。洋服もだんだんと鎧のように重くなってきました。これが齢を重ねると肩がこるように感じます。
さて今週、プロ野球日本シリーズが日本ハムファイターズの優勝で終わりました。この日本シリーズを振り返ってみれば、今大会は大谷投手の大会といってもよかったような活躍でしたね。走攻守の3拍子そろった選手もめずらしいです。ただ、今後はどれかに集中しないとつぶれてしまうでしょう。私は、ピッチャーとして活躍しているところを見たいです。「10マイルピッチャー」はそれほどいませんからこれからもずっと見ていきたい選手です。(一部では大谷選手は日本プロ野球界のお宝)ともいわれています。きっと、大リーグに移籍するかもしれませんね。
それよりも今最も注目しているのはサッカー19以下の試合です。決勝まで進んでいます。決勝戦はサウジアラビアとの対戦。さて優勝できるのでしょうか。頑張ってほしいものです。
10月も終わります。
はやいものです。季節は秋でしょうか、それとも初冬でしょうか。朝晩は寒くなってきました。日中、暑いからと薄着で出かけては仕事帰りにはすっかり寒くなっています。こんなとき、寒いところには長いは無用だと思います。
さて、月末。毎月の「本棚」です。今月は再読した月でもありました。だから二度目と言うほんもあります。なぜ、そうなったのか自分でもはっきりしません。簡単に「いい作家、いい小説だから」ともいえますが、何らかの作用が働いて手にとったものだと思います。私としては、さっちの方が気になった月でした。
おそらく、10月というなかで何か思うところがあったのでしょうか。
一つ言えることは、星の数ほどある本の中から選んだのですからなにか理由があるのではないのでしょうか。例えば、「永遠に語りつがれるもの」とか「記憶のどこかによみがえったこと」とかが小説のどこかにあったから、再読をしたのだろうと思えます。
そして今週は「読書週間」だそうです。わたしもあまり気にしてはいなかったのですすが、ポスターをあるのも知りませんした。ポスターをみていたら、人物がみんなスマホではなく本を持ってるポスターが印象的でした。最近では、こういう光景もなかなか見ませんね。それでも、あえてポスターにしたのは「いざ読書」という掛け声の気迫が感じられて楽しくなってしまいます。
やはり、本はスマホではなく、紙に印刷された本ですよね。
いま読んでいる『日本人と読書』(岩波新書)を読んでいたらの、古来日本人は読書という行為の流れの歴史を書いていました。「音読か黙読」からはじまり、歴史のながれの中で変わっていく読書の形を紹介しています。本と人との関係など、来月紹介できたらと思います。
さて今月は、新刊本はどれもありません。これまで気になっていた本や再読をしている本を紹介しました。
【作品】
三浦右衛門の最後 忠直卿行状記 藤十郎の恋 入れ札 島原心中 恩讐の彼方に 仇討禁止令 屋上の狂人 父帰る 他
【感想】
教科書で読んでも実際、読んでみたいとあまり思わない作家だった。
とはいえ、内容はたいへんおもしろいものが多いと思えた。「忠直卿行状記」や「恩讐の彼方に」は、読んでみて、教科書だけで終わらせるのはもったいない作品だと思えた。なにがそうなのかというと、偉い人にはその人なりの大きな悩みがあり、その悩みゆえに一生を苦しいものにしていまっているという歴史小説の「忠直卿行状記」。
忠直はいま大河ドラマ「真田丸」で主人公の真田幸村を大阪夏の陣で討ち取り戦功の人となる。徳川の世をながくつくった功労者でもある。だが、小説のなかの忠直は、家来を信じられなくなっていく。そのため、自分にとって唯一信用できる家来を尋問していく。家来は、一生懸命、忠直に尽くそうとするがすればするほど溝ができていってしまう。なぜだろうか。人間の悲しいほどの宿命のような小説でもあるように思えた。
「恩讐の彼方に」では、自分が従えている主人を勢いで殺してしまう。
そして逃亡。逃亡というなかで、さらに強盗をくりかえし生活する日々。強盗を繰り返す中、人間のあさましさをつくづく考える日々もあった。
その暮らしを後悔し、その反省の意味をこめて「自分にできること」を考え行動を起こしたのが出家し、人が困っている岩山にトンネルを掘ることでした。20年をかけてやっと掘り終えたとき、自分がかつて殺してしまった主人の息子がかたき討ちにやってくる。息子はかたきと思っていた男がいつの間にか一緒に苦しんでいる人間同士だとわかる。老いにいつでも殺されて構わないほどのかたきを見ているうちに息子の心は少しずつ変化がおこってくる…。
人が一心不乱にことにあたっていることにたいして他人はなにができるのか。まして、自分のことではなくて他人のためにだ。いつのまにか、他人のためになどと思っていなくても、いずれ自分にめぐりめぐってやってkるのだろう。それがいつなのか、どこでなのか…。そう思う。
【解説】
すぐれた人間観察を筆にのせ、人々の素顔を捉えて絶賛を博した著者が、最も脂ののりきった時期に遺した傑作揃いのエッセイ集。(文春文庫より紹介)
【感想】
この本は「再読」。
もう20年ほど前に出版された文庫本でした。
向田邦子のエッセーは、生活の中からの思いが出ていて「あーあ、こんなことあるような」というところで納得していくことができるような気がします。そして、日々の一つ一つを丁寧に広いあげては思い出させる魔術みたいなところもあるような気がします。
日々の仕事に、男女の関係にと。職場のひずみ、家族との確執等など。思い出せば向田エッセーの中の題材になるようなことがたくさんあります。それを、拾い上げてポッと光をあてているような気がします。
だからおそらく、もう一度エッセーを再読したくなるのだろうと思います。
■p102 人生の残り時間を意識する年齢になって訪れた、寂しくも自由な日々を彼女はいま、精一杯楽しんで生きようとしている。
■p151 病を抱えた身体でも何もこんなしんどい取材をしなくても思うが、石川さん「私は、一人一人と付き合うしかものを考えきれん人間だから」と笑う(石川夏生の場合)。
■p154 その人に出会った目的が商業誌に文章を発表することであり、書き終わった後は一生会うことがなくても、相手の人生に入り込み、相手もまたこちらの人生に入り込んでくることに変わりはない。そこで起きる摩擦や葛藤や疑問、こんなはずじゃなかったという失望や思いがけない発見によって、その人の生きる姿に近づくことができるのだ(同)。
■p215 「アメリカ人とっては原爆のイメージはキノコ雲。そのキノコ雲の下の街で誰がどんなふうに生きていたなんて考えない。でも石内さんの写真を知人に見せたら、広島で暮らしていた一人一人について、初めて思いを馳せたと言っていた。あのドレス着ていた女性たちがどんな恋をし、どんな夢を持っていたのか想像したいって。これこそアートの力です。彼女の写真は世界に向けて発信する力を持っている(石内都の場合)。
【感想】
それぞれの分野で活躍している人たちの「声」を届ける方法に興味があった。詩や写真で伝える作業はいったいどういうことなのだろうと考えていた。
読んでいて、それぞれの人たちが伝えるは自分の生き方ぬきでは本当のことが伝わられないことがわかる。自分の主張や生活の質を変えてまで伝えていたのでは、景色を伝えるどころかその人の旬がなくなってしまうのかもしれない。あたりえのように思えることだが、ながいサラリーマン生活をしていると「理不尽」がまかりとおている生活。それでも、「私」を伝えるには、私という人間をどこかで主張するものがあるからだろう。
人はどんな思いで伝えていってるのか、そして読んでいく中でその思いをどれだけきみとれるのだろうかと思えた一冊です。
10月も終わります。今年も2ヵ月ばかるりとなってきました。はやいものですね。
気がつけば、今の職場で再雇用となって毎月には月末のあわただしい日々を送るうちに今年も終わりそうですか…。巷では、年賀状、来年の手帳も売り出されたりその日の出来事など風のように過ぎていく毎日でもあります。
今は、仕事でも誰に相談するでもなく、今までの経験を毎日すり減らしてしつつ終わっていくような気もします。新しい企画よりも、これまでやってきたことを間違いなくすすめていく日々になっているようです。それは仕方がないと思います。一人でできることは限りがあります。
もしあるとすれば、今の仕事をより的確に間違いのないようにするということくらいでしょうか。あとは、お客である人にどれだけ助言ができることうらいでしょうか。
年をとってくると、どうしても明日のことを考えることでせいいっぱい…だな、という日々があります。
そのなかでの楽しみはいったいなんだろうということが遠のいていくような気もします。それでも、自分のことですから、もっと楽しくしていきたなあと思います。それも、自分でできる範囲でできることを探していきたと思います。仏教では人生は苦しむものだそうです。苦しみながら生きていくしかないようです。それでも、それを和らげるものが、きっと楽しいということなのでしょう。そう思うしかありません。
ぼけっと(BOKETTO)する日々が時間が大事なときにとれないことに腹立たしい日々があるのでしょう。それともぼけっとしすぎているのかもしれませんねえ。
ともあれ、10月も明日で終わりです。年末調整の書類が届いてきました。しっかりしているよね、世の中は…
最近、鳥取で地震が起きました。知人がその震源地の近くの人もいて、週末あわてて片づけと様子を見に行ってきたようです。地震は、ずっと頭からぬけませんね。
これは日本にうまれた宿命みたいなものでしょうかね。
1カ月お疲れ様でした。
11月こそは、紅葉をみに山歩きに行きたいものです。
読んでくれた人、ありがとうございました。