こんにちは…
関東地方は梅雨明けしたと思いきや、連日の猛暑です。
朝、通勤の道に照り返すつよい陽ざしに負けじと歩いています。夏休みになってからは通勤路での元気な子供たちの声も聞かなくなりました。
その代わり、セミの鳴き声が暑さを拡大しているような毎日ですね…。
夕暮れ時、近所から聴こえてくる愉快な音楽は盆踊りの音楽でしょうか。毎年のこととはいえ、やっぱり暑くても天気がいいほうがいいですね。この楽しさがいっとき、暑さを忘れさせてくれる時間なのでしょうから。
最近は、通勤時間も前の職場より30分ほど近くなったため、仕事帰りには遠回りをして歩くこともあります。 職場が永田町ですから、連日、国会議事堂の周辺は、集団安保法制反対の集会やデモに遭います。暑いなか、ほんとうに大変ですがこうしてがんばってくれる人たちがいて、私たちがいるのだろうと思える時間です。
「違憲」といわれてもあおれでも強引に法案を成立させようとしているには、何が目的なのでしょうか。
一方、これも珍しい光景ですが日の丸を何本もたてて「罨法法制成立賛成」の集団もいるようになりました。100メートルくらい離れたところで、反対、賛成の両者が集会を盛り上げています。
「賛成」ということは、あきらかに「憲法を変える」さらには「武器を使う」ことを認めているのでしょうか。
※(こういう人に読んでもらいたい本が『敗戦日記』(高見順著)でしょうか。ほんとうに、この国を支えてきた人は、だれか理解してほしい一冊すでから。)
だれのためなのか…ということも考えます。
原発でも同じで、最後には誰がいちばん利を得るのか…ということだと思います。原発再稼働反対をしている人たちは出来ないことを無理にやめろとは言ってはいません。事実、原発が動いていなくても生活できる事実をもとに、福島で起きた原発事故を繰り返さないためにも反対しているのです。
今回の「集団的自衛権行使」はだれが聞いてもあきらかに「武器」を使う状況をつくり出そうとしています。武器を使うことは、血が流れる…さらには死者が出る…ことです。そうなると、理屈ではなく、感情的に報復が始まるようになってしまうのだと思います。だから、そうなる前に、反対し、止めておく…ということだと思います。憲法学者もあきらかに「違憲」を言っています。
さらには、同じ党内のOBでさえも、考え直すよう促している状況です。
そう、みえる「戦争法案」といわれる法律はいったん止めて、どこが誤りなのか、では、日本という国にあったやり方を話し合う国会にもどす必要があるのだと考えます。強引に数(議席数)の力で押そうとする動きは危険すぎますし、その国会議員たちはなにか危険な方向に突き進むことを狙っているようにも見えます。
「ごめんなさい」は「恥」でもありません。なぜなら、もっといい方法を探す大切なやり方のなのでしょうから。ここは、勝った負けたの泥仕合に参加させれている国民はいい迷惑です。本当に、国民のことを思うのであれば、憲法をもう少し生かす国づくりを考えてほしいですね。
正直なところ6月、異動になってからゆっくり本を読むゆとりがなくなっていました。
本を手に取って読むのですが、ゆっくりと考える時間がとれないのが正直なところです。これも、やはり一人職場…ということからくるのでしょう。
お客から、一人の対応をたくさんせまられるとその方法だけを日々、考えて実行していくだけで精いっぱいのだと思います。
そんな中、今月から一冊でも紹介していこうと思いまして再開してみました。
◎ポトスライムの舟/津村記久子/講談社文庫
昼間は派遣として、工場のラインに入り仕事。夜は、パソコンの先生、ときどき友達の喫茶店でアルバイト、と一日中働いて女性の小説。工場では、他人との気遣いでつかれても働いていく。
ふと、「なんでこんなに働くの…」と思わせる小説でした。主人公の女性は会社の壁に貼られている「世界一周クルージングの旅」を目にします。自分の働いて稼いだお金をこの世界一周に遣おうと、日夜仕事に打ち込みだします。目的がはっきりすれば、お金を稼ぐ理由もはっきりしてきて、貯めるためのお金からよりいっそう自分のためのお金に変わっていきます。
さて、働いて稼いだお金(賃金)はいったいなんのために遣われるのでしょうか。
わたしに替えれば、住宅ローンの支払い、公共料金の支払い、個人保険代、食事代、衣服代、病院の薬代等など…。
ひらたく言えば、自分がいきていくうえでいちばん身近な人のため、自分のために遣われていることが読んでいて痛感してきます。
一方で、黙っていても引かれていくお金のことも考えました。
たとえば、所得税、住民税、社会保険など賃金から天引きされていくお金。正直、そのお金がいちばん身近の感じることができるのはいずれ受け取るであろう「年金」。
それが、受け取る年々減っていく現実。いったい、国はどう運用しているのだろうかということも気になってくる。個人の年金情報の流出(それも100万件以上も)。本当にお金を大切に使っているのは、自分の仕事から賃金を得ている人たちなのもしれない。
働かず、株などでもうけている人との格差が拡大。貧困が増える…など考えた一冊だった。
税金のこと、天引きされていく、目に見えないお金の行方も大事だなーと覆えた一冊でした…よ。
◎孤愁/新田次郎・藤原正彦/文春文庫
JR徳島駅からみて真正面、歩いて10分ほどのところに眉山という小さな山があります。その山に、ロープウエイで5分ほど。頂上にモラエス記念館(15年現在移転計画中だとか)がある。
明治、大正とはるばるポルトガルからやってきたモラエスよいう人間の足跡をしることができる。一人の軍人として、そして外交官として日本に住み、暮らした足跡をみることができる記念館だ。
小説『孤愁』はモラエスを書いた小説。
きっと、日本を日本人以上に愛した人だということがわかります。日本の伝統やその根底にある生き方を…手紙にして妹に、あるいはポルトガルの新聞に投稿した。そして、日本の女性を理解し、結婚し国に帰らず日本に住みついてしまった人でもあります。日本人が忘れてしまった「日本」が書かれているように思えます。
そう思うと、今外国人観光客がたくさん日本に来ています。なぜ来るのか。「治安がいい」「人が親切」など。これまでしてきた、日本人の魂(ソウル)がきっとよみとれるかもしれませんね。
この人を親子二代で追いかけてとうとう書きあえた、新田次郎、藤原正彦さんには感謝したい気持ちがいっぱいだ。
他に『日本精神』『徳島の盆踊り』(講談社)があります。機会があったらぜひ読んでみてください。
◎104歳になってわかかったこと。/手島静子/イースト・プレス
100歳まで生きるってどういうこと…?。長生きはしたものだけにかわからない言葉をもっているのだろうと思う。そんな気持ちで読んでみた。
長命であれ、短命であれ大事なことは自分とかかわってきた人たちとの関係がとても素敵なものであることが大事なことなんだ、と思う。日本にも「100歳云々…」というものがあった。日本人と外国人ではちがうのだろう。でも、今回の手島さんの手記がとてもおおしろいと思います。
著者紹介・手島静子
1907年、ハワイ島コナ生まれの日系2世。結婚後の1940年、コナのホナロ村「てしま食堂」を開業。5世代69人の大家族に囲まれ、104歳の今も「てしま食堂」の店主として店に立つ、“生きたハワイ名物”。テレビ東京・TBS系の番組でその生き方が紹介されるや、大反響を呼んだ
◎生きて帰ってきた男/小熊英二/岩波新書/font>
戦後70年。いちばん読んでほしい身近な新書本です。
戦争はどうやって起きて、市井の人の生活がどう変わっていくのか。そして、戦後の暮らしはどうなっていったのか…読んでほしい一冊です。
※又吉直樹さんの本「火花」が芥川賞に選ばれました。まだ読んでいません。
それにしても一躍ミリオンセラー本になったのですからきっといい作品なのでしょう。以前、又吉直樹さんのエッセーを読んだ時がありました。とても読みやすい文書だったのが印象的でした。
これだけ騒がれると、ぼくとしてはちょっと時間をおいて読んでみたい気がします。それぞれの評価はあるのでしょう。意外と、又吉さんの本は芥川賞よりちがう本を手にとって読みたくなるまで時間をおいてみたいです。
※3か月ぶりに「今月の本棚」を再開しました。
正直、読んでみたものの、丁寧にノートにまとめておくことができません。今回は読んで、そのとき思ったことを更新してみました。60歳になって、ひと月に出る新刊本を追いかけるお金も時間もないですねえー。おそらく、何回も読んでみたい本を探したいのだと思います。
今読んでみた一冊…というのがなかなか見当たりません、なのか忙しすぎます。
8月も夏休みがあってうれしいのですが、その休みの分の仕事がダイレクトに私一人にかかってしまう職場なので、今年は戦々恐々の心境です(なんせ初めてなので)。たとえば、8月盆休み連休明けに冊子の責了がまっています。これは、不安の種。(盆休みの一日でも出社してみようか)などど思案中。
今月も残り一週間で終わりです。
また、日々の仕事に追いまくられて終わるのでしょうか。
友達が、入院するとの連絡がありました。年齢も重ね、どこかのガタがきているのでしょう。他人事には思えません。
週末には、恒例の国際報道写真展に行く予定です。
まあ、そんなところでしょうか。
来週早々から、「戦争法案」が参議院入りになり、審議が始まります。参議院では、国民を無視するどんな政権の正体がでてくるのでしょうか。
それでは、今週はこの辺で。
読んでくれた人、ありがとうございました。