パピとママ映画のblog

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野性の呼び声★★★・8

2020年03月19日 | アクション映画ーヤ行

ジャック・ロンドンの古典的冒険小説を「ヒックとドラゴン」のクリス・サンダース監督が実写映画化。何不自由ない優雅なペット生活から一転、誘拐されて北の大地に送られてしまった大型犬のバックが、過酷な大自然の中で様々な人間たちに利用されていくうち、次第に内なる野性を呼び覚まし、たくましく生き延びていく姿をダイナミックに描き出す。出演はバックと友情を築いていく孤高の男ソーントン役でハリソン・フォード、他にダン・スティーヴンス、カレン・ギラン、オマール・シー。


あらすじ:カリフォルニアにあるミラー判事の豪邸。ここで快適な生活を送っていたのがセント・バーナードとスコットランド牧羊犬の雑種バック。ところが4歳の時、男にさらわれ、ゴールドラッシュに沸くカナダでそり犬として働かされることに。やがてリーダーシップを発揮し、仲間の犬たちとともに郵便を運ぶ仕事に精を出すバックだったが…。

<感想>主演のハリソン・フォードの出世作「スター・ウォーズ」シリーズのハン・ソロや「インディ・ジョーンズ」シリーズのジョーンズ博士など、これまで多くのヒーローを演じてきた名優である。彼の最新作は、地図にない場所を目指す武骨な男と、彼の相棒となった奇跡の名犬が繰りなすアドベンチャー大作。

もともとバックは、カリフォルニア州の判事の飼い犬として穏やかな日常を送っていたが、庭師に誘拐され強制的に犬ぞりを引かせられている。彼はそこで郵便配達員のオマール・シーに買われて、数奇な運命に導かれたバックは、カナダのユーコン準州で犬ぞりの先導犬となる。

また、バックもさることながら、彼の仲間となる犬ぞりチームのワンちゃんたちがとにかく可愛い! ご主人のために頑張る姿に、頬ずりしたくなること間違いなしです!時間との競争である郵便を運ぶ犬ぞりたち。先頭を走る犬はボスであり、食事も寝床も特別扱いで優遇される。そのほかの犬たちは、マイナス15度の厳寒なるユーコン準州で、雪に穴を掘り夜の吹雪を遮って眠るのだ。犬ぞりの先導犬だけが着けられる首輪を装着したバックの顔は、凛として清々しく見える。リーダーとなったバックは、凍てつく雪面に前足を食い込ませ、一気に駆け抜ける。

だから、犬同士の友情も素敵です。最初はバックを認めていなかった犬たちが、先頭犬が、バックを仲間外れにして、それに怒り喧嘩をする。勝ったのはバックである。それからバックをリーダーとして認め、絆を深めていく……そんな様子を見ると、自然と胸が熱くなってくるんです。

この後にソーントンと出会い、やがて2人だけで冒険へと旅立つことになるわけ。ソーントンは息子を失い、絶望から逃れるようにユーコンの地へやってきた。傷を抱える1人と1匹が出会い、友情と絆を育んでいく、というわけだ。雪と氷に閉ざされた地での過酷な旅を続けることになる。

また、ソーントンと星を見上げ肩を寄せ合ったり、叱責されて知らん顔を決め込むなど、表情や仕草が非常に豊かで可愛らしい。フルCGで創出されたからこそ、様々な表情を見せてくれるバック。雪崩に向かって勇猛果敢に突っ込んでいくなど、手に汗握るダイナミックなアクションも、本作の大きな見どころだ。

ある目的を果たすため、誰も見たことのない地上最後の秘境へと旅立つソーントンとバック。ユーコン州での激流下り、雪崩や荒ぶるクマとの闘い、謎めいたオオカミとの遭遇など、容赦なく襲い掛かる大自然の猛威に、彼らは互いを信じる強い心で立ち向かっていく。

それと、ソーントンと出会う前に、金儲けをしようと犬ぞりの先頭犬だったバックを気に入った成金男・貪欲な紳士ダン・スティーブンスが、先に目をつけてバックを買いたいと申し出て、その男とソーントンは話をつけて、やっとの思いでバックを引き取ることなるのだ。

苦しい旅の最後で、川に金色に光る黄金が見つかるのだ。バックにとっては黄金はどうでもいいが、ソーントンにとってはこれからの経済力となる。そこへ、バックを取り合いした男がやってくる。ソーントンに拳銃を発砲して瀕死の重傷を負わすのだ。それに、小屋までも油をかけて燃やしてしまう。バックがその男を、燃える小屋に追い詰めて焼き殺す。だが、ソーントンは瀕死の重傷を負い、死を覚悟していた。バックがその後、その地で白いオオカミと夫婦になり、子供が生まれやっと幸せを掴んだようだった。

主役犬バックの動きは、シルク・ドゥ・ソレイユの元メンバーが生身の体で演じ、それを後からCGに置き換えているというのだ。実写とアニメの線引きを超えたこのハイブリッドな効果が、とにかく絶大。

ソーントンとバックの間に生まれる友情に、グッとくることも必至だが、やはり最後は、息を飲むほどの映像美が素晴らしかった。眼前に広がる雄大な雪山や凍結した川など、実際にそこにあるかのような“実在感”を伴って押し寄せ、観客を物語に深く没入させていくところなど。

2020年劇場公開、鑑賞作品・・・26     アクション・アドベンチャーランキング

 

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