パピとママ映画のblog

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リディック:ギャラクシー・バトル★★★★

2014年03月10日 | アクション映画ーラ行
ヴィン・ディーゼル主演によるSFアクションの第3弾。圧倒的戦闘能力を誇る極悪人リディックが、凶暴なモンスターがひしめく惑星から脱出を図る姿を賞金稼ぎたちとの戦いを交えて活写する。監督と脚本は前2作も手掛けた、『パーフェクト・ゲッタウェイ』などのデヴィッド・トゥーヒー。『スター・トレック』シリーズなどカール・アーバン、『コロンビアーナ』などのジョルディ・モリャら、実力派が共演する。モンスターや賞金稼ぎが入り乱れるバトル描写に加え、リディックの過去が絡む物語も見ものだ。
あらすじ:ネクロモンガー族の最高位に就くも、司令官ヴァーコ(カール・アーバン)の策略によって見知らぬ惑星に置き去りにされたリディック(ヴィン・ディーゼル)。灼熱(しゃくねつ)の大地がどこまでも広がり、凶暴な水棲(すいせい)エイリアンが牙をむく、この星からの脱出を決意した彼は無人のシェルターで発見した非常用無線を発信。それに釣られてお尋ね者である自分を捕らえようと惑星に降り立った賞金稼ぎたちの宇宙船を奪おうとする。激しい攻防を繰り広げる賞金稼ぎ軍団とリディックだが……。

<感想>極悪犯罪者で脱獄囚、「リディック」の、ヴィン・ディーゼル主演によるSFアクションの第3弾。誰にも束縛されず、自身の能力と知力で道を切り開いてきた肉体派アウトロー。演じているヴィン・ディーゼルのルックスそのままのイメージを引きずっているように見えるが、決して好き好んで危険な状況に身を置くわけではなく、賞金のかかったお尋ね者である点や、彼の宿命がそうさせているのだ。
周囲に巻き込まれていくうちに、戦いの修羅場に担ぎ出されるのがリディックというわけ。1作目の「ビッチ・ブラック」では、宇宙船で護送される途中でアクシデントに見舞われ、昆虫型宇宙生物の群れと闘うサバイバル・アクションを披露している。2作目では、凶悪な屍者の帝国ネクロモンガーの侵攻に巻き込まれ、古代ローマ風味で、スペース・オペラ調の作品の英雄に成り上がるまでを描いていた。

そして、今回はネクロモンガーの王になったリディックが、重臣の裏切りにあい、辺境惑星に置き去りにされるところから始まる。この冒頭でカール“ドレッド”アーバンがちょこっとの出番で顔を見せている。

本シリーズの特徴である舞台となった惑星の、大気や生態系の描写は1作目の惑星と似ており、出て来る狂暴なモンスターもやや似ているのだ。その中でも荒野を彷徨うリディックが、ハイエナのような獣を助けたことで、彼を慕ってくる。さながら「マッドマックス2」の野良犬のような関係、その獣と共に行動しながら自身を見つめ直す。

灼熱の大地に覆われた惑星の奇妙な現象と、荒野の地下で静かに潜む醜悪なモンスター群の布石をうちながら、リディックに迫る2つの集団。無法者の賞金稼ぎたちと重火器を備えた宇宙刑事連合らと熾烈な戦いを描いている。やがては、2つの集団がリディックを捕獲するために結託して、リディックとの対決が始まる。さながらSFウェスタンの風情でもあり、1作目との関連性をも盛り込んでいて、思わず嬉しくなった。

リベンジャーたちの1人には、「バトルスター・ギャラクティカ」で人気者になったケイティー・サッコフが扮しており、男勝りのマッチョぶりで凄みをきかせ、シャワーシーンもありおっぱいまでサービスショットで見せている。彼女がリディックに、馬用の麻酔弾を3発撃ち込むのですが、ケロッとしているのにびっくり、でも4発目を打ち込まれたらやっぱり倒れたわ。彼女、強い男に興味があるようで、何となくリディックに好意を持っているようにも見えた。
賞金稼ぎを演じるのは、親分のサンタナにジョルディ・モリャ、「アイアン・フィスト」の最強キャラ、ブラスト・ボディ役のレスラーのデビッド・バウティスタ他。気になったのが、気弱なイケメン青年、ノーラン・ジェラード・ファンクであります。

生存さえままならぬ過酷な環境の中、嵐が襲来する前に、惑星からの脱出をしなければならないタイムリミットまで盛り込み、1作目に原点回帰したような緊張感が高まって満身創痍となる。それに、リディックが王様という束縛から解放され、再び自身のために闘い、自由に生きることに目覚めるという3部作の完結編のようにも見えてくるのだ。

見どころは、もちモンスターとの闘いシーン。巨大なサソリの尻尾のような毒を持つ地下生物。沼地のような中に潜み、獲物として襲ってくるので、その尻尾の毒牙にやられると死んでしまう。リディックがハイエナのような生き物を助けた時に、そのサソリの毒のような液を自分自身と獣に注射をして免疫を付けるという、サバイバルですな。だが、大型モンスターの戦いには、体力勝負ですね。

それに、賞金稼ぎや宇宙刑事連合たちとの闘いは、先が読めているので彼らに勝ち目はない。自慢の殺人術と交渉術を駆使することで脱出は目前に、・・・。リディックがこの惑星から脱出するための宇宙船が必要であり、その宇宙船の燃料と思える物体を盗んで隠す。それをネタにして、宇宙船を奪おうと企むのだが、賞金稼ぎの男たちをモンスターの餌食にしたり、リディックの冴えわたる殺人術(曲がったナイフを巧みに使う)で、一人また一人と抹殺していく。

途中で、リディックに迫る2つの集団が結託している間のシーンは、ダラダラとしていて眠くなります。リベンジャーの中に1作目で道中を共にした少年の父親という男が、リディックに対して息子を見捨てたことに腹を立てて殺そうとします。だが、少年がモルヒネ中毒で自分から死を選んだことを話すも、納得せず執拗に追いかけて隙を見ては殺そうとする。しかし、最後には、父親としてリディックの男らしい生き方を見て、救出に来るんですね。
2作目のような豪華な宮殿や、惑星のVFXの映像とかには劣りますが、異境の惑星を舞台にして、リディックのキャラを全面に出し生かした快作ではあります。個人的には満足な出来ですね。
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