パピとママ映画のblog

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フリー・ファイヤー★★★

2017年05月30日 | アクション映画ーハ行

名匠マーティン・スコセッシ監督が製作総指揮に名を連ねたアクション。拳銃の密売取引をしようとする2組のギャングが、あるトラブルを契機に壮絶な銃撃戦を繰り広げる。監督は『ハイ・ライズ』などのベン・ウィートリー。『ルーム』などのブリー・ラーソン、『第9地区』などのシャールト・コプリー、『プルートで朝食を』などのキリアン・マーフィ、『ローン・レンジャー』などのアーミー・ハマーらが結集する。
あらすじ:拳銃の密売取引をしようと、2組のギャングが場末の倉庫にやって来る。張り詰めた空気の中で取引を進める彼らだったが、思いも寄らないトラブルが起こってしまう。それを機に交渉はこじれ、銃撃戦が発生し……。

<感想>製作総指揮にマーティン・スコセッシが関与していると言うので期待したが、全篇を通して何とも気勢の上がらない出来であり、がっかりした。1978年のボストン。銃の闇取引のため、場末の倉庫に二組のギャングがやってくる。注文した機種と実物が違っていたという不手際はあったものの、取引は無事に終わりそうな気配だった。ところが前日に身内のトラブルで殴り合いをした若者2人が双方にいて、その
2人の恨み辛みが取引の場で爆発する。一方が発砲したことから、居合わせた全員を巻き込んだ銃撃戦が始まるのだ。

場所は、廃墟ビルの中、傘の倉庫内だけでドンパチが始まるのだが、冒頭にて、「いくら撃っても、急所に当たらなければ、人は即死しない」などと書いてある。だから、みんなどこかしら撃たれていても死なないのだ。

やみくもに銃撃戦を交えるも、撃たれた人は這いつくばって移動するし、砂埃で全身真っ白になりながら、誰が敵なのか味方なのかが見ていてあまり分からないのだ。声を掛け合いながら、生きているかとか、拳銃の弾丸が無くなると取に行くのに、芋虫状態で歩伏全身するのだが、足が撃たれる。

そんな銃撃戦ばかり見ていても、飽きて来るのだ。何か面白いことでもしないと、ところが、途中で挿入される大量のガスボンベに火が付き、大爆発が発生してギャングたちが四方八方に吹き飛ぶシーンの映像に驚く。

そこで、シャルト・コプリーが本当に炎に包まれるシーンがあり、火傷を負うのだが元気なのだ。もう一つは、サム・ライリー演じるスティーヴォがトラックにひかれるシーンだ。それがちっともダラダラ銃撃戦の中に活かされていないのだ。だって、誰も死なないのだから。

確かに火傷は負っているが、死ぬほどではなく元気なのだ。拳銃はたくさんあるので困らない。そこへスナイパーが2人やって来て命中する腕前。誰が、どちらが雇った殺し屋なのか、どちらにも撃ってくるので、判別がつかない。

ブリー・ラーソンやアーミー・ハマー、キリアン・マーフィ、シャルト・コプリー、ジャック・レイナー、マイケル・スマイリーといった出演陣もむさ苦しくてパッとせず、わずかに印象に残ったのがコプリー扮するギャングの間でも「国際的なクズ」と呼ばれる武器商人ヴァーノンを演じて、エキセントリックな演技を披露。というか、段ボールを撃たれた腕に張り付けて、誇りで感染症を起こさないためだと言うのだ。

最初から最後まで、ひとつの場所で物語が繰り広げられる銃撃戦であり、簡単には死なないって前置きにイラつくし、中盤の中弛み感がダラダラと続いて残念。

ラストで紅一点のオスカー女優ブリー・ラーソンが、金の入ったカバンを持って外へと逃げるも、パトカーが来てジ・エンドだ。と言う終わり方は良かったけど、ストーリーがそんなに面白いわけでもなく、銃撃戦に迫力があるわけでもないから、ちょっと途中で飽きたかな。それでも、劇中で場違いに流れるジョン・デンヴァーの歌声が良かったりして。

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