パピとママ映画のblog

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あしたは最高のはじまり★★★

2017年09月14日 | アクション映画ーア行
『最強のふたり』などのオマール・シーを主演に迎え、突然父親になった男性の奮闘ぶりを描く感動作。メキシコの人気コメディ俳優エウヘニオ・デルベスが2013年に主演し、全米でもサプライズ・ヒットしたメキシコ映画「Instructions Not Included」をリメイク。監督は本作が長編2作目のユーゴ・ジェラン。遊び人の主人公がいきなり赤ん坊を押し付けられ、偶然知り合ったゲイの男性と子育てをする様子を映す。ワケありの母親を『ハートレス』などのクレマンス・ポエジーが好演。次第にベストパートナーとなっていく主人公と少女の姿が胸を打つ。
あらすじ:南仏コートダジュールの海辺の町で、観光ヨットの船長をしながらお気楽な毎日を送るプレイボーイのサミュエル(オマール・シー)は、毎日を楽しんでいた。ある日、彼の前にかつて関係を持ったクリスティン(クレマンス・ポエジー)が突然姿を現し、生後数か月の赤ん坊グロリアはサミュエルの実の娘だと爆弾発言。クリスティンは、娘を置いて行方をくらましてしまい……。

<感想>黒人のオマール・シーと白人のクレマンス・ポエジーのカップルから生まれた赤ん坊を、突然「あなたの子供よ」と置いて行かれる。その時は、タクシー代が無いので20ユーロ貸してと言われ、待てど暮らせどそのまま戻って来ない彼女。養母の母親からは「大人になれ」と説教されている男が、赤ん坊を押し付けられてさぁ大変!さて、どう育てるのかというのが、結構面白い展開でした。

赤ん坊を置いて行かれた男は、その女の住んでいるロンドンまで、赤ん坊を連れて向かうが、どうやらパスポートの住所には住んでいなかった。普通だったら、突然置いて行かれた赤ん坊を、遊び人の男だったら孤児院へでも頼むと思うのだが。

男親が、遊んだ不始末で赤ん坊を押し付けられ、育てて行く過程を物語っているが、独りじゃ育てられないに決まっている。ロンドンへ飛んで行き、地下鉄で途方に暮れていたサミュエルに一目惚れした、ゲイでTVプロデューサーのベルニーに救われ、スタントマンの仕事を紹介してもらった上、彼の部屋にも居候させてもらう。

こうしてベルニーの助けを借りながら、グロリアを育てていくサミュエル。娘を育てている話は、まだ1歳頃のグロリアが「パパ」と呼んでくれて嬉しいオマール・シーの顔が最高に輝いていた。

しかし、すぐに8歳に飛んでしまい大きくなるも何だかなぁ~、父親としても愛情が湧いて来て、学校にもあまり通わせていなかったらしいのだ。それは、サミュエルが娘が母親のことを思って、落ち込んだり悲しい気持ちにさせたくないがために、母親に成り代わって娘にメールを送り、イギリスのスパイ(諜報部員)をして世界中を飛び回っているので、忙しくて帰って来れないと嘘をつく。それに、仕事先やサーカスなどへ連れて行き、学業よりも遊び等を優先させるのも、限られた時間の中でグロリアとの思い出をたくさん作って置く為だと分かるのだが。

そこへ、本当の母親、あの赤ん坊を置いて行ったクリスティンが現れて、娘を返してと無理難題を言う。今更何を言っているのかと、怒ってしまうサミュエルに、親子鑑定をするから、裁判して親権争いをすると言うのだ。

その理屈が分からないのだ。どうして今更、それもNYに住んでいて、黒人の恋人もいて一緒に来ている。普通だったら、この反対で、男に捨てられて苦労をして立派に子供を育てている、母親が主役の物語がたくさんあるのに、その反対なので、1986年の3人の男たちが、家の前に捨てられた赤ん坊を育てるお話赤ちゃんに乾杯」を思い出してしまった。

我儘、勝手な女性が、8年間もの間一度も会いに来ないで、今更何をどうしろって言うのだ。実は、この母親のクリスティンが、父親をサミュエルじゃないと確信していたらしいのだ。裁判で血液が一致していなかったので、父親じゃないということで、グロリアは母親の元へと。

その後もまさかの展開となり、お涙頂戴となっていき、こんな物語じゃ、受けを狙いすぎじゃないのって。なんと理不尽なことを、8年間苦労して育てて、愛情も湧いて来て、やっと手がかからなくなったのに。ベルニー役を人生、ブラボー!」のアントワーヌ・ベルトランが熱演して好印象でした。
でも、ラストが良かった、やっぱり娘が父親を大好きで、母親だからってそういうことにはならなかったのが、良かった。勝敗は、父親の愛情に勝るものはないってことなのね。

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