いつもは自分が出した弱音を聞いてイメージは持っていますが、今回他人の出すパンフルート弱音を聞いてみて
空気量をだんだんと減らして弱くする方法の音の弱点が改めて明らかになりました。
パンフルートの音は吹き込んだ空気で管内圧力が一定高まった瞬間に音が立ち上がるもので、その時点ですでに音量
は一定量確保されています。
音楽を表現する音の流れの中で強弱どちらか一方だけで進んで行くことはあり得ません。
強音を引き立てようと思えば弱音も必要だし、その逆もあります。
一曲のなかで必ず強音部分と弱音部分の表現を取り入れて行きたいものです。
私がパンフルートと関わって約30年、CD・演奏会・発表会で人の演奏を聞いて来た中で強弱メリハリのきいた演奏に
出会った記憶はありません。
今回広島パンフルート愛好会の会員の方の出された弱音を聞いてみて「なるほど!みなさんこの軟弱な音を嫌って演奏
のなかに取り入れておられないのだな」と感じました。
実際この会員の方が弱音を出されながらしだいに暗い表情になって行き、それにつれ音も暗く沈んで行く様を見て弱音
を取り入れられない気持ちもわかるような気もいたします。
とは言え、弱音表現は必要です。
そんなに嫌わずに弱音研究をして行き、曲表現アップにつなげましょう。
風の音パンフルート製作工房では自然の持つ音の性格を生かした楽器作りを行なっております。
購入・修理・貸し出し・教室などのお問い合わせは080-5235-7664またはpanfrute@ybb.ne.jpまでどうぞ。