ぶらぶら人生

心の呟き

12月27日(木)の新聞より (落日、葦の向うに)

2007-12-27 | 身辺雑記

 ※ 1面
  集団自決は「軍関与」
  教科書検定 訂正認める
   「軍が命令」復活せず
    2面 時時刻刻
  迷走検定 苦い「80点」
    執筆者間でも賛否
      沖縄、「強制」残らず不満
        反響を見誤った文科省
    
3面 社説
  集団自決検定 学んだものは大きかった
    30面
  「集団自決」 教科書検定 記述どう変わった
     複数的要因・背景を重視
   沖縄戦・近現代史の専門家の意見(要旨
   沖縄戦の経過と「集団自決」
    「集団自決」に関する教科書検定をめぐる動き

    33面
  沖縄の声 届いたか 「集団自決」訂正承認
   「事実」書いた教科書を ●沖縄の教諭
   「兄の言葉 うそなのか」 ●生存者の宮平さん
   「日本軍」主語は評価 ●本土の市議
   実態 理解されていない ●戦史研究者 

 今日の新聞には、「集団自決」に関する教科書の記述をめぐる問題が、多くの紙面を費やして取り上げられている。いろいろな角度から書かれているので、理解しやすい。
 社説は、その書き出しにおいて、
 <日本軍によって集団自決に追い込まれた。そうした表現が沖縄戦をめぐる高校日本史教科書検定で復活した。
 教科書会社から出されていた訂正申請が文科省で承認されたのだ。その結果、次のような記述が来年度からの教科書に載ることになった
 ・日本軍の関与によって集団自決に追い込まれた住民もいた。
 ・米軍の捕虜になることを許さないなどの強制的な状況のもとで、住民は集団自決と殺しあいに追い込まれた。
 今春の検定では、日本軍に強いられたという記述だけでなく、集団自決への軍の関与そのものも、文科省によって一斉に削られていた。
 文科省の今回の修正について、あくまでも教科書会社からの訂正申請に基づくものであり、検定の撤回ではないという。しかし、沖縄などからの激しい批判を浴び、事実上、検定を撤回せざるを得なくなったということだろう。> 
 と、事の成り行きを解説し、最終段落には、次のように記して、論説を締めくくっている。
 <今回の検定問題は、沖縄の県民大会などをはさんで9ヵ月に及んだ。その間に、多くの人たちが沖縄戦の実態を改めて学び、検定制度のいい加減を知った。その苦い教訓を今後に生かしたい。>
 と。
 今回の問題の骨子は、これを読めば、おおよそ把握できるというものだ。

 ※ be art
  「ビブリ」
(1874~75年)  カミーユ・コロー (1796~1875)
   (新潟県立近代美術館・万代島美術館蔵)
  <なぜ視線が向かうのか>の題で記された文章を読みながら、絵画の鑑賞を楽しんだ。
 画題の「ビブリ」とは、古代神話上の人物で、実兄への愛を忌避され、放浪して倒れ、自らの涙で溶けて泉になったという女性らしい。
 この画面では、左側の木々の下の方に、ぼんやりと描かれている。溶けて泉となる前の姿として……。
 新聞の紙面上で、一枚の絵画を鑑賞する、朝のひと時が楽しい。

 (添付写真は、25日、木部の水準点から家まで歩いた折、その途中で出会った落日の景。太陽は、葦の向こうに傾きかけていた。)

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