ぶらぶら人生

心の呟き

堀文子の言葉

2012-02-20 | 身辺雑記
 先日、山口を訪れたとき、文栄堂で堀文子の本を求めた。

 『ひとりで生きる 堀文子の言葉』(求龍堂)

             

 この本は、堀文子さんが語られたり、画文集などに記されたりした至言を拾い集め、収録した詞花集である。
 以前読んだ本で、感動を覚えた言葉もいくつかあった。

 文栄堂での立ち読みで、一通り読了した。
 が、読んでおしまいにしたくない一冊であり、座右に置いて、幾度でもめくりたくなる本である。
 
 私にとって、堀文子の5冊目である。
 帰宅後、再び読み、他の4冊の画文集にも目を通し、ひとときを楽しんだ。
 
 私の生き方など、至極いい加減だが、

     群れない
     慣れない
     頼らない
     これが私の
     モットーです

 という、本の帯に記された言葉などは、私の信条と変わらない。
 堀文子さんは、私より10歳年上だが、なお現役の画家である。
 生涯求道の人である。
 その人の言葉には、人を肯かせる力がある。

     
     息の絶えるまで感動していたい。

     みんなひとりが寂しいといいますが、人といれば本当に寂しくないのかしら?
     人はそもそも孤独なんです。

     「恥を残しては死にたくない。」なんて焦ったこともありましたが、私の恥を
     見て笑った人もいずれ死ぬんですから「まいいや」と思うようになり、整理の
     できないまま年をとりました。

     奢らず、誇らず、羨まず、欲を捨て、時流をよそに脱俗を夢見て、私は一所
     不住の旅を続けてきた。

     生きるものはやがて死に、会うものは別れ、財宝も名利も仮の世の一時の驕
     りであることが、否応なく見えてくる今日この頃である。

     死は、人間に課せられた一度きりの初体験であり、誰の真似もできず、誰の
     助けを借りることもできない。私がこれからどのような過程で死を迎えるの
     か、私は私のなりゆきを眺めるつもりである。

 (きりがないので、引用はこれくらいにしておこう。)
 
 下の絵は、この本に挿入されていた、堀文子作品。 

          
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