台風15号号は、またまた日本の広範の地に被害をもたらした。
今日もなお、各地に雨を降らせ、暴風は街路樹をなぎ倒すなど暴れまくっている。
今年は、3月の大津波に始まり、12号台風や15号台風に伴う豪雨へと続き、水の怖さをまざまざと見せつけられる、水難の年となった。
当地では、風も雨も収まって、庭歩きができるようになった。
裏口を出ると、庭に、萬珠沙華が咲いていた。
茎の成長にも、赤味をのぞかせた蕾にも気づかなかったのだが…。
萬珠沙華は、お彼岸に咲く花。
季節に違わず、当然の如く、赤く燃え始めた。
彼岸花を詠んだ木下利玄の歌や香月泰男の絵を思い出す。
「萬珠沙華は庭に植える花ではない」
と、言った父の言葉も。
一年一度のしきたりのように思い出す。
私は、萬珠沙華が好きである。
この花は、父の亡き後、10年以上経って、近所のヨウちゃんに植えてもらったものである。
初秋にふさわしい花である。
妖しげに燃える赤は、去る夏の、最期の足掻きのようにも見える。
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