昨日、郵便局へ出かけた後、草花舎で食事をした。
前日来、天候が定まらない。
昨日も、傘の手放せないお天気であった。
食後、庭歩きはせず、丁子恵美さんのガラス作品の一つ一つをを見て回った。
常識的ではない形なのに、不思議な調和がある。施された色にも。
今回は、場所を得れば、さらに個性を発揮しそうな、見ごたえのある大きな器たちを紹介する。
お雛様
昨日は、ちょっと変わった読書をした。
草花舎の書架から取り出した本は、絵本であった。
『わすれられないおくりもの』 (スーザン・バーレイさく え ・小川仁央やく)
表紙
最初のページ(老いたアナグマ)・ 最後のページ(亡くなったアナグマに「ありがとう」を言うモグラ)
この本は、幼い子どもの心にどう響くのだろう? などと考える前に、大人の私の心が揺さぶられた。
昨夜、就寝前、ベッドで目を閉じたときにも、アナグマの静かな最期をの姿を思い浮かべていた。
このお話は、衝撃的にも、年老いたアナグマの安らかな死から始まる。
死期を悟っているアナグマは、静かな最期を迎える。
お別れの手紙を書き、愛用のゆり椅子に腰かけ、やがて眠る。
夢の中で、アナグマは長いトンネルを抜け、晩年愛用の杖も必要でなくなり、自分の足で軽やかに走り続け、やがて浮き上がるような浮遊感を覚えて自由になる。
アナグマの安らかな死である。
これは、大人の読むべきお話ではあるまいかと思う。
大人でも、私のように年老いていればなお、最初の場面に描かれた死のイメージは、至福の出来事に思える。
この場面を読んだだけでも、満足である。
が、このお話は、<わすれられないおくりもの>なのだ。
アナグマからいろいろなことを学んだ森の動物たち、キツネ、モグラ、カエル、ウサギなどは、アナグマを失って、深い悲しみにすずむ。
しかし、春の訪れるころには、アナグマと一緒に暮らしていた間に、アナグマから受け取った、愛の溢れた贈り物の存在に気づく。そして、悲しみは感謝に変わってゆくのである。
小さなお話だが、意味は深い。
平和な社会の理想郷みたいだ。
私はアナグマのようには死ねないのかな。
生前の善行がないからなあ、と考えてみたりする。
とにかく、一読後、「ハイ、さようなら」とは言えない、深い味わいを残す、いい本だ。
前日来、天候が定まらない。
昨日も、傘の手放せないお天気であった。
食後、庭歩きはせず、丁子恵美さんのガラス作品の一つ一つをを見て回った。
常識的ではない形なのに、不思議な調和がある。施された色にも。
今回は、場所を得れば、さらに個性を発揮しそうな、見ごたえのある大きな器たちを紹介する。
お雛様
昨日は、ちょっと変わった読書をした。
草花舎の書架から取り出した本は、絵本であった。
『わすれられないおくりもの』 (スーザン・バーレイさく え ・小川仁央やく)
表紙
最初のページ(老いたアナグマ)・ 最後のページ(亡くなったアナグマに「ありがとう」を言うモグラ)
この本は、幼い子どもの心にどう響くのだろう? などと考える前に、大人の私の心が揺さぶられた。
昨夜、就寝前、ベッドで目を閉じたときにも、アナグマの静かな最期をの姿を思い浮かべていた。
このお話は、衝撃的にも、年老いたアナグマの安らかな死から始まる。
死期を悟っているアナグマは、静かな最期を迎える。
お別れの手紙を書き、愛用のゆり椅子に腰かけ、やがて眠る。
夢の中で、アナグマは長いトンネルを抜け、晩年愛用の杖も必要でなくなり、自分の足で軽やかに走り続け、やがて浮き上がるような浮遊感を覚えて自由になる。
アナグマの安らかな死である。
これは、大人の読むべきお話ではあるまいかと思う。
大人でも、私のように年老いていればなお、最初の場面に描かれた死のイメージは、至福の出来事に思える。
この場面を読んだだけでも、満足である。
が、このお話は、<わすれられないおくりもの>なのだ。
アナグマからいろいろなことを学んだ森の動物たち、キツネ、モグラ、カエル、ウサギなどは、アナグマを失って、深い悲しみにすずむ。
しかし、春の訪れるころには、アナグマと一緒に暮らしていた間に、アナグマから受け取った、愛の溢れた贈り物の存在に気づく。そして、悲しみは感謝に変わってゆくのである。
小さなお話だが、意味は深い。
平和な社会の理想郷みたいだ。
私はアナグマのようには死ねないのかな。
生前の善行がないからなあ、と考えてみたりする。
とにかく、一読後、「ハイ、さようなら」とは言えない、深い味わいを残す、いい本だ。