ぶらぶら人生

心の呟き

花を買い来て

2009-12-17 | 身辺雑記
 じっとしているのは、今の心の状況にはよくない気がし、今日も家を出た。
 <ひまわりカイロ>で、首の凝りを取ってもらい、花を買って帰ってきた。

   友がみなわれよりえらく見ゆる日よ
   花を買ひ来て
   妻としたしむ

 『一握の砂』中の、人口に膾炙した、石川啄木の歌である。
 若き啄木のような哀しみではないけれど、私もまた、ここ数日、自分の心をもてあまし気味である。
 そんの日は、花でも買ってこようと、思い立ったのだ。

 シンビジュームの鉢を求めた。(写真①)
 花壇に植える小さな花の鉢も12個買ってきた。
 帰宅後、雨の止み間に、花壇に植えた。(写真②)
 少し華やいだ感じになった花壇に、心も和む。
 
 今、ヤマボウシの、散り残った葉の赤い色が美しい。(写真③)
 ここ数日のうちに、木は完全な裸木となるであろう。

 今朝、街には、ひと時、かなりの雪が舞ったらしい。
 帰り、花の鉢を抱えて乗ったタクシーの運転手から、石見空港に、朝、到着予定の飛行機が、雪のために視界が悪く、一時間ばかり遅れたと聞いた。
 妹からも、雪は大丈夫かと、朝、安否を尋ねる電話があった。
 話中の子機を持ったまま、外をのぞくと、当地の空には、わずかではあるが青い空があった。
 同じ市内でも、随分、雪の降り方には、違いがあるらしい。
 私の家の周囲では、ハラハラと舞う程度の降りであった。海に近いせいだろう。
 県境や山よりの里では、雪景色になっているところもあるのだろう。

 上記した啄木の歌の表記を確認するために、『一握の砂』を開いて、かつて印を入れている歌を拾い読みした。その中の一首。

   かなしくも
   頭のなかに崖ありて
   日毎に土のくづるるごとし     


                ①

          ②

          ③
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山口に出かけて

2009-12-17 | 旅日記
 月一回の所用を済ませるため、山口に行ってきた。
 慌てて出かけたわけでもないのに、山口線でカバンを開けてみると、車中で読む本を入れ忘れていた。
 活字が読めるのは、電子辞書だけだった。
 車窓の風景を見ながら、辞書に出ている英会話や中国語の会話を音読したり、発音を聞いたりして過ごした。

 予想外の冬日和であった。
 徳佐の駅に特急列車が停車すると、落葉した梢の遥かに、小さな十種ヶ峰の山影を見ることができた。頂上辺りに、雪を留めているらしかった。(写真①)
 山口の駅通りを歩いていると、真正面に鳳翩山の姿も見えた。こちらには、雪が全くない。銀杏並木は、大方落葉していた。(写真②)

 所用を要領よく片付けて、食事をし喫茶店にも入った。
 山口の街には、紫外線の強そうな日差しが満ちていた。
 帰途、鍋倉に着くと、ホーム脇にある畑に、林檎の赤い実が、採り残されて枝にあった。もの寂しげな光景であった。(写真③)
 が、その林檎には、薄い日差しが差していた。
 ところが、徳佐のあたりから、天候が急変した。
 雪交じりの雨が降り、思い雲が十種ヶ峰を隠していた。
 家に帰り着くまで、雨は降り続いた。雪に変わったところもあるだろう。
 寒波が襲来し、全国的に寒くなったと、ニュースが伝えていた。

 帰りの車中では、大方の時間、文栄堂で求めた『心の雨の日の過ごし方』を読んだ。折々眼を車窓に向け、次第に昏冥をます冬景色を眺めながら。 


            ①

                   ②

            ③
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