ぶらぶら人生

心の呟き

木槿の苗

2007-09-17 | 身辺雑記

 以前、友人から木槿の一枝を欲しいと言われた。挿し木して育てたいと。
 そのとき、必ず庭に芽生えるから、その苗木をあげると約束した。それから程なくして、草取りをしているとき、木槿らしい芽を見つけた。早速、小さな鉢に移し替え、朝ごと水をやって育てた。(写真)

 昨夜、友人から電話があったので、木槿は無事に育っていることを伝えた。すると、私の都合さえよければ、今日にでも取りに行くとの返事だった。
 友人の来訪までにと、今日のブログ(堀文子について)を書いた。読み返しの不十分な状態で、友人の来訪を受け、慌ててひとまず投稿しておいた。

 まずは草花舎へ出かけ、お昼を一緒にいただいた。
 折から、かなり激しい雨となった。草花舎のお庭の散歩は中止し、窓ガラス越しに雨に打たれる草木を眺めた。

 再び家に引き返し、日暮れるまで友人と話した。身辺の四方山話。同年ゆえに、共通した話題に事欠くことなく……。
 しかし、思い出のかみ合わない部分も時にあり、微妙な狂いが生じるのは、それぞれの生き方、関心の違いから来るものであろうか。

 途中、Tさんが、午前のブログを読んでくださって、堀文子の本を二冊届けてくださった。注文した本の配送に時間がかかると書いたので……。
 <堀文子画文集 「時の刻印」>
 <文・柳澤桂子 画・堀文子 「生きて死ぬ智慧」>
 の二冊。
 前者は、注文中だが、手に届くまでには時間がかかりそうなので、Tさんの貸してくださった本で、堀文子の世界を早々に楽しませていただくことにしよう。
 後者は、かつてNHKの「こころの時代」で放映され、話題になった柳澤桂子の「心訳 般若心経」である。真摯に生死の問題に対峙し、たまには心静かに読み浸ってみよう。堀文子の、本の内容にふさわしい絵画世界をも楽しみながら。

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画家・堀文子の絵と生き方

2007-09-17 | 身辺雑記
 昨日のNHKの「新日曜美術館」では、日本画家・堀文子を取り上げた。
 前々から、関心を持っていた画家なので、朝と夜の二回の放送を見逃さなかった。
 
 今まで数点の絵は見ており、その名前だけは知っていた。
 八月末頃、大阪在住の妹が電話をかけてきたとき、
 「画家の堀文子、知ってる? 近く高島屋へ来るのよ」
 と話した。
 私は、
 「花の画家でしょ」
 と、答えた。名を知ってはいても、どんな画家か詳しいことは知らなかった。

 昨日、その絵と生き方に接して、感動した。
 画業70年という。1918年生れの89歳。老女とは呼びがたい、芯のある立派な女性であった。老いてなお美しく。
 <いのちを描く日本画家>
 <89歳発見と驚きの日々>
 <日々いのち新たに…堀文子89歳の鮮烈>
 <死のふちからの生還>
 <ミジンコ・命の不思議>
 以上は、新聞の番組表に紹介されていた言葉である。

 <死のふちからの生還>とあるのは、80歳を過ぎて、ヒマラヤへ<青いケシ>(「花展」で求めた本には、メコノシプスの名で出ている花)を見に行き、その翌年に解離性動脈瘤という病に倒れたことを指している。
 大きな患いの後は、杖の必要な生活になりながら、ミジンコというミクロの世界に美を追求したり、今まで描かなかった山そのものに宿る不思議を描いたり……。
 堀文子の美は、命と関わりの深い美であった。美の追求は、命の追求でもあるような……。
 とにかく並の画家ではない。画家として、また一人の人間の生き方として。
 常にいい加減な生き方の私、すぐ弱音を吐いて、逃げ腰になってしまう私には、畏敬の念を抱かざるを得ない存在だった。
 まねはできないが、人生を否定的に生きる姿勢は、少し改めてゆきたいと思った。堀文子の年齢まで生きられるなら、まだ私の余生は相当に長い。
 老いや思いがけぬ病気という障害からは逃れられないとしても、もう少しおおらかに生と向き合いたい、そんな思いを今は抱いている。
 堀文子の絵画に代わる、私にできる些細なものを私なりに追い求めながら……。

 昨日、電話をかけてきた妹は、数日前、「堀文子展」に行って来たと話していた。
 「すごい人だね」との感想。
 「堀文子のカレンダーを買ったから、プレゼントするね」
 とのこと。
 来年は、日々カレンダーを眺め、堀文子の絵に力をもらいながら生きてゆこう。まだ見ぬカレンダーだが、そんなことを考えているのである。

 私の寝室にかけている今年のカレンダーは、四季の風物を描いた絵画に短歌が添えられている。9月10月の暦は、偶然にも、堀文子の「夕映え」(写真)である。それに山上憶良の<秋の七草の歌>が添えられて。
 秋の夕景が見事である。
 このカレンダーは、M電気店がくださったもの。

 私は、昨日、アマゾンに早速、堀文子の画文集を二冊注文した。
 配送は10月に入るとのこと、暫く待たされるのが残念だ。それだけ人気があるのだろう。
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