ぶらぶら人生

心の呟き

裏庭に、シオン咲いて

2007-08-31 | 身辺雑記
 裏庭の「シオン(紫苑)」が、咲き始めた。
 今朝、裏庭に出て眺めた。最近、よく雨が降り水分が足りて、一気に花びらを開き始めたようだ。私の背丈よりも高く、細い茎が直立している。茎の上部は枝分かれして、たくさんの薄紫の花を乗せている。
 <秋だな>と、紫苑の風に揺れるさまを見ながら、思う。
 長い長い夏がやっと過ぎ去ろうとしている気配だ。ただただ嬉しい。もう夏はいらない。

 別名、「しおに」とか「鬼の醜草(しこぐさ)」とかいうようだ。
 辞書を見ると、古今和歌集(物名)に「しをに」とあることが出ている。それから察して、「しおに」は、古語的な言い方が、今に生きている例だろうと思う。
 一方、「鬼の醜草」は、名前の由来がよく分からない。なぜ<醜い草>なのだろう? さらに<鬼>の語まで冠してもらう理由が解せない。が、あるいは、この植物の、花や茎とは不釣合いな下葉の大きな形を指していうのかも知れない。茂ると結構処理が面倒だ。昨年の剪定時には、庭師に頼んで、思い切り刈り込んでもらったことを思い出した。
 歳時記を読んでいると、

  秋口に黄葉(きば)おほきなるしおに哉  円益

 という句があった。確かに、大きな下葉の黄ばみは早いし、枯れ葉のさまも仰々しく、醜草ともいえそうだ。

  晴れ渡る天に紫苑の色を置く  稲畑汀子

 という気に入りの句にも出会った。

 今日は、8月31日。雨の予報が出ていたのに、思いのほか、上空にさわやかな青が広がっている。窓越しに、その秋めいた空を眺めながら、間違いなく、四季の移ろいにも、人事にも、終焉のあることを思っている。いささか淋しい思いに駆られながら。

 今夕は、地元出身のソプラノ歌手、大庭優子さんのコンサートを聴きにグラントワへ行ってくる予定にしている。ご本人とは面識がないのだが、ご両親、特に父君とは懇意である。
 美しい歌声を聴いて、猛暑で疲れきった心身を癒してこよう。
 幸い、友人の車で送り迎えしてもらえそうだ。

 かくして、8月は終わりぬ!
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無害な訪問者

2007-08-31 | 身辺雑記
 毎年のことだが、夏の間は家のあちこちの窓ガラスに、ユーモラスな格好をしたヤモリたちが張り付く。都会では見られない光景だろう。私は、このヤモリに少なからず好感を持っている。昨年も、ブログに写真入りで投稿した。それは、洗面所の窓にやってきたヤモリであった。

 今年も、その洗面所や裏口のドアに、灯点し頃になると、どこからか現れて、面白い姿態を楽しませてくれる。
 かなり前から、玄関の上方の窓にも、一匹のヤモリがいることに気づいていた。
 昨日、その数が増えて、三匹になっているのだ。右端のそれは、特別体が小さく、子どものヤモリである。親子だろうか? (写真)
 <おやまあ、あんたたち! 三匹も>
 と言いつつ、わが家への無害な訪問者に、頬を緩ませて眺め入るのであった。別に無気味な奴、とは思わない。ただ、来客が玄関の扉を開けたとたんに、訪れた人の首筋などへ落下して、驚かさないようにはしてほしい……。
コメント (2)
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再び クレオメ (西洋風蝶草)

2007-08-31 | 散歩道
 これは、ブログに取り上げた花、ということは分かるのに、名前が出てこなかった。
 先日、小雨のなかを散歩したとき、路傍に咲いていた花である。1本だけ。
 この華やぎと寂しさのある花は?
 草花舎で教えてもらったはずだということを思い出した。そう古い話ではないように思うけれども、頭の整理棚から容易にその名を取り出せないのだった。

 仕方なく、先刻、投稿原稿の目次を繰ってみた。<7月の庭 (セイヨウフチョウソウ)>と題して書いていた。(7月5日)
 「クレオメ」、別名「西洋風蝶草」。(写真)
 今、かつての原稿を読み直した。そして、重ねてネットで調べた結果、以前書かなかった新しい知識を得たので、追記しておこう。
 一つは、花期がかなり長い花であるということ。草花舎の庭には、7月の初めに咲いていたし、先日路傍で見たのは8月末のことである。
 花期は6月から10月頃までと長く、長期間楽しめる花のようだ。三度(みたび)、どこかで目にすることがあるかも知れない。そのときは、「クレオメ(西洋風蝶草)」の名を直ちに思い出したいものだ。
 もう一つは、この花が夕方から開花し、翌日の夕方に萎れる、一日花の一つだということである。新たに知ったこととして、メモしておこう。
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