ぶらぶら人生

心の呟き

ヤマノイモの花(あるいは蕾)

2007-08-03 | 身辺雑記
 前々回のブログにも書いたが、植物の中には、思いのほか蔓性の植物が多い。散歩で気がつくと、カメラに収めてはいるが、名前を知らないものが多い。

 最近の散歩で、よく見かける蔓草に、「ヤマノイモ」ではないかと思っているものがある。(写真)
 細い蔓が、なんにでも絡まって、伸び広がっている。他の植物、特に萱の類の線状の葉には、よく絡まっている。
 葉の形が、なかなかスマートである。
 房のように連なっているのは、花なのか、蕾なのか。変化を見守っているが、もう長い間、莟んだような状態のままである。


 今朝、遅い朝食を摂っているところへ、Tさんから電話があり、
 「九時半から、蔓性の植物についての番組がありますよ」
 と教えてくださった。
 私が、蔓植物に関心を持っていることを、ブログで読んでくださったのだろう。

 そこで、九時半からの園芸番組を見た。
 この季節の身近な植物としては、朝顔、ノウゼンカズラに始まって、マンデビラ(ピンクの花)やマダガスカルジャスミン(白い花)などが紹介されていた。
 トケイソウ、藤、ブラックベリー等々、皆、蔓性の植物である。

 江戸時代の「都鄙秋興」という本に出ている、<変化朝顔>の話があり、昔から人々の花に寄せる思いは変わらなかったのだと、つくづく思った。
 今も、その変化朝顔と呼ばれる類の、ボタン咲き、八重咲きなどがあるらしい。
 葉の形が普通の朝顔と異なるものもあるということだから、見分けが難しいかもしれないけれど、いつか目にすることがあるかもしれない。心に留めておくことにしよう。

 普通の植物は成長するとき、専ら茎を太らせるのに対し、蔓性のものは太る必要がなく、ひたすら伸びるのだという習性の違いを聞き、なるほどと面白く思った。
 皆、理にかなった生き方をしているわけである。
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今朝の驚き (リュウゼツランの花)

2007-08-03 | 身辺雑記

 昨夜、暴風雨がどの程度だったのか、よく分からない。就寝前の11時半、ドアを開けて外をみたときには、静かな雨が降っているだけだった。

 昨夜は安眠というわけにはいかなかった。予定していた中国語の勉強のし疲れならいいのだが、さにあらず。台風5号が石見にやってきそうだということで、兄、妹に次いで、友人からの様子伺いの電話もあって、ついおしゃべりをし過ぎてしまったのだ。
 おしゃべりというのは、そのときはすこぶる楽しいが、後に疲れが残る。いい加減に対応できないタイプで、つい姿の見えない相手に対してまで、真剣に応対してしまう。
 よく妹から、
 「テレビにまで相槌打たないで」
 と、言われてしまう。
 相手が誰であろうと、真面目に(?馬鹿真面目に)対峙するので、人より疲れるのかもしれない、と私自身も思っている。しかし、生まれつきの性質というものは、そう簡単にはなおらないらしい。

 「またね」
 と、友達との話に終止符を打ったときには、11時を回っていた。
 私は日頃、11時までには就寝するよう心がけている。そうすると、翌日が健やかに過ごせるような気がするのだ。
 遅くなったな、と思いながら床に着いた。
 3時間くらい眠ったあと、夢を見て目が覚めた。
 「なかなかいいじゃないか」
 と、誉められ、嬉しくなっている夢だった。
 原稿用紙20枚の短編小説を、師に誉められたのだ。
 しかし、目覚めてみると、書いた作品などあるはずもなく、師の姿があるはずもない。師はこの世の人ではないのだ。すぐ現実に返って、ああまた夢を見た、と思いつつ、叱られるよりは誉められる夢でよかったと思う。
 
 その後、眠れなくなったので、少々睡眠不足である。眠りが足りないと、頭が冴えない。
 テレビのニュースを耳にしながら、四時前に配達された新聞を読んだ。台風5号は、山口県沖の日本海に抜けたと、ニュースが報じていた。
 が、散歩のできる気象状態ではない。そこで、朝の時間を家でのんびり過ごした。

 朝の日課は、パソコンを開くことに始まる。
 まずはメールの確認。友人知人には、意外にメールを開く習慣のない人もあり、折角送ったメールに対して、いつまでも返信の届かない場合がある。が、急を要する場合は、電話をすればいいので、拘ることはしない。<返信なし>を確かめたり、思いがけず届いたメールを開けて読んだりする。商売の宣伝メールは必ず入っている。そちらはろくに見もせず、消してしまう。
 その後、インターネットを開く。私のブログを開ける前に、ニュースに目を通す。

 今日はその段階で、顔も洗わず食事もせずに、ネットに興ずることになってしまった。
 松井秀喜が、月間MVPをもらったことが、ニュースとなっていた。
 日本人として4人目だという。松井以前に、その可能性のある人といえば、野茂、イチロー、あと誰だろう? と、スポーツ記事を開けてみた。もう一人は伊良部投手であった。このニュースは、私にとっては、まあどうでもいいことである。

 その後であった。
 トピックスの下欄に、「リュウゼツラン」の花が咲いたと、写真入りの記事があるのに、目が止まったのだ。
 「リュウゼツラン」のふてぶてしげな、肉厚の葉は知っているが、花については全く無知であった。
 リュウゼツランに花が咲くとは、どんな花だろう? と、興味津々。
 その花についての今日のニュースは、「紀伊民報」の記事であった。
 <60年に一度の開花>とある。
 その記事を読むと、4月頃から葉の中心にある花茎が竹のように伸び、7月中旬には電線を追い越し、ついに淡い黄色の花が開花したのだという。幹の根元の方は直径40センチもあるという。
 なんという神秘に満ちた、不思議な花のだろう!

 そのあと、関連リンクを開いて、いくつもの記事を読んだ。
 冴えなかった頭が急に目覚めた。自然界には、じつに面白い世界があるものだと。
 <夢の熱帯植物園>(都立 夢の島公園)の「リュウゼツランが開花しています」という、今年7月24日の記事。
 さらに、<奈良教育大学>の記事は、観察の記録が詳細に記されていた。音楽入りの動画映像を存分楽し見ながら、未知の植物の生態を学ぶことができた。
 驚きばかりだ。
 奈良教育大学では、1999、2000、2002、2003年と、それぞれ別の固体に花が咲いたのだという。

 接した情報から知りえた知識の一部を書きとめておく。
 <花茎は5メートル以上、16メートルにもなる。>
 <一回結実性植物のため、開花後その株は枯死するが、根元に子株を残す。>
 <センチュリー・プラントの名の通り、100年に一度開花すると言われるが、日本では30~50年で開花、熱帯地域では10~20年で開花する。>
 <花の特徴としては、薄黄緑色の花、黄色いおしべ、夜に開花、蜜が非常に多い、テキーラの原料となる、など。>

 一日に10センチ成長し、見る見る天に向かって伸びる姿を想像するのは、とても楽しい。数十年かけて溜め込んだ力で、一生に一度、花茎をぐんぐん成長させる植物の不思議! そのあとは枯死してゆくという潔い終焉の仕方も気に入った。
 いつ巡りあえるか分からないと思うと、その神秘の花に会ってみたいという思いが募るばかりだ。
 来年は、リュウゼツランのニュースに気をつけ、不思議に満ちた花に是非会いに行きたい。あちこちの植物園便りを見逃さないようにして、と子供じみた夢を抱いている。

 午後二時。雨がすかっり上がった様子なので、外へ出てみた。
 台風の狼藉のあとは見られない。
 あえて言えば、いつもより木槿の落花の数が多いくらいだ。
 案ずるほどのこともなくてよかった。

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