ブルーベルだけど

君にはどうでもいいことばかりだね

気になったオーディオ

2017-11-19 14:31:39 | 日記
大型フロアタイプでないと地を這うような低域再生は不可能 ・・・ かつて、この常識を覆したオーディオメーカーがある。 その名は AR。

AR の原理はエアサスペンション。 ハイコンプライアンスウーファーを小型の密閉箱に取り付け、空気バネで支える、というもの。 日本家屋にとって 「小型」 と言うより 「普通」 サイズのスピーカーシステムから流れる、絞り出すような重低音に驚愕したものだ。

同社を代表するモデル〝AR-3a〟は1966年にリリースされている。 その価格は何と 1本 162,000円! 1ドル360円の固定相場時代、これより2年後の大卒初任給は 30,600円だそうで、とてつもない高値である。

こいつの存在を知ったのは中学生の頃。 落ち着いた外観も、一度サランネットを開けると、ツイーターとスコーカーへの配線はむき出し。 艶のない黒色のバッフルに同色のビニールテープで貼り付けられている。 「見てはいけないものを見てしまった」 ような醜い造形。

日本のメーカーは当時、AR を研究し、学び取り、日本的サイズの製品をラインナップした。 見栄えはジャパンクオリティ。 AR とは比べ物にならない程の高級感。 そんなコントラストが、子供だった僕には面白可笑しかった。 


フォトは当時の広告。 そうそう、ここにはありませんが、そのコピーには 「まるで小学生の工作…」 といった自虐的な文言も見られましたね。




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