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モイセイ・ヴァインベルクの交響曲第12番作品114を聴きながら横浜から和田町まで歩く

2008-09-22 06:10:00 | モイセイ(ミェチスワフ)・ヴァインベルクの作品
昨日は横浜から和田町まで歩きました。
途中聴いたのは1919年生まれのヴァインベルクの作品。
ワルシャワのユダヤ系の家族に生まれた彼は、
12歳の頃にワルシャワ音楽院でピアノを学び、
第二次世界大戦勃発後はソビエト連邦に渡った。
その後ソ連にとどまったので、ロシアの作曲家として紹介する。
一時過ごしたミンスクで作曲を学んだあと、
タシュケントに移り、歌劇などの作品を作曲したようだ。
1943年からは、モスクワに移り住んだ。
ショスタコーヴィチは彼の才能を高く認めており、
ヴァインベルクが逮捕された時も彼とその妻を援助した。
スターリンの死が不遇な彼の作曲人生の転機となった。
その後もモスクワに住み続け、ピアノ演奏と作曲活動を続け、
ショスタコーヴィチともさらに親交を深めた。
交響曲については20曲もある(番号なしがそのうち1つ)。

交響曲第第12番作品114は1976年に作曲された。
「ショスタコーヴィチの思い出に」という副題がついているように、
この曲はショスタコーヴィチの亡くなった翌年に完成している。
第1楽章アレグロ・モデラートは、英雄的な主題が提示され、
その主題をもとに展開されるソナタ形式の楽章である。
その英雄的な主題はショスタコーヴィチを表現しているかのようだ。
勇気付けられるような確固たる部分を感じさせるのである。
楽章の最後はその英雄のようなショスタコーヴィチの死を嘆くような
深い悲しみに包まれた中で、静寂なうちに終わる。
第2楽章アレグレットは、幻想的なスケルツォ楽章である。
ヴァインベルクの作風はどちらかというと、
カール・ニールセンに近いかなあという感じもする。
ショスタコーヴィチらしい諧謔的な感じもただよわせる。
第3楽章アダージョ~アレグロは、叙情的で感傷的な感じで始まる。
再びショスタコーヴィチの死への悲しみにあふれている。
シロフォンの音が鳴り始めると音楽はアレグロの部分へと移行する。
そのシロフォンはショスタコーヴィチも交響曲で使用していたので、
ショスタコーヴィチの影を感じさせ、故人を回想するかのようである。
曲は勇ましい感じの部分を見せながら、シロフォンが再び登場すると、
新たな展開に入り、ショスタコーヴィチの交響曲群を感じさせ、
曲は偉大な故人の死を悼みつつ、静かに終わる。

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