Mars&Jupiter

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グスターヴ(グスタフ)・ホルストの「冬の牧歌」、交響詩「インドラ」、そして「夜の歌」

2007-11-17 09:02:45 | グスタフ・ホルストの交響曲・管弦楽曲
昨日は風邪を引いたこともあり、ウォーキングは休みました。
急にここ最近寒くなったこともあり、
体調を崩さないようにするには注意が必要だ。

イギリスの管弦楽曲のシリーズもあと2回で終わりにしたい。
そこで最後は1874年チェルトナムに生まれた作曲家、
グスタフ・ホルストのあまり聴かれない管弦楽曲の
いくつかを2回に分けて紹介し、終わりにしたい。
組曲「惑星」で一躍有名になったホルストだが、
そのことも影響してかもしれないが、
他の管弦楽曲は注目されず知られていないのが多い。

「冬の牧歌」は、彼が王立音楽大学に在学中の間に作曲され、
1897年に完成した彼の初期につくられた管弦楽曲だ。
ドイツ的な色彩が強く、ワグナー的かつブラームス的で
リヒャルト・シュトラウス的で、勇ましい感じの曲である。
彼の管弦楽曲の出発点をみることができる作品だ。
若々しさのあふれる曲で、ドイツ音楽に傾倒していた師
スタンフォードの影響もあるのだろうなと感じさせる。

哀歌(ウィリアム・モリスの思い出に)は、
1899年から1900年の間に書かれた交響曲、
「コッツウォルズ」の第2楽章にあたる。
初演は1902年4月24日にボーンマスで行われたらしいが、
その後この交響曲の存在自体は忘れ去られ、
1982年になってようやくこの楽章だけが再演された。
ドイツ風で重々しいこの曲は、痛々しい哀歌の感じを出している。

交響詩「インドラ」は1903年に完成している。
この時彼はドイツのベルリンにいたようだ。
古代インドのヒンドゥー教の神々に関する音楽は
彼の作品の中でも多い方であるが、ここで出てくる神について、
「インドラは古代ヒンドゥーの雨と嵐の神である」
と彼はスコアの中に書いた説明文の中に書いたようだが、
「リグ・ヴェーダの讃歌」ではこのインドラの神を
「嵐と戦闘の神」と記しているようである。
一般的にはインドラは軍神であり、
暴風雨など天候をつかさどる神である。
そのような荒々しさを持つ神の性質を描写し
壮大な感じを見事な管弦楽法で表現している。
ところどころでみられる音楽は組曲「惑星」の
「金星」などを思わせるところがあるだろう。

「夜の歌」は1905年に作曲されたが、
初演されたのは1984年になってからである。
イギリスの牧歌的な感じを出した小品である。
それに対して歌劇「シータ」第3幕からの間奏曲は、
ワグナー風の壮大な音楽から始まり
最後は牧歌風の静かな音楽で終わる曲である。
ホルストの管弦楽曲はまだまだ知られていない作品が
埋もれていうということである。

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