Mars&Jupiter

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マイケル・ティペット、オペラ「ニューイヤー」からの組曲を聴きながら、和田町から横浜まで歩く

2007-11-16 08:15:25 | 古典~現代音楽イギリス編
ティペットの「ニューイヤー」からの組曲を聴きながら
昨日は和田町駅から横浜まで歩いたのだが、
最初から聴き始めてすぐさま面食らったのは、
冒頭から聴こえてくる宇宙船が降り立つような音だ。
まるでSF映画をみているようでもある。
しかもエレキギター、サクソフォーンとドラムの演奏が、
その組曲の中では続き、最後は宇宙船が飛び立つ感じ。

実際組曲の中を見てみると
第1曲宇宙船は着陸する、第2曲前奏曲
第3曲シャーマンダンス、第4曲贖罪者のための狩り
第5曲ドニーのスカラデ、第6曲ドニーの夢
第7曲夢の間奏曲、第8曲ジョアンの夢の歌
第9曲ジョアンとプレグランのためのラブシーン
第10曲天国の踊り、第11曲贖罪者への合図
第12曲新しい年を迎えて
第13曲宇宙船は再び飛び立つ

オペラのあらすじなどを入手できないので、
これらの訳が正しいかどうかは自信がないが、
しかし13のエピソードからなるこの曲の内容は、
とてもSFぽいものに見えたりする。

1905年ロンドンで生まれたマイケル・ティペットは、
王立音楽大学で学び、その後指揮と教育活動に従事し、
オラトリオ「われらの時代の子」で注目されるようになった。

CDの英文で書かれた解説によると、
オペラ「ニューイヤー」はヒューストン・グランドオペラと、
グリンデボーン祝祭オペラの双方からの委嘱を受け、作曲され、
アメリカ初演は、1988年ヒューストンで、
イギリス初演は、1989年グリンデボーンでそれぞれ行われた。
組曲は、その中からの曲を選んではいるが様式上は、
独立した演奏会用の作品として考えられたようだ。
つまり、ベルクのヴォツェックからの3つの断章のように。
この組曲はサンフランシスコ交響楽団の委嘱を受け作曲され、
1990年にタン・ムーハイの指揮、同交響楽団で初演された。

想像上のある場所の今という恐怖の町。
劇はその恐怖の町の大晦日を舞台に行われる。
その中に出てくる話の内容の具体的なことはわからない。
宇宙船の着陸と離陸というのに惑わされそうだが、
このような架空の世界という舞台設定を知ると、
実はそこに出てくることは
世界のどこかで現在行われていること
世界のどこでも近い将来起こりそうな事を
架空の物語として作り上げ、
人類に警告を鳴らしているのかもしれない。
ティペットなら、そんな作品を書いても
おかしくないなあと思うのである。

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