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ヘンリク・グレツキの交響曲第3番「悲しみの交響曲」作品36を聴きながら、横浜から星川まで歩く

2011-07-05 06:36:21 | 古典~現代音楽ポーランド編
昨日は横浜から星川駅まで歩きました。
途中聴いたのは、1933年生まれのグレツキの作品。
交響曲第3番「悲しみの交響曲」作品36は、1976年に作曲された。
1977年ロワイヤン国際現代芸術祭で初演されたようで、
今回聴いたCDは、その時の初演者であったメンバーによるもの、
つまりはステファニア・ヴォイトヴィチのソプラノ、
エルネスト・ブール指揮、南西ドイツ放送交響楽団の演奏である。
第一楽章レント-ソスティヌート・トランクィロ・マ・カンタービレは、
演奏時間30分を超える長大な楽章であり、鈍い低弦の音から始まる。
悲しみに満ちたような主題が、独奏コントラバスで奏され、
その聖歌風の旋律に他の弦楽器が加わり、徐々に厚さを増し、
その哀愁ある主題が14分近くまで繰り返されていく。
そのあと長く伸ばした弦楽器の音とピアノの音の上で、
15分くらいからソプラノがゆったりと歌い始める。
その歌詞は15世紀の聖母マリアのラメントから採られているようだ。
歌が終わると弦楽器中心に何度も主題が繰り返されていき、
やがて、徐々に静かになっていき、コントラバスのみとなり、
最後は長く伸ばした音の上にピアノが鈍く響いて終わる。

第二楽章レント・エ・ラルゴ-トランクィリッシモは、
弦楽器の伴奏の上でピアノが明るい和音を奏し、
そのあと暗い感じのトーンの上でソプラノが歌う。
歌詞はザコパネにある秘密警察の独房の壁に書かれた
聖母マリアへの祈りから採られているようだ。
明暗を繰り返しながら、歌が終わると長く伸ばした音が続いて終わる。
第三楽章レント-カンタービレ・センプリーチェは、
弦楽器の不安を表す揺れる音にピアノが時々一音を入れ、
ソプラノが管楽器とユニゾンで民謡風の旋律を歌っていく。
戦争で息子失った母が息子を思う内容の歌のようで、
その歌はやがてやや明るい感じのトーンの音楽に支えられていく。
その明るい音楽が終わったあと、再び最初の歌となる。
希望から一転して現実の悲しみに戻された感じである。
歌が終わると管弦楽のみの音楽となり、
明るさをみせながら最後おだやかに終わる。

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