Mars&Jupiter

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ヨゼフ・ヨアヒム・ラフの交響曲第7番変ロ長調作品201「アルプスで」を聴く

2015-05-19 06:44:17 | 古典~現代音楽スイス編
昨日はウォーキングを休みました。
さて、今週あたりでドイツ・オーストリア編は終わりにしようと思います。
今回取り上げるのは1822年スイス生まれの作曲家ラフが、
1875年に作曲した交響曲第7番変ロ長調作品201「アルプスで」である。
今回聴いたCDはヴェルナー・アンドレアス・アルベルト指揮、
フィルハーモニア・フンガリカの演奏による。
第一楽章「高山でのハイキング」(アンダンテ)は、
トゥッティーに始まり、堂々とした旋律が奏でられる。
そのあとは軽快な感じの旋律が奏でられ、のどかな感じでもある。
雄大な山岳の自然を感じさせるかのようにホルンが鳴る。
そして主題が弦楽器と金管楽器により力強く奏でられていき、
続いて木管楽器に流れるような明るい主題が現れる。
主題は自由に展開され、フーガ風に展開するところもあり、
山登りする者たちの楽しい感じを伝えているかのようである。
最後は高揚する中、堂々とした感じで終わる。
第二楽章「宿屋にて」(アンダンテ・クワジ・アレグロ)は、
弦楽器によりやや暗く叙情的な旋律が奏でられて始まる。
舞踏的なリズムに乗って、軽やかに旋律が奏でられていく。
中間部は対照的で明るく生き生きとして軽やかな感じだが、
時々冒頭の旋律が顔を出し、やがて支配的となり、
最後はその冒頭の旋律で力強く終わる。

第三楽章「湖水にて」(ラルゲット)は、
弦楽器とファゴットで、ゆったりとした旋律を奏でて始まる。
ホルンも鳴り響き、山が聳え立つ雄大な自然の情景が描写される。
そして静かにたたずむ湖面の姿が弦楽器のゆらめく音で表現される。
最後も穏やかな感じで静かに終わる。
第四楽章「シュヴィングフェストにて-別れ」(アレグロ)は、
木管楽器の軽やかな感じで始まり、フルートが明るい主題を奏で、
弦楽器がピチカートで軽やかな感じを加えている。
弦楽器がその主題を繰り返していき、
次にチェロが別の力強い主題を奏でていく。
シュヴィングフェスト(Schwingfest)とは、
スイスで行われるレスリングのような競技大会のようだ。
そしてもう一つの力強い主題が現れ、これはブラームス風だ。
そして、音楽は主題をもとにフーガ風な展開をみせ、
各主題が絡み合っていき、盛り上がりをみせていく。
最後は弦楽器と金管楽器・ティンパニ中心に高揚して力強く終わる。