Mars&Jupiter

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ダリウス・ミヨーの「スカラムーシュ」を聴きながら二俣川から西谷まで歩く

2008-04-22 05:11:18 | 古典~現代音楽フランス編
昨日は二俣川から西谷駅まで歩きました。
途中聴いた曲は、ダリウス・ミヨーの「スカラムーシュ」。
二つのピアノによる連弾曲として有名な曲のようで、
1937年に作曲された作品で、題名の「スカラムーシュ」作品165bは、
イタリアでかつて演じられていたコメディのことをさす。
モリエールの喜劇に基づいて子供向けに
作曲された「空飛ぶお医者さん」の付随音楽から
主要な音楽を抜き出したものらしい。

第一楽章「激しく」は、子ども向けの音楽らしく、
明るさや快活さ、そしてかわいらしさを持ちながら、
2つのピアノで演奏する音楽の良さを十分にみせてくれる、
軽快で、演奏者たちの高度な演奏技術を要する曲である。
第二楽章モデレは、古典的なスタイルで始まり、
主題は2つあるようで、最初の主題はかわいらしい音楽で、
子どもの無邪気な感じを伝えている。
第三楽章「ブラジレイラ(ブラジルの女)」は、
サンバのリズムを模倣して利用しているようで、
弾んだリズムに特徴があり、底抜けに明るいラテン風である。
これは、1916年から1918年に滞在したブラジルの生活の
経験が深く音楽に影響を与えていると思える。

「マルティニック島の舞踏会」作品249は、
1944年に作曲された二つのピアノのための作品。
1曲目の「クレオールの歌」は、
冒頭おだやかな主題で始まる。
もう一つはリズミカルな主題で、
対照的な二つの主題が交互に流れる。
2曲目の「ビギン」も、弾んだリズムで始まる。
これもラテン風の底抜けに明るい感じである。
「スカラムーシュ」と同様にブラジル滞在の影響が出ている
軽快で、楽しい曲であり、最後は華々しく終わる。

組曲「パリ」作品284は4つのピアノのために
1948年に作曲された作品で、のち管弦楽版に編曲されたようだ。
曲は短い6つの小品からなり、華々しい曲で始まり、
次が静かでおだやかな曲となり、
曲ごとに交互に曲調の違う作品が演奏される。
4台のピアノが自由自在に動き、作り出す音楽はなかなかである。
終曲は最初古風な音楽スタイルを示しながらも
フィナーレらしく、徐々に盛り上がりをみせて終わる。
ピアニストのクリスティアン・イヴァルディと、
ノエル・リーらがみせるミヨーのピアノ曲集は、
こんなミヨーのピアノ曲もあったんだなあと
認識させるゴキゲンなCDである。
コメント
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