そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

ビンラディン暗殺の問題と波紋

2011-05-09 | テロ

 ビンラディン襲撃暗殺の報道の文章が一律でなOsama_bin_laden_dead002い。殺害、死亡が多いが、当然のことであるが暗殺の文字はない。殺害もほとんどない。実体は暗殺と呼ぶに相応しい。

 今回とったアメリカの行動には、法的な問題が残る。アメリカは、ブッシュが都合よく『戦争』と呼んでみたり『テロとの戦い』と使い分けて、彼らにせん滅作戦を行ってきた。

 戦争なら投降した人物は兵士であるから、ジュネーブ条約に沿った扱いをしなくてはならない。テロなら、兵士ではなく犯罪者であるから、国内法に沿った扱いと法的な処分が待っている。ハズである。

 アメリカはアルカイダに宣戦布告したこともなければ、国家として戦った経緯もない。そうなるとビンラディンは、捕捉して裁判にかけなければならないはずである。日本の報道の多くは、ビンらディン“容疑者”と呼んでいる。

 ビンラディン容疑者は、9.11の実行犯でもなければ、犯行声明を出したわけでもない。仮に計画をしていたとしても、アメリカはOsama_bin_laden_dead001法治国家であれば、そのことは法廷で証明しなければならない。

 今回の行為で、アメリカはビンラディンの殺害を命じていたフシが強い。文明国家の行う作戦ではなく、無法者の行う行為である。通常の的確な言語で表現すれば“テロ”と呼ばれる行為と言える。

 主権国の、パキスタンの法律は何処にあったのだろう。パキスタン政府は、主権を侵害する行為と批難している。当然である。厚顔にもアメリカは、パキスタン政府に調査協力を依頼している。

 パキスタン国民は、このことに極 めて強い反発を表している。BBC放送では、50名中49名が、アメリカ報道を信用していない。さらに、ビンラディン支持者たちから、複数の報復宣言がだされている。

 イスラム教徒が最も嫌う、水葬を行ったのも反発材料となPhotoっている。実際は海に遺体を捨てたのであろうが、イスラムの教えに沿って、読経でもしてればと思われたがそれもない。イスラムたちの反発を期待するような行為と言える。

 アメリカは、安全が進んだとするオバマの発表とは逆に、危険が増した感がある。オバマは、大統領選挙を控え、アメリカ国民のナショナリズムを喚起する、人気回復を狙ったのであろう。

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